インフルエンザの流行時期は学級閉鎖に要注意!
小学生のお母さんの戦々恐々とするもの・・・夏休みなど長期のお休みや、学級閉鎖。
もちろん、わが子がインフルエンザに罹患してしまうとお休みするのは当然で、とても心配します。健康が一番なのは分かっていますが、現金なものでわが子が元気ならば、しっかり小学校にいってきてほしい親心。なのに学級閉鎖・・・。
特に、フルタイムでお仕事をしていたり、パートタイムで働いていたり、お休みの都合が付きにくいお母さんはたくさんいらっしゃいますよね。
お仕事をしていないお母さんにしろ、毎日の予定が狂ってしまいますよね。
『インフルエンザでお休みしている児童が規定の人数を超えましたので、明日から3日間、何年何組は学級閉鎖とします。学級閉鎖中の不要な外出はお控えください。』
多くの地域では、学級閉鎖のクラスの子ども達は学童も連動してお休みになってしまいます。
近くに頼れる祖父母がいたり、お留守番できる性格のお子さんだと困ることも少ないかもしれませんが、低学年だとなかなかそうもいきませんよね。
インフルエンザで学級閉鎖
冬に近づくと必ず流行するインフルエンザ。特に、小学生くらいの子ども達はちゃんとマメに手洗いをする子もいますが、おろそかになってしまいがちな子ども達が多いことも確かです。
保育園や幼稚園時代は、昼食前やおトイレに行く時間が決められている事があるため、手洗いの頻度が高めですので、比較的インフルエンザが蔓延する事はありません。
しかし、小学校に入学するとトイレや手洗いは各自に任せられるため、子ども達の手洗いでは、残念ながらずさんになってしまいます。
結果、小学校の方がインフルエンザが蔓延しやすい状態になってしまいます。
インフルエンザとは
インフルエンザとは、気道感染症ではありますが、一般の『かぜ』とは一線を画すほど重い症状が出やすい疾患です。
インフルエンザの症状
インフルエンザウイルスの感染してから、1日から3日ほどの潜伏期間を経て、発症します。
特に、小さな子ども達は、中耳炎や熱性けいれん、気管支喘息が現れることもあり注意が必要です。
インフルエンザ脳症
子ども達のインフルエンザ罹患時に恐ろしいのが、インフルエンザ脳症です。
しかし、患者の4人に1人の割合で、体のマヒや知的障害、てんかんなどの後遺症が出る事がわかっています。
不思議なもので欧米での例がほぼありません。日本人特有の要因があるかもしれなく未だ研究中です。
インフルエンザ脳症が疑われる症状が出たらすぐに受診しましょう。
【インフルエンザ脳症と疑われる症状】
- 意識障害
- 眠っているようで、呼びかけや痛みにも反応がない
- 軽い場合・・・ウトウトしていたり、ボーっとしているようである。
- けいれん
- 筋肉がこわばっている
- 手足がガクガクしている
- けいれんの継続時間(1分くらいから20分以上の場合もあります)
- 異常言動
- 人を正しく認識できていない
- 両親がわからない
- その場にいない人を『いる』と言っている
- 食べ物とそうでないものの区別がつかない・手を噛む
- 幻視幻覚を訴えている
- 意味不明の言葉を話している
- 理由なくこわがる
- 急に怒り出したり泣き出したりニヤリと笑う、大声で歌いだすなど
急にこのような症状が出てきたら家族は焦りますが、けいれんの時間や状況をしっかり把握し、救急車を呼ぶなど適切な対応が出来る様に少しでも頭にいれておくと安心ですね。
学級閉鎖の決まり
学級閉鎖になる基準はあるのかと思いきや・・・共通の基準はありません。
学校によって、この人数休めば学級閉鎖になるという平均の基準はありますので、そちらをご紹介します。
基準は、インフルエンザ罹患で欠席している児童の人数と、曜日です。
学級の全体人数の20パーセント以上、もしくは3分の1以上の児童がインフルエンザに罹患して欠席している場合です。
そしてもう一つの『曜日』を兼ね合わせて学校・学校医・教育委員会で考慮するようです。
基準の人数に達していない場合でも、週の初めにインフルエンザの欠席が目立つ場合、流行を防ぐために学級閉鎖になることもあります。
逆に、木曜や金曜時点の欠席者数は、週末に回復できる事を見込んで学級閉鎖にならないという場合もあります。
学童の決まり
学級閉鎖されているクラスの児童は、学童では預かってくれないところが多数です。
自治体のファミリーサポートなどの託児も同じく学級閉鎖のクラスの児童は預かってもらえません。
お仕事をお休みできないフルタイムのお母さんは、事前に安心してお願い出来るシッターサービス会社を探しておくことや、家族や友人としっかり協力して乗り切りましょう。
お家で出来る対策
学級閉鎖になろうと、わが子がインフルエンザに罹患してお休みよりはもちろん元気でいてくれるほうがよいですよね。
では、家庭で出来るインフルエンザ予防はいったいどんな事があるのでしょうか?
