思春期の男の子の接し方。大人として向き合い干渉しないのがコツ
話しかけても返事をしてくれなくなったり、乱暴な言葉を頻繁に使うようになったり…明らかに以前の息子とは様子が違っていると思ったら、それは思春期のせいと言えるでしょう。
男の子の思春期は、ある日突然ガラッと態度が変わってしまう場合もあります。大人への成長と喜びたいところですが、反抗期とも重なってしまうため周囲の大人が手を焼くのも現実です。更に、家の中の雰囲気が一気に悪くなってしまう事も少なくありません。
思春期の男の子の特徴
学校での出来事を色々話してくれていたのが懐かしい…そんな話を先輩ママから聞いたことは無いでしょうか。思春期の息子さんがいるママからの嘆きの声として一番多いのが、会話が無くなってしまう事です。
男の子の思春期の特徴は、お母さんとの接し方が極端に変わってしまうと言われています。そして、他にも男の子ならではの思春期の特徴があるのです。ここで男の子の思春期をしっかり把握して、接し方を探っていきましょう。
思春期になると変化すること
自分自身も通ってきた思春期の頃のこと、ちゃんと覚えてますか?夢中で駆け抜けてしまう頃でもあるので、実はよく覚えていなかったり客観的に見た事が無かったりしますよね。
思春期の男の子の接し方について悩む前に、男の子の思春期に起こる色々な変化について理解しておいてください。自分の思春期の頃と比較しながら、当時の事も振り返ってみましょう。
- 身長が大きくなる
- 体つきが男らしくなる
- 声変わりする
- 他人から見た自分を意識するようになる
- 自立心が強くなる
- 怒りっぽくなる
男の子の思春期に見られる主な変化です。女の子の思春期と共通する点も多いですよね。
そして今までのボーイソプラノから、少しずつ低い声に変わっていく時期でもあるのです。親御さんとしては息子さんが目まぐるしく成長していく時なので、嬉しさもありますが寂しさも感じる時期なのでは無いでしょうか。
思春期の男の子の気持ち
思春期の男の子は女の子の目をとても意識するようになります。そして、かっこいいと思われたいと強く思う様になるのが特徴です。
親御さんから干渉されるのは、かっこ悪いと考えるようになります。自立心が芽生える時期でもあるので、自分の考えを押し通そうとしたり親御さんの意見を無視するようにもなるでしょう。
今まで親御さんにしてもらって来たことがかっこ悪いと感じてしまうと、当然いきなり拒否するようにもなります。
お父さんからおやじ、お母さんからおふくろと呼び名を変えるのも、お父さんやお母さんと呼ぶのはかっこ悪い、おやじやおふくろの方がかっこいいと本人が感じているからなのです。また、それに反抗期が重なる時期でもあり、親御さんへの暴言があったり乱暴な行動をするのもこの時期の特徴と言えます。
なぜ?思春期の男の子は接し方が難しくなるのか
思春期の特徴からも分かるように、この時期は体の変化や見た目の変化が著しいです。男の子は男らしくなり、女の子は女らしくなっていく時期なのですが、この時体の中では性ホルモンが上昇しています。
生理中に精神状態が不安定になりイライラするのと同じように、思春期の男の子もホルモンのバランスが崩れた事で怒りっぽくなり、接し方が難しくなるのです。
独立心も旺盛になる思春期ですが、親御さんからの上から目線での物言いに対して感情的になりやすくなっています。また、親御さんからの干渉を嫌がり話をしなくなる、適当な返事しかしなくなるケースもかなり多くなるのです。
親御さんにしてみると、何も話してくれなくなるので息子さんの考えている事が理解できず、尚更接しづらくなります。会話が無くなったり疎まれるようになるので、思春期の男の子は接し方が難しいのです。
思春期の男の子への接し方で注意すべき点
思春期の男の子は、一生懸命大人への階段を一つずつ上がって行っている真っ最中です。親としては大人に成長していく息子の事を、ついつい手伝ってあげたくなるところですよね。でも、ここはじっとがまんしなくてはなりません。
根掘り葉掘り聞かないようにする
