ガムは理解できる年齢から!子供にお勧めのガムと効果
子供は大きくなっていくと、大人が食べる物を欲しがるようになります。
その一つとして、ガムが挙げられます。
ガムは唾液の分泌を促すのでお口の中の健康に良いと言われていますが、子供に食べさせる際には不安なこともあるのではないでしょうか。
ガムには味が付いているので、そのまま飲み込んでしまうのではないかという思いから、なかなか食べさせることができないという声は多いようです。
しかし、ある程度の年齢になれば、ガムの食べ方も理解できるようになりますし、子供にとって様々な良い効果をもたらします。ガムを食べる習慣が付くことで間食防止や虫歯予防にもなるので、大人になってからもいいこと尽くしと言えます。
子供がガムと上手に付き合っていけるように、正しいガムの食べ方と効果についてしっかり理解しましょう。
Contents
ガムを食べさせて良い年齢は4歳から
子供が成長するにつれて、食べることができる物も増えていきます。
食事だけではなく、お菓子を食べることもできるようになると、ガムについて考える親は多いようです。
普通のお菓子であればそれほど神経質にならずに食べさせることができるでしょうが、ガムの場合は違います。
噛んだ後で出すという行為が必要になりますので、間違って飲み込んでしまわないかどうかについて気がかりでしょう。
一体、何歳になればガムを食べさせることができるのでしょうか。
一般的には、ガムデビューは幼児の時期と言われています。
4歳から5歳が適切な時期とされており、ガムメーカーサイトでも推奨年齢を幼児と記載しています。
あくまでも子供向けのガムの場合で、大人向けのガムはミントの配合量が多く、刺激が強いので食べさせないほうが良いでしょう。
理解できる年齢がデビューにふさわしい
4歳以上になればガムを食べさせることが可能になりますが、一般的には飲み込むものではないことを理解できるようになってからが良いでしょう。
飲み込まずに出すという食べ物であることを理解できなければ、ガムを飲んでしまいますから、親としては体のことが心配になりますよね。
「不安や心配をしたくないからガムは食べさせない」と考える方もいるかもしれませんが、ガムは子供に良い効果ももたらします。
他のお菓子では得られない効果がガムにはありますので、子供の成長の手助けとして日常生活の中で取り入れることをお勧めします。
ガムがもたらす子供に良い効果5個
大人には口臭予防や気分転換などでお馴染みのガムですが、子供が食べる場合には様々な効果も期待できます。
成長する子供時代にガムを噛むことで体と心にとっても良い効果がありますので、5個ご紹介しましょう。
1 唾液によって虫歯が出来にくくなる
ガムには味が付いていますので、噛むことで唾液の量が増えます。
唾液には、以下の効果があります。
- 糖質を食べることで虫歯菌が酸を出し、歯の表面が溶けても唾液が再石灰化する
- 目や鼻や口から侵入する細菌類は、唾液の抗菌作用によって感染から体を守る
- 酸性やアルカリ性の食べ物を摂取すると歯が溶けやすくなるが、唾液によって中性に保つ
ガムを噛むことで上記のような効果がありますので、すぐ歯磨きできない時に子供へ食べさせることで歯に良い効果が期待できます。
ガムの味が薄くなっても噛み続けることで口中が潤い、虫歯予防に繋がるので、子供がガムに慣れて長い時間でも噛めるようになることが理想的ですね。
2 キシリトール成分が歯を強くする
ガムを噛むだけでも虫歯予防になりますが、キシリトール成分が入っているガムの場合は歯を強くする効果も期待できます。
ガムやタブレットに配合されることが多いキシリトール成分とは、甘味成分のことです。
甘さはあるのですが、天然の甘味料であり、酸を作らない糖なので歯に悪影響を及ぼしません。
虫歯の原因菌であるミュータンス菌は、このキシリトールを分解できないので活動を抑制しますから、歯が強くなるのです。
また、キシリトール成分が入っているガムは、一時的ではなく長期的に噛むことが歯に良いと言われています。
キシリトールを定期的に口の中へ入れることで、虫歯の原因菌であるミュータンス菌が活動し辛い環境へなると繁殖できなくなるからです。
歯を強くするために、歯磨きやフッ素塗布などを子供にしている親は多いようですが、日常の中にキシリトールガムを取り入れることで歯を守ることができるのです。
尚、キシリトールガムと書いてある商品にはキシリトール成分が100%入っているわけではなく、甘味料が含まれていることが多いようです。
キシリトール成分の配合量が多いほど子供の歯に良い効果をもたらします。
100%キシリトール成分が入っているガムをご希望される方は、歯科医院や歯科専売品を扱うお店で購入することをお勧めします。
3 噛むことで脳の刺激になる
外へ出かけて体を動かすことや遊びの中で人と接することで脳に刺激を与え、活発化します。
しかし、最近では室内でゲームを楽しむ子供が増えており、脳に刺激を与える機会が減りつつあるようです。