子どものインフルエンザ予防
インフルエンザウイルスは、基本的に『飛沫感染』と『接触感染』で感染します。
やはり、外出後の手洗いやうがいの徹底は大切です。不特定多数の方が触れた手すりや、室内でのくしゃみや咳。
条件がそろえば、空中を浮遊するインフルエンザウイルスは48時間生存する事がわかっています。
そして、やはり予防接種を受ける事です。
しかしながら、65歳未満の健常者がワクチン接種により発病の割合が70~90パーセント減少しているとのワクチンの効果を記述したものもありますので、感染防止にまったく意味がないわけでもないのでしょうか?
また、ワクチン接種をすませた小児に関しては、インフルエンザに罹患しても発熱が20~30パーセント減少したとの記録もありましたので、発熱時のつらさが少しは軽減されるのではないでしょうか?
そして、人込みを避ける事や、しっかり栄養と休養を取る事もとても大切です。
大人のインフルエンザ予防
家族の大人で、お父さんとお母さんのインフルエンザの予防に関してですが・・・
お父さんは、残念ながら少し子どもに感染させてしまうかもしれないと言う意識が弱いのか、家族で一番に外部からインフルエンザをもらってきて家族に蔓延させてしまうご家庭の話をよく聞きます。
マスクはインフルエンザ予防に効果がないとの報告もありますが、風邪の予防も兼ねてマスクと手洗いうがいをしっかり意識してくださいね。
次にお母さんは、お父さんと同じく通勤電車などで気を付けるのはもちろんですが、インフルエンザに感染してしまった子どもの看病で感染する例が多いようです。
小さいお子さんの場合は、抱っこや添い寝してほしいなど、濃厚な接触をさけられませんよね。
この状況でインフルエンザに移らないようにという事が難しいとは思いますが、換気や手洗いうがい、加湿、マスクなど出来るだけ対策をしましょう。
意外なインフルエンザ予防方法
見過ごされがちなインフルエンザ予防法の一つに、『歯磨き』などの口腔ケアがあります。
口の中には、インフルエンザウイルスを増殖させてしまう『ノイラミニダーゼ(NA)』という酵素を出す最近がいます。
こちらは高齢者を対象に調査された結果ですが、まだまだブラッシングの上手でない子ども達にも当てはまるのではないでしょうか?
学級閉鎖や学校閉鎖
寒い季節になると特に様々な感染症がはやりますね。本格的な流行を迎える前に、子ども達の衛生意識を育てましょう。
習慣にすることで自然とそれがインフルエンザ予防となります。
直接的に、学級閉鎖や、学校閉鎖を防ぐ手立てはありませんが、個々の習慣がインフルエンザ予防となりますので、間接的な学級閉鎖を防ぐ手立てと言えるのではないでしょうか?
それから、いざインフルエンザ流行の時期に学級閉鎖になってしまっても慌てないように、急遽お願いできるシッター登録や、民間の託児サービス会社を探しておきましょう。