子供の瞬きが多いのはチック?気になる子供のクセの原因と対処法


ここ最近、子供が瞬きをする回数が多い様な気がする…そんな風に親御さんが感じるのであれば、ひょっとするとそれはチック症なのかもしれません。チック症は簡単に言うと癖の様なもので本人の意思とは無関係なのですが、あまりにも子供の瞬きが多いと気になってしまいますよね。

チック症の原因は脳の働きが関係していると言われており、大人になるに従って消えていく場合が多い様です。しかし、ストレスが加わる事でチックが重症化する場合があり、子供の瞬きが多いと感じるのであればストレスに注意する必要があります。

子供の瞬きが多い場合どんな事に気を付けたらよいのかなど、子供の瞬きが多い場合のチックについて詳しくご紹介していきます。

子供の瞬きが多いチック症とは

子供の瞬きが多いと一言で言っても、その様子はお子さんによって様々です。

何となく瞬きが多い様な気がする…という程度だったり、何かに集中している時だけ瞬きが多くなったりなど、我が子の瞬きが果たして本当にチックなの?と気になるところでは無いでしょうか。

チック症と呼ばれている瞬きの特徴はどんな感じなのか?また、子供の瞬きが多い以外にどんなチックが現れるのかなど、チックについて詳しくお教えします。

瞬きのチック症

チックと考えられる瞬きは頻繁に目をパチパチさせるので、明らかに子供の瞬きが多いとすぐに分かる状態です。また、チックの瞬きではギュッと力を入れて瞬きをする様子も少なくありません。

これは、お子さん本人が意識して瞬きをしている訳では無く、体が勝手に動いてしまっている状態です。

何となく瞬きが多いと感じる…程度の瞬きではチックでは無いのかもしれません。家では子供の瞬きが多い訳では無いのに、外出先では頻繁に見られるという場合や、その逆で家にいる時だけしきりに瞬きするような場合、チックの可能性が考えられるでしょう。

チックと間違いやすい症状

子供の瞬きが多いと感じるからと言って、必ずしもチックであるという訳ではありません。しっかりと瞬きをする筋肉が無い事が原因で、何度も瞬きをして目を乾燥から防いでいる場合もあるのです。

現代の子供は昔の子供と比べると、目に限らず筋力の低下が指摘されています。体を支える力、物を持つ力など、体全体の筋力が低下していると言われていますが、瞬きをする際に使う下瞼の筋肉も低下していると言われているのです。

下瞼の筋肉が低下していると瞬きをしてもしっかり最後まで閉じる事ができず、目が乾きやすくなります。「瞬目不全」と言われている状態で、これがドライアイの始まりであるとも言われているのです。

視力が低下する事もあるので、目に異常があるのでは?と感じたら眼科を受診してください。

瞬き以外のチックの症状

子供の瞬きが多いと感じる以外にも、これもチック?と感じる動きで気にしている親御さんもいらっしゃることでしょう。チックは子供の瞬きが多い事だけでなく、体の色々な部分の動きからも見受けられます。

  • 鼻を鳴らす
  • 鼻をむずむずさせる
  • 顔をしかめる
  • 口を歪める
  • 咳ばらいをする
  • 肩をすくめる

これらは子供の瞬きが多い以外に、チックとして現れやすい症状です。そして、瞬きだけのチックであったり複数のチックが起こるケースや、瞬きが無くなったと思ったら咳払いのチックが始まるといった様な場合もあります。

子供の瞬きが多いチックの原因

子供の瞬きが多いのがチック症であると思われる場合、それは何が原因となってしまうのでしょうか。チック症の原因と言えば、昔から母親の過干渉や神経質のせいだとも言われてきました。

でも、近年ではそれは誤解であるという事がはっきりしているのです。ここではチックの原因について詳しく触れていきます。

チック症の原因

これまでチック症は心因性のものであると言われており、子供の一番身近で接する母親の性格や干渉によるものが要因であると言われてきました。そのため、子供の瞬きが多いなどのチック症状が出ると、親御さんが自分自身を責める傾向にあります。

しかし、最近では子供の瞬きが多いなどのチックの原因が心因性ではなく神経からくるものだという事が、専門家による色々な研究の結果はっきりしました。

まず、チックが出やすい脳の仕組みであるという事と、親御さんからの遺伝も大きく関わっていると言われています。子供に瞬きが多いなどのチックが起こっている場合、その親御さんもかつて子供の頃にチックがあったという話も少なく無いのです。

子供のうちは脳が未発達なため、瞬きが多いなどのチックが起こりやすくなっています。けれども脳が発達するにつれ、殆どのチックが改善されています。

更に子供のチック症状は、長くても1年ほどで改善される「一過性チック」と呼ばれているものです。1年以上続く場合は「慢性チック」と呼ばれていますが、成人までには治るの事が殆どです。そして子供の場合9割以上が一過性チックであると言われています。

子供の瞬きが多い原因

子供の瞬きが多いのはチックの症状の中の一つであり、原因は脳が未発達な事や、チックが出やすい体質であるなど、本人の意思に関係無く体が勝手に動いてしまうのです。

少し前までは、子供の瞬きが多い時は強いストレスを感じている時であると言われていました。

しかし、確かにストレスや緊張などで子供の瞬きが多くなる場合もある一方で、ストレスを感じる事の無い状況でも瞬きのチックが出る場合もあるので、ストレスが原因と一概には言えないのです。

