小学校のクラス役員が不人気な理由と、クラス役員をするメリット


小学校では毎年クラスの保護者の中からクラス役員を選出します。クラス役員とは、クラスの保護者を代表してPTA活動を行うのが仕事です。年に何度かの委員会に参加したり、学校行事でお手伝いをします。

全ては小学校に通っている子供のためなので、本来保護者はクラス役員選出の際は積極的に立候補して引き受けるのが理想的なのですが、実際のところ拒絶する保護者が殆どです。小学校のクラス役員はそんなに大変なのでしょうか?

確かにクラス役員になれば小学校に行く機会も増えるので、面倒と感じるかもしれません。でも、たったの1年間、しかもその活動は何回あるのでしょう。小学校のクラス役員の仕事は、思っているほど大変では無いのです。

小学校のクラス役員の仕事

小学校によって異なりますが、クラス役員の選出は新しい学年になって初めての参観懇談の日、顔合わせをしながら行われる事が多いです。方法は立候補制やくじ引きなど、学校によって様々な選出の仕方があります。

小学校のクラス役員を今までに経験したことが無いと、いきなり役員に指名されてしまったらどうしよう!とそればかり考えてしまうのでは無いでしょうか。先ずは小学校のクラス役員の仕事について、ここで詳しくお教えします。

小学校のクラス役員の種類

小学校のクラス役員は1人決めればよいというものではありません。小学校により名称はそれぞれ異なりますが、いくつかの委員があるのです。

  • 学級委員
  • 文化委員
  • 広報委員
  • 厚生委員
  • 校外委員
  • 推薦委員

小学校のクラス役員でありがちなのは、これらの6つの委員です。それぞれ1名から2名の保護者を選出し、1年間活動していきます。

小学校のクラス役員で学級委員の仕事

学級委員の仕事には、クラスや学年で行われる茶話会や親子レクの企画などで、司会進行の仕事なども含まれています。また、学校でPTA主催のバザーなどが行われる場合には、企画運営とお手伝いの保護者の中心となる場合もあるでしょう。

クラスの保護者代表となる立場にもなり、クラスの保護者と先生のパイプの役目もします。他の種類の委員さん達の取りまとめ役にもなるので、学年の役員会議では進行役も担う事になるでしょう。

小学校のクラス役員で文化委員の仕事

文化委員は学年単位で開催される文化的な活動に関わる仕事をします。主な仕事は年に1~2度の文化委員会主催の講演会などの企画運営です。

講演会を開催するにあたり、保護者へのお手紙を作成したり司会進行をします。講演をお願いする方との打ち合わせや、準備などで買い物などもする場合があるでしょう。

また、文化委員主催のバザーがある学校では企画運営を行います。小学校によって様々ですが、いらなくなった体操着や制服の回収、古本提供の呼びかけなどがあるかもしれません。

小学校のクラス役員で広報委員の仕事

殆どの小学校では年に1~2度広報誌が発行されますが、広報委員会は広報紙の作成に携わる仕事をします。遠足や運動会などの学校行事では学校側の許可の元で写真を撮るなどの仕事もあり、保護者が立ち入る事のできない場面でも直に見る事ができるので人気です。

取材や編集の作業では、委員さんの得意分野を生かして効率的に広報紙を作成していきます。イラストが上手な方や文章のセンスがある人は重宝されるでしょう。

小学校のクラス役員で厚生委員の仕事

厚生委員の仕事はPTA主催のイベントの企画運営を行ったり、給食の試食会などの開催をします。また、校医を招いて子供の健康相談などを行うイベントを企画運営するのも厚生委員の仕事です。

PTAの会員で部活動を行っている小学校の場合は、部活動に必要な保険や資金などの管理を行うのも厚生委員の仕事となります。厚生委員の役割りは小学校によってかなり違いがあり、ここに挙げた限りではありませんので参考程度に留めておいてください。