今までは自分から毎日楽しそうに学校の出来事や友達の話をしてくれていたのに、最近は全く話してくれなくなった…まさにこれは思春期の男の子あるあるですよね。親御さんとしてもこの突然の変化には、寂しい気持ちが抑えられないのでは無いでしょうか。
思春期の男の子には独立心が芽生えています。親にいちいち報告するのは、男としてかっこ悪い事なのです。ましてやそれを、深くまで聞いてくる親に対して怒りを覚えてしまいます。
もちろん聞かなくてはならない事はあるでしょう。思春期の男の子は大事な話もしてくれない場合があるので、そういう話は毅然とした態度で聞いてください。でも、プライベートな話に関しては、息子さんから話して来ないのであればこちらから根掘り葉掘り聞くのはやめておきましょう。
その代わり、息子さんから話してきた時には思いっきり耳を傾けてあげてください。その時も、あくまでも息子さんに主導権を持たせるように話をさせて、親御さんは聞き役に徹するのが思春期の男の子接し方として望ましいでしょう。
容姿に関する事は口を謹んで
男の子は思春期になると女子からの目を気にするようになったり、かっこ良く見せたいと思う様になります。でも、思春期になると男性ホルモンが増えてくるので、体にも色々な変化が現れるようになるのです。
大きなニキビができているからと言ってわざわざ指摘したり笑ったり、そんなデリカシーの無い事もしないでください。ニキビができているなと思ったら、部屋にニキビの薬をそっと置いておくだけで良いのです。
今まで洋服は一緒に買いに行っていたのに、急に自分で買いに行くから来なくても良いと言い出すのも思春期の頃からでしょう。そんな時に、息子さんの買ってきた服が気に入らなくても、からかったり文句を言うのは避けたいところです。
正に今、見た目に拘っている思春期の時期に親からファッションの事で口出しされるのは傷つき、そして喧嘩の火種にもなってしまいます。思春期の男の子との接し方は、容姿に関する事や体の変化などにはこちらからは決して触れずそっとしておきましょう。
無関心にはならない
思春期の男の子との接し方では、今までよりも干渉し過ぎない事が肝心です。思春期の男の子には遠くから見守るイメージでの接し方になります。しかしそれは、思春期の男の子に対して無関心になるという意味ではありません。
思春期の男の子だから干渉してはいけないと思い、息子さんから完全に目をそらしてしまったり、いけない事をしても何も言わないという接し方は間違いです。親が無関心であると感じると、思春期のイライラは更に悪化してしまうでしょう。
これ以上はダメ!という線を引いておく
思春期の男の子は体も大きくなり始めていて、力も強くなってきています。イライラの塊のような状態である場合も多く、ちょっとした事で爆発して壁などに穴を開けてしまう事もあるでしょう。
でも、だからと言って息子さんに対して腫れ物に触るような生活をしていては、事の善悪のけじめがつかなくなってしまいます。思春期だから許されるという事は無く、悪い事は悪いとしっかり言い聞かせる必要があるのです。
ご家庭でもそれぞれルールがある事と思いますが、これ以上のルール違反は認めないという線はしっかりと引いておく必要があります。そして、ルール違反をした場合は感情的にならず冷静な態度で話し合うようにしましょう。
思春期の男の子は大人になろうと頑張っています。ですから、親御さんも息子さんを大人としての接し方をして話し合いを進めてください。怒るから何も言えない、どうせ言っても無視されると諦めずに、注意すべきところはしっかりと注意するのが思春期の男の子への接し方です。
思春期の男の子の接し方
誰もが通る思春期は、男の子に限らず接し方で悩む親御さんが殆どです。うちの息子は…という家庭での様子は、他の家でも間違いなく同様の状況になっています。いえ、まだ良い方かもしれません。
さりげなく親の愛情を分かってもらえるような工夫をしつつ、息子さんの事が気になっても詮索せずに過ごしましょう。思春期は親離れの時期でもあり、子離れしなくてはならない時期でもあるのです。