子供が時計をなかなか読めない。時計の勉強に役立つアイテム


私たちの生活を取り巻く時間。

小学校低学年では、「時計の読み方」や「時間と時刻」の勉強を始めます。

算数は積み重ねが大事な教科なので、この勉強がしっかりとできていないと、のちの「速さ」の問題や「分数」の問題に進んだときに、全く理解できなくなってしまいます。

とはいえ、あまり「勉強勉強」と言っていると、子供のやる気がそがれてしまいます。

ここでは、低学年の子に多い時計の読み間違いを取り上げ、その原因と対策をみていきます。

対策として有効な「子供に読みやすい時計」や、理解を助けるために「役立つアイテム」について詳しくご紹介します。

時計の読みの教え方についても触れているので、ぜひ参考にしてみて下さい。

5分が「1分」になる!?子供によくある時計の読み間違い

小学校1年生から「時計の読み方」を習い始めます。

「いま何時?」

「明日はどこにいくの?」

などの質問からもわかるように、時間という概念はすでに年少さんや年中さんの頃から持っている子がたくさんいます。

しかし、実際の時計を読むとなると難しいものです。

よくあるのは、時間を表す数字を長針が指しているときにそのまま読んでしまう場合です。

間違えて読んでしまう子の多くは、午前8時5分を、「8時1分」と読み間違えてしまいます。

なんだか惜しいですね。

こうした場合の原因と対策は明確です。

放っておいたら小学校の高学年まで時間の読み方があやふや…という子もいます。

成長するにつれて、時間の通りに動くことは重要になってきますし、その先の単元で時計の応用問題がでることも増えますので、早めに覚えるに越したことはありません。

時計を読み間違える原因と対策をみてみましょう。

時計を読み間違える「原因」と「対策」

子供が時計を読み間違えるのは、ほとんどが長針の読みです。

長針が指した数字をそのまま読んでしまうのが原因で、読み間違いが起こります。

対策として、長針の読みが書かれた時計を使うと良いでしょう。

市販の物でも良いですし、手作りすることもできます。

次の項で詳しくみていきましょう。

時計の読みが苦手な子にオススメ!長針の読みが書かれた時計

長針の読みを間違えて読んでしまう子には、細かく長針の読みが書かれた時計を使うとよいでしょう。

子供にも読みやすい時計があると、家の中でいつでも時刻を確認することができます。

数字が1~12すべて表記されており、秒針が付いているものを選びましょう。

以下のアイテムは知育時計としてオススメです。

  • パスレル 「キッズウォールクロック知育時計」
  • レムノス 「時計が読みたいと思える知育掛時計 ふんぷんクロック」

それぞれの知育時計の特徴をみていきましょう。

【パスレル キッズウォールクロック知育時計】
楽天で販売しているシンプルなデザインの知育時計です。

真っ白な盤面で、長針の読みを0~59の数字でぐるりと囲んでいるので、読み間違いにくくなっています。

また、短針の読みをサポートできるよう、1~12の時計の数字をずれたところにも、小さく短針の読みが円を描くように描かれているのがポイントです。

《パスレル キッズウォールクロック知育時計 詳細》
●価格…税別3,459円
●個装サイズ…縦33㎝×横33㎝奥行6㎝
●重さ…660g
●素材…天然木、ガラス
●付属品…単3電池×1本、取扱説明書、保証書

おしゃれなデザインなので、インテリアに馴染みやすいのがポイントです。

【レムノス 時計が読みたいと思える知育掛時計 ふんぷんクロック】
時計の読みやすさを考えて作られたステップ式ムーブメントの掛時計です。

ステップ式ムーブメントとは、秒針が1秒1秒を刻んで動く時計です。

短針、長針とも、鉛筆のデザインが可愛らしく、長針は短針の数字を飛び越えて、長針を読むための数字を指すので、どの数字を読んだら良いのかわかりやすい作りとなっています。

長針を読むための数字は5秒刻みなので、ごちゃごちゃしておらず、どこに飾ってもおしゃれです。

大小2つのサイズがあるので、部屋の雰囲気に合わせて選べます。

《レムノス 時計が読みたいと思える知育掛時計 ふんぷんクロック 詳細》
●価格…小サイズ税別8,000円、大サイズ税別12,000円
●サイズ…小サイズ(径30.5㎝、厚さ4.8㎝)、大サイズ(径36.5㎝、厚さ4.8㎝)
●重さ…小サイズ725g、大サイズ970g
●素材…シナ材プライウッド(ウレタン樹脂塗装)、ガラス
●付属品…単3乾電池1個、取扱説明書、保証書