そんな時にもガムはお勧めです。
ガムを噛むことで口の周りの神経が刺激されると、同時に脳の神経も刺激を受けることになるのです。
脳を活性化することは、子供の脳の発育にも繋がりますので、豊かな心を作る上でも噛むことは大事なことなのです。
ガムを噛んで顔の周りの筋肉が強化されれば、表情筋も鍛えられます。
口元の筋肉が緩むと開口することが増えて口呼吸にもなってしまいますが、鍛えることで口元を閉じることにも繋がりますし、顔の形も正常に整っていきます。
食事の際によく噛むことはもちろんですが、時間がなくて一緒に食卓を囲むことができない場合は、言葉を掛けることも難しいかもしれませんね。
そんな時には、外出した際や一緒に遊ぶ時間などにガムを噛むことを促して、脳を活性化させましょう。
4 顎や歯並びの成長に役立つ
子供の頃は成長期ですから、筋肉は使ったほうがどんどん発達していきます。
筋肉の発達と共に骨も形成されるので、ガムを噛むことで顎の成長を促すことができます。
顎の歪みによる姿勢の悪さや筋肉低下にならないように、ガムを噛むことで顎を沢山使って強い骨にしましょう。
子供の頃は乳歯ですが、永久歯が生えてきます。
顎の成長不足は、永久歯が生える場所がないので、歯並びが悪くなる可能性が高くなります。
埋伏歯や本来生えるべきところに生えないなどの生え替わり時期に問題が起きて、歯科通院が始まることもあります。
子供の頃からガムを噛む習慣を付ければ、顎の発育が無事に進み、永久歯も問題なく生えるでしょうから、ガムを噛ませて子供の顎を鍛えましょう。
5 親も子供もイライラ予防
ガムを噛むことは、イライラ予防にも繋がります。
ストレスを抱えてイライラするのは大人だけではなく、子供にも起こることです。
成長する中で感情のコントロールが上手くできなくてイライラしてしまう子供は、年々増加傾向にあります。
- 反抗期
- 習い事が多い
- 食生活が乱れている
上記以外にも様々な要素がイライラを引き起こすわけですが、付き合う親も同様にイライラしてしまうことがあるでしょう。
生活環境をしっかり整えてストレスを取り去ることが前提ではありますが、ガムを食べることで緩和することができます。
また、ガムを噛むという行為はリズムを刻むことです。
このリズム運動はセロトニンを活性化する効果が期待できますので、ガムを噛むことを繰り返すことがストレス緩和とイライラ予防になるのです。
緊張の緩和も期待できますので、習い事の発表会や試験などのプレッシャーがある子供にも食べさせることで良い効果をもたらすでしょう。
甘いだけはダメ!子供向けお勧めガム
ガムは様々な良い効果をもたらしますが、甘いだけのガムを選んでしまうといくら唾液が促進されても口腔内の状況が悪くなることもあります。
特に子供の場合は、砂糖の摂り過ぎによって興奮してしまうこともあります。
また、砂糖の摂り過ぎによって食事を食べなくなることもありますので、できるだけ甘味料が少ないタイプを選びましょう。
おもちゃが付いているガムや子供向けのキャラクターがパッケージのガムは、子供心をくすぐるので手に取りやすいですが、しっかりと成分確認してから購入するようにしましょう。
子供が欲しがっても甘いだけのガムは選ばず、キシリトール成分が入っているガムを選ぶのです。
子供は見た目で楽しむことができますから、子供が好きなキャラクターのポーチや袋にガムを入れ替えることで、楽しみながら食べることができるはずです。
甘いだけのガムは虫歯に繋がる
ガムに限らず、お菓子全般に言えることですが、虫歯がある場合は糖分によってどんどん悪化してしまいます。
小さい虫歯でも進行しやすいので、甘いものを完全に避けることは難しくても、過剰に摂取しないよう親が気を付けましょう。
キシリトールの糖分は、砂糖ほどしっかりした甘味は感じられないかもしれませんが、フレーバー付きのキシリトールガムにすれば味で補うことができます。
最近では、ミント味のキシリトール成分入りガムだけではなく、子供が好むフルーツ味のガムも販売されています。
オレンジやアップル、グレープなど、様々な果物の味がしますし、もちろんキシリトール成分も配合されているので、安心して食べさせることができるでしょう。
子供は味だけではなく、色でガムを選ぶこともありますので、キシリトール成分が入っているカラフルなガムも喜んで食べてくれるのではないでしょうか。
子供がガムを飲まなくなるお勧めの方法
子供にガムを食べさせた時にぶつかる壁と言えば、飲み込んでしまうことではないでしょうか。
子供用のガムですからそれほど大きなわけでもないですし、柔らかい物なので喉に詰まることはありません。
しかし、「次もまた飲むかもしれない」と思うと心配になりますよね。
ここでは、子供がガムを飲まなくなる方法を幾つかご紹介します。
飲んでしまうことで起こるべき症状を伝える
子供は大きくなるにつれて様々なことを理解し、学んでいきます。
ガムについても簡単に説明することで「出さなくちゃいけない!」という気持ちになるので、ガムは飲むものではないことをしっかり伝えましょう。