小学校のクラス役員で校外委員の仕事

校外委員の仕事は、その名の通り校外活動の対応を行います。例えば、近隣の小学校との会合や地域の祭りのパトロール、地域の清掃活動への参加などです。小学校や地域によって開催されるイベント等が違いますが、自治会絡みのイベントの見守り活動を地域の小学校のPTAとも連携して行っている場合が多いでしょう。

小学校のクラス役員で推薦委員の仕事

小学校のクラス役員の中で一番学校に行く回数は少なく楽ですが、精神的な面でストレスを感じてしまう仕事かもしれません。推薦委員は、次年度のクラス役員を選ぶというのが仕事です。

学校によっては事前に保護者全員にアンケートを実施し、その中から引き受けてくれそうな人を探して電話で連絡するというやり方をします。また、なかなか連絡が取れなかったり応じていただけない場合は、自宅まで行きお願いするという方法を取る場合もあるようです。

小学校のクラス役員の大変なところ

小学校のクラス役員を引き受けてしまうと、忙しくて大変という印象をお持ちでは無いでしょうか。では具体的にどんな点が大変なのか挙げていきましょう。小学校のクラス役員は大変だという印象が、少し変わるかもしれませんよ。

定期的に小学校へ行かなくてはならない

小学校のクラス役員をしていなければ、学校への用事と言えば参観懇談、運動会、学習発表会などでしょうか。年に数回、お子さんの様子を見に行く機会がありますね。

でも、クラス役員をするとそういった行事以外でも、委員会が開催される日には小学校へ行かなくてはなりません。しかも、平日に開催されて午前中に行われる事もあるので、ひょっとすると仕事を一日休まなくてはならないかもしれないのです。

但し、委員会が開催される日はかなり早い段階で決まっている事が殆どです。突然1週間前に「火曜日の10時から委員会をします」というような通達で開催されるものではありません。

また、委員長さんによりますが、役員全員の都合を聞きながら集まりやすい日時を設定して開催する事もありますし、どうしても出られない場合は欠席も認められています。仕事をしているという理由から小学校のクラス役員を引き受けられないという保護者が多いですが、仕事をしていてもできるのが小学校のクラス役員なのです。

お知らせの手紙を作らなくてはならない

クラス役員から保護者への案内を出す場合があります。そうなると、ワードやエクセルを使ってパソコンでお手紙を作る事になるでしょう。

保護者全員が目を通すお手紙を作るなんて、緊張しますよね。何か問題があると、今の時代SNSで叩かれそうな気もしてきます。

でも、保護者への手紙は前年度以前より引き継がれてきた資料があり、それを基にして作成するので実はそれほど大変な事ではありません。データがあるので、それを今年度用に少し変えるだけでできてしまうのです。

内容に関しても、担当の先生が目を通し必ずチェックしてくださいます。

クラス役員の作った手紙をそのまま印刷して配布する訳では無く、担当の先生、そして校長先生に目を通していただき初めて印刷されるので、保護者へ渡った時に問題が発生する事は無いのです。

パソコンができないから無理…という理由で小学校のクラス役員を引き受けたがらない保護者も多いのですが、せっかくこの時代に生きているにも関わらずパソコンをいじれずに一生を過ごすよりも、良い機会と思って覚えてみれば良いのです。パソコンは学校にあるものを使わせてもらえるので、持っていなくても問題ありません。

委員の仕事が大変

小学校のクラス役員を引き受けたからには、その委員の仕事をしなくてはなりません。小学校のクラス役員にはいくつか種類があり、仕事の内容もそれぞれ違います。行事の時などに忙しそうに仕事をしている委員さんを見ると、大変そうだと感じた事もあるのでは無いでしょうか。

確かに、委員の活動は責任もあり大変な仕事です。一つ間違えてしまえば大変な事になるかもしれません。責任感の無い人には務まらない仕事と言っても良いでしょう。

でも、委員の仕事は誰にでもできるように工夫されているので、実はそんなに大変な仕事ばかりではありません。効率よく簡単にできるように歴代の委員により考えられていて、失敗のあった年度にはその失敗を再び起こさないように注意点なども残されています。

