いじめられる原因はなに?いじめる側といじめられる側の言い分
子どものいじめでは、クラス全体で1人の子どもを攻撃する事も珍しくありません。教師がどんなに「いじめは絶対にいけない」と教えても、いじめる側が集団になってしまうと歯止めが効かなくなるのです。また、教師にいじめがバレないように工夫もします。
子どものいじめには色々な原因が隠れています。そしていじめられる側だけに原因があるのでは無く、いじめる側に原因がある場合も多いのです。ここでは両方の言い分から、子どもがいじめられる原因について探っていきます。
いじめる側からの言い分!いじめの原因
いじめられる原因は1つではありません。いくつかの原因があり、そこからいじめへと発展していくのです。
そして、中には子ども特有の残酷な面がそのまま垣間見る事ができるような理由も存在します。ここでは今、実際に小学校でいじめられる原因となっている主なものを取り上げて、いじめる側の言い分からご紹介していきましょう。
可愛いから
容姿が整っていて男子から人気がある女の子は、ただ可愛いという事だけが原因となってしまい女子の中でいじめられるケースがあります。
部外者である男の子も、いじめを止めさせようとするような勇気のある子はなかなか現れず、結局女子のいじめを黙認していまいます。子どもの社会ではカッコいいという理由で男の子がいじめられる原因になるよりも、可愛い事が原因で女の子がいじめられる方が多い様です。
偉そうだから
勉強もトップで、体育の時間も敵無しの一通り何でもできちゃう子って、いつの時代でもクラスに1人はいましたよね。クラスの代表的な存在で、皆をまとめるのが上手で人気者で…でも、一歩間違えるといじめられる原因を作ってしまいます。
他の子よりも素早く何でもでき、頭の回転も良く皆に指示を出す事もできるので先生からの信頼も厚いでしょう。ただ、決して偉ぶっているわけでは無くても偉そうにしている様に見えてしまい、いじめられる原因になってしまいます。これも、可愛い女の子がいじめられる原因となる、妬みや嫉妬の気持ちから来ていると言えるでしょう。
皆より動きが遅いから
自分よりもテキパキできる子に対しては偉そうだからといじめる反面、皆の動きについて来れないのんびり屋さんもいじめられる原因になります。自分たちとは動きが違い、何をしても出遅れてしまうタイプの子どもに対して怒ったり、からかったりするいじめをするようになるのです。
真面目過ぎるから
先生のお気に入りになりやすい真面目なタイプの子どもは、真面目過ぎると言う理由でいじめられる原因になる事があります。
真面目な子どもは無駄口を叩かない物静かなタイプが多く、いじめられても先生や親に離すことなくじっと耐える傾向にあります。
身体的な特徴があるから
身体的特徴と言うのは、例えば太っていたり目立つところに痣やホクロがあるなど、決して本人が悪い訳では無く、どうにもならない体の特徴です。でも、見た目にほんの少し特徴があるだけでもいじめられる原因になってしまう場合があります。
いじめられる側からの言い分!いじめる方に原因あり
いじめは、一方的にいじめられる側がその原因を作ってしまっているのでしょうか。例えば身体的な特徴を馬鹿にする事から始まるいじめは、いじめられる原因が本人だけにあるとは考えづらいと言えます。
最近では、いじめる側に問題が潜んでいて、いじめをしなければ気が済まない精神状態になっている可能性が高いことが指摘されているのです。そのような精神状態になってしまっている原因となっているのは、家庭環境や育て方によるものだとも言われています。
いじめられる原因は自分が安心するため
どんな人でも不安を感じていたいとは思わないはずです。いじめる側の子どもは不安な気持ちを強く感じていて、その気持ちいじめをする事で解消しているとも考えられています。
また、特に率先していじめている子は、自分には同調してくれる仲間がたくさんいるという安心感が芽生えます。ではなぜ、いじめをして安心を得ようとするのでしょうか。
不安を感じやすい子どもの親は、過保護であったり過干渉である場合が多い様です。子どもの事が心配でついつい手を出してしまう…そんな親の様子は子どもにも伝わってしまい、同じように自分の行動にも不安が生まれます。
それとは逆に、親と子の関わりが希薄で愛情不足により不安を感じやすくなってしまっている場合も考えられるのです。家族に話を聞いてもらえない、テストの点数が悪いと激しく叱られる、家に帰るといつも一人ぼっちなど、不安が生まれる要素がたくさん家庭環境に潜んでいる事もあります。
いじめられる原因は優越感に浸りたいから
いじめる側の子どもは、誰かをいじめる事でその子よりも偉くなったと思い優越感に浸ります。自分より可愛い子や勉強ができる子、運動ができたりリーダーシップのある子をいじめる事で、自分の方が優れていると錯覚してしまうのです。
ところが、裏を返すといじめを繰り返す子というのは劣等感でいっぱいになっている子どもが多いのです。劣等感がいつも自分を苦しめるので、そこから回避するためにいじめを繰り返します。
そのプレッシャーは、劣等感へと変わっていきます。そんな時に、いじめで優越感を得られる事を知ると、次から次へと繰り返し行うようになるのです。いじめる側に何の問題が無くても、優越感を得るためのいじめがあります。
いじめられる原因は八つ当たりによるもの
子どものいじめではいじめられる側に問題が無いにも関わらず、いじめる側の単なる八つ当たりが引き金となって発生している場合があります。イライラする気持ちの矛先を、その原因となるものにはぶつける事ができず、気の弱い子どもに対して怒りをぶつけてスッキリさせているのです。
いじめられる原因は自分がいじめられたく無いから
子どものいじめでは、必ず最初に切り出すリーダー的な子どもが存在します。その子に同調する仲間が増えていき、最終的に集団でのいじめに発展していくのです。クラス全員が一人の子どもをいじめるという話も、よく耳にしますよね。
みんながいじめているから…という理由だけでいじめる側についている子どもも少なくありません。そして、いじめる側に入らなければ自分がいじめられる立場になってしまうかもしれないという不安から逃れるためなのです。
その場合、いじめられる原因がいじめられている子どもにあるのでは無く、自分を守るためだけにいじめている事になります。集団によるいじめは、自分がいじめられるのを避けるために集団化してしまっているとも考えられます。
いじめられる原因は一つではない
いじめられる原因はいじめられる側にあると言われたり、いじめる側にあるとも言われます。しかし、実際のところどちらが正しいのかという結論は出ていません。
ただ、ここで述べたようにいじめられる原因は双方にあると言え、その双方の原因となるものがいくつか重なった時に発生しているようです。更に、いじめる側の原因については、家庭での育て方にも大きく影響していると考えられています。
いじめ撲滅のためにもこれまで述べてきたいじめられる原因から、子育ての中でも注意すべき点があるという事が言えるでしょう。そして今、いじめられる原因やいじめの原因は親の責任であるとも考えられています。子どもたちがどちらの立場にもなる事が無い様、今一度、家庭でのお子さんとの接し方について振り返ってみる必要があるでしょう。