一般的には、ガムを飲んでも体に悪影響はありません。
大きなガムであれば喉に詰まることがありますし、ガムと一緒に消化しきれない物を飲むことで腸閉塞になる心配がありますが、基本的には便と一緒に排出されます。
「飲んでも大丈夫だけど飲んじゃだめ!」と言えば、困惑するでしょうから、以下のような言葉を掛けることをお勧めします。
- 「味がなくなったら終わりだよ」
- 「飲んでも美味しくないから出そうね」
ガムの推奨年齢には、上記のように言わなくても、親の行動を見ていて出すことを既に理解していることもあるようです。
中には、ガムの味が美味しすぎてうっかり飲んでしまう子供もいますので、飲み込む頻度が多い味は食べさせないことや出す時間を決めることもお勧めです。
一般的に、ガムはできるだけ長く噛むことが良いと言われていますので、20分程度が理想的です。
しかし、子供にとっては長い時間ですから、5分程度したら出すように促しましょう。
少量から食べさせて出す練習をする
ガムを飲み込むことがある子供には、出す練習から始めることをお勧めします。
万が一飲むことも考えて、少量のガムを噛ませてから1分程度で出すという練習をするのです。
味が有る無しに関わらず、ガムは飲むのではなく出すものということを実際に体験させ、覚えてもらうのです。
何度もガムを出す練習をするうちに、飲まないことが習慣になるはずです。
習慣になればもうガムを飲み込んでしまうこともなくなりますので、子供が慣れるまでは繰り返し出す練習しましょう。
飲まないように風船の作り方を教える
子供がガムを飲みこまない方法として、ガムを噛むことでできる遊びを教えることもお勧めです。
ガムで楽しめる遊びと言えば、風船でしょう。
膨らみやすいガムを噛んで口元から風船を出すと子供は喜ぶはずです。
子供も風船を作りたくて頬を膨らませて挑戦するでしょうが、すぐにできることは稀と言えます。
しかし、目的は風船作りではありません。
ガムを飲み込まないことですから、風船を作るためにその材料となるガムを飲むことは決してないでしょう。
風船遊びに夢中になるほど、ガムを食べ物ではなく遊んだら捨てるものと思えるようになるはずです。
チョコレートやキャンディーから練習する
ガムを飲み込まないようにするため、まずはチョコレートやキャンディー、タブレットなどを使って練習することもお勧めです。
幼児向けのお菓子や食べやすく、すぐ飲み込めるタイプが多いので、口の中に残る時間が長いお菓子を使って味わうことを覚えてもらうのです。
まずは、短時間で溶けるチョコレートを使って、「噛まないで舐めてみよう」と促してみましょう。
その後、キャンディーやタブレットなど溶けるまで時間がかかるお菓子をあげて、すぐに飲み込まないという習慣をつけるのです。
すぐ飲まないお菓子に慣れることで、ガムを食べた時にも数回噛んで飲み込むということは無くなるはずです。
チョコレートやキャンディー、タブレットにもキシリトール成分が配合されているタイプがありますので、練習用として探してみてはいかがでしょうか。
見本で親や兄弟など家族で食べる
子供にガムを食べさせる際に、見本として親や兄弟などと一緒に食べさせる方法もお勧めです。
一人で食べていればうっかり飲み込んでしまうかもしれませんが、お兄さんやお姉さんなど上の兄弟に見てもらえば、忙しい時でも目が行き届きます。
また、「何回噛んだ?」と、噛む回数を数えることで数字も覚えることができます。
数字を数えることができる年齢であれば、「ガムは〇回噛んだら捨てる」というルールを作ることもできますので、一石二鳥でしょう。
家族で「美味しいね」と言いながら食べることで、ガムを噛む時間が家族の交流のひとときにもなるのではないでしょうか。
お気に入りのキャラクターティッシュを使う
子供がガムを飲み込まないように、キャラクターのティッシュを使うこともお勧めです。
ガムを食べる時間だけではなく、出す時間も楽しい時間と思ってもらえるように、ティッシュケースやティッシュの中身にお気に入りのキャラクターが入っている物を使うのです。
ガムを出す時だけ使えるようにすれば、キャラクターティッシュを見たくてガムを出すようになるはずです。
そして、子供がガムを出した時には褒めることもポイントです。
- 「上手に出せたね」
- 「偉いね」
上記のように褒められた子供は喜び、嬉しい気持ちになって、次にガムを食べた時にも出そうという気持ちになるでしょう。
ガムは正しく食べることで子供の成長に役立つ!
子供にガムを食べさせる際には不安なこともあるでしょうが、正しく食べさせることができれば子供にとっては良いことばかりです。
虫歯予防になる習慣を子供のうちに付けておけば、大人になってからも歯を大事にしてくれるでしょう。
ガムの食べ方に慣れるまでは目が離せないこともあるでしょうが、問題なく食べることができるようになるまでそれほど時間はかかりません。
ガムは、大人になってからも良い効果が期待できますので、正しい食べ方を伝えましょう。