小学校のクラス役員になると委員の仕事が大変というよりは、委員長の仕事が大変なのです。委員の仕事は委員長の指示通り動くだけで、歴代の委員から受け継がれてきた最良の方法で活動を行いますので、あまり難しく考える必要は無いのです。

小学校のクラス役員になった時のメリット

小学校のクラス役員を一年間務め上げた保護者は、「活動は楽しかった」と答える人が意外と多いのをご存知でしょうか。引き受けてしまった直後は誰でも不安な気持ちでいっぱいですが、みなさん同じなのです。

では、実際に小学校のクラス役員を終えた保護者が感じるメリットとは何なのでしょうか。ここで詳しくご紹介していきます。

知り合いが増える

小学校のクラス役員を引き受けると、一度にたくさんの知り合いが増えると考えてください。各学年の各クラスから選出されている保護者が集まって活動していくので、同じ学年だけでなく1年生から6年生までの保護者と関わりを持つ事ができるのです。

また、委員の活動の際にお手伝いの保護者を募る場合などは、委員以外の方との交流もあります。今まで話した事の無い保護者や、自分の子供と仲の良い子供の保護者との繋がりもできるかもしれません。

クラス役員として皆さんの前で紹介されるので、交流の無い保護者からも気軽に声を掛けてもらえるようにもなります。上の学年の委員からは、今後に関する色々な情報も得る事ができますし、今まで先生に質問しようか悩んでいたような些細な事でもどんどん教えてもらえるのです。

学校で情報を得る事ができる

小学校のクラス役員を引き受けると、委員会などで学校へ行く機会も増えます。職員室に顔を出す用事もあるので、担任の先生と顔を合わせる機会も増えるのです。

子供の様子を個人的にお話ししてもらえる事もありますし、学校へ行ったついでに相談もできるでしょう。わざわざ電話を掛けてまでお話するのも…と躊躇われるような事でも、クラス役員の仕事で学校へ行ったついでなら話しやすいですよね。

また、他の委員との情報交換を気軽にできるのも助かります。子供が出し忘れている学校からの大事な手紙に気が付く事ができたり、うっかり忘れていた提出期限に気が付く事ができるなど、「教えてもらって助かった」と思える事が意外と多いのです。

達成感を得る事ができる

小学校のクラス役員にはそれぞれ仕事が分担されており、各委員には大きな仕事が必ず1つはあります。文化委員なら後援会の企画運営、広報委員なら広報紙の作成、他にもバザーや近隣の小学校との会合なども事前に色々準備をして臨まなければならない仕事です。

やはり準備はそれなりに大変で、限られた日数と時間を使ってみんなで一生懸命活動します。途中でアクシデントが起こったり、失敗してしてしまう事もあるでしょう。

でも、やり遂げた後はその苦労を全て忘れてしまうくらいの達成感があります。頑張って良かったと思える喜びと、一つの仕事を無事に終えた安堵感は言葉では言い表す事ができません。

小学校のクラス役員は大変ではない

小学校はPTAの協力がなくては成り立ちません。それは、今、これを読んでいる皆さんが小学生の頃も同様で、私たちはPTAの協力の下で楽しい学校生活を送り育ってきました。

小学校のクラス役員はPTAの活動をクラスを代表して担う係であり、学校が創立してから今までずっと歴代の役員により受け継がれてきています。

ですが保護者にとって面倒と感じる人も少なく無く、クラス役員選出の場から逃げ腰の人も多いのです。

小学校のクラス役員になったからと言って、思っているほど大変な仕事が待っているわけではありません。仕事を持っている場合、何度か仕事の調整をしなければならないかもしれませんが、1年のうちの数回です。

小学校のクラス役員の任期は1年間なので、あっという間に終わります。次年度に役員を引き受けようか迷っているのであれば、お子さんのためにはもちろん、自分自身のステップアップのためにも一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

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