子供の瞬きが多いのを見た時、普通では無いその状態に親御さんとしては違和感を覚えて不安にも感じる事でしょう。ただ、本人に治すように言っても本人の意志ではどうにもならないのがチックなので、あまり指摘してしまうと逆に悪化させてしまう場合もあります。

子供がどんな行動をしている時に瞬きが多いのか、そこは親御さんがじっくり観察してみる必要があるでしょう。子供の瞬きが多い場合、できるだけチックが出ない環境にしてあげる事が一番重要な事なのです。

子供の瞬きが多いチックの特徴

子供に瞬きの多いチックが出るのは、特別な事では決してありません。現に何かしらのチックが子供に出ているのは、全体の2割以上いるとも言われています。クラスに2~3人いるのが普通と考えても良いでしょう。

ただ、子供のチックの特徴として男の子が多いという事が言えます。そして、小学校に入学する前後辺りから症状が出て来る子供が最も多いのです。

これは原因が特定されている訳ではありませんが、環境の変化への不安により脳神経がバランスを崩している事や、ストレスや緊張を感じやすい頃である事が考えられています。

子供の瞬きが多いチックの原因がストレスだけでは無く、脳の発達や遺伝などにも関係がある事は忘れないでください。そしてストレスだけで瞬きが多くなるのでは無く、色々な要因が重なって起こるのがチックなのです。

子供の瞬きが多い時の対処法

子供の瞬きが多いのを最初に見た時、親御さんとしては違和感以外にも目に病気があるかもしれないと心配にもなる事でしょう。実際にすぐに眼科へ連れて行ったという親御さんも決して珍しくはありません。

でも、目には異常が無く、それでも子供の瞬きが多いのが1ヶ月以上続くようであれば、チックによる症状だと思った方が良いでしょう。では、チックのあるお子さんへの対処法にはどんなものがあるのでしょうか?これから詳しくご紹介していきます。

子供の瞬きが多い時は様子を見る

子供のチックは1年ほどで治まる事が殆どです。まず、この事を忘れないでください。子供の瞬きが多い原因として目に異常が無く、チックであると考えられる場合には、いずれ治るものとして心配しないで見守っていきましょう。

親御さんが瞬きが多いのを気にしたり心配したりすると、子供はそれを感じてチックがひどくなったり、長引いてしまったりする場合があります。瞬きに関しては干渉せず、普段通りに子供と接する事を心掛けます。

子供の瞬き以外のチックが見られるようになった時

チックには瞬き以外にも鼻を鳴らしたり肩をすくめたりと、色々な症状があります。瞬きのように顔の一部や体を動かすチックが殆どですが、次第に咳払いや声を出すなどのチックが現れる事もあります。

子供の瞬きが多いチックから声を発するチックなどもするようになり、腹痛、癇癪、学校に行くのを嫌がるといった様な場合は専門医に相談する必要があるでしょう。そして、今の生活環境から強いストレスになっている事が無いか探ってみてください。

子供の瞬きが多いチックは軽微な症状と言えるチックなのですが、チックが色々増えていき感情が抑えられないような場合は慢性チックになってしまう可能性があります。また、ADHD(注意欠如・多動症)や学習障害などの合併症も考えられるので、日常の生活にも十分注意してやる必要があるでしょう。

子供の瞬きが多いチックを相談するところ

子供の瞬きが多いなどのチックが見られるとき、いずれは治るとは思っても一度病院へ行って相談してみたいと思う親御さんも多いのでは無いでしょうか。でも、チックって何科を受診すれば良いのか、ちょっと迷いますよね。

風邪やケガとは違い、チックは脳の働きが原因になっていたり遺伝が関係しているなど、ちょっと複雑な感じです。いつもの小児科で診てもらえば良いのでしょうか?

掛かり付けの小児科医に診てもらうのも、あながち間違いではありません。しかし、子供のチックに専門的な知識の無い医師に診てもらった場合、特に気にする必要は無いと言われ診察が終わってしまうケースが考えられます。

よりしっかりお子さんの状態を診てもらうための病院を探すのであれば、小児心療内科や児童精神科がある病院がおすすめです。ADHDなどの疑いもある様であれば、小学校や幼稚園の担任の先生や養護教諭に相談すると良いでしょう。

子供の瞬きが多い時はまず見守りましょう

子供の瞬きが多いのには何らかのきっかけがある場合や、ある日気が付いたら瞬きが多い事に気が付いたなど様々です。子供のチックとして瞬きが多いのは珍しい事では無く、よく昔から言われていた親の過干渉や神経質な育て方に原因がある訳ではありません。

子供の瞬きが多いと感じたら、自分の事を責めるのでは無く上手にチックと付き合っていく方法を考えましょう。親御さんがチックを気にしたり心配すればするほど、子供の瞬きが多いという以外のチックが現れたり、重症化、長期化してしまう場合があります。

瞬きが多い子供のチックは、1年ほどで治る事が多いのです。重症化させないためにも、子供の瞬きが多いと感じたらまずはそっと見守り、その他の合併症が無いか、引き金となっているストレスなどが無いかを探ってみてください。

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