普段はおしゃれな時計を使っていても、子供が見やすい位置に子供用の時計をかけておくだけでも、子供にとって読みやすくなります。

手作りする場合は、普通の壁掛け時計の外側に、長針の読みを書いておくと読みやすくなります。

たとえば、5分の「1」の数字の外側には「5」、10分の「2」の数字の外側には「10」…という具合に、画用紙などに書いた数字でぐるりと時計を囲みます。

時計を読む環境が整ったら、次は実際に子供に教えていきましょう。

次の項で、子供に時計の勉強を教えるときの教え方をご紹介します。

わかりやすく伝えるにはどうしたら良い?時計の勉強の教え方

子供に読みやすい時計を準備したら、時計の読み方を子供に教えましょう。

読みが出来るようになったら、「○時(時刻)と○時(時刻)の間(時間)は何分か」といった問題にレベルアップします。

この問題が分かるようになるには、「時刻」と「時間」の違いを理解していなくてはなりません。

まずは、時計の読み方をしっかりとマスターできるようにしましょう。

時計の「読み方」を教えるには

まだ学校で時計の読み方を習っていなければ、まずは「何かをする時間を覚える」ことから始めてください。

例えば、「3時になったらおやつを食べる時間だよ」と言って、3時を示す時計の形を教えます。

そうすると、生活の中のいろんな時間が当てはまりますね。

  • 午前6時…起きる時間
  • 午前8時…出かける時間
  • 午後3時…おやつの時間
  • 午後4時…習い事の時間
  • 午後6時…夜ごはんの時間
  • 午後9時…寝る時間

こうして当てはめた時間は、時計のイラストを描いて見やすい所に貼っておくと覚えやすくなります。

このように、生活の中で時計を見る習慣をつけ、それぞれの時刻を示す時計の針の形を教えると、スムーズに覚えてくれます。

○時ピッタリの時刻を覚えることができたら、○時半の時計の読み方にもチャレンジしてみましょう。

長い針が下を向いている(6の数字を指している)ときは、「半」と読むことを伝え、先ほどと同じように、生活の中の時間と当てはめていきます。

○時と○時半が分かるようになったら、1時間は60分であることを教えます。

そして、短い針が○時○分の「時」を指し、長い針が○時○分の「分」を指していることを丁寧に教えます。

この説明で、長針を読むための数字の意味が分かる子もいれば、まだ分からない子もいます。

時計を読む力は、普段から時計の動きを見て、読む練習を積んでいかないとなかなか身につきません。

分からない子には、さらに理解しやすいよう、他のアイテムを取り入れて根気よく時計の読み方を教えていきましょう。

時計の「時刻」と「時間」の違いを教えるには

時計の読み方が分かったら、次は「時刻」と「時間」の違いをおさえましょう。

「時」も「間」も2年生で習う漢字なので、漢字で教えると覚えやすくなります。

「刻」は6年生で習いますが、覚えておいて損はありません。

  • 「時間」の「間」は「あいだ」だから、時と時のあいだを表す
  • 「時刻」の「刻」は「きざむ」だから、その時を表す

漢字が好きな子なら、覚えやすい方法です。

子供によって、ひらめきやすい教え方は違うので、この教え方で分からなければ、別の教え方で根気よく伝えていきましょう。

  • 時間は、時計が動いた範囲
  • 時刻は、時計が止まっている所

など、子供に伝わりやすい方法を探ってみて下さい。

普段使いの時計の他にも、時計の勉強に役立つアイテムはたくさんあります。

子供に合ったものを選んで取り入れてみましょう。

時間がわかるようになる!時計の勉強に役立つアイテム4選

時計の勉強をするとき、役に立つアイテムは色々なものがあります。

遊びが好きな子にはおもちゃ、絵本が好きな子には時計が読める絵本など、子供が興味を持ちそうなアイテムを選んであげると良いでしょう。

時計の勉強に役立つアイテム1 おもちゃ

時計の勉強を始めてすぐ、もしくは始める前の導入としてオススメなのが、時計のおもちゃです。おもちゃなので、時計のように時を刻む機能はありません。

『くもんのNEWくるくるレッスン』は、長針と長針の読みが青色、短針と短針の読みが赤色で色分けされており、子供に読みやすい作りの時計のおもちゃです。

手で触りながら時間を動かすことができるので、時計の針の動きを観察しやすく、読み方を理解しやすくなります。

読み方が合っているかどうかを確かめるには、丸い窓に表示された数字を見ればわかります。

これは、シャッターで隠すことができるので、自分で読めたらシャッターを開けて確認すると良いでしょう。

読むのになれてきたら、長針の数字を隠すこともできるので、レベルに合わせて楽しく時計の読みを勉強できます。

《くもんのNEWくるくるレッスン 詳細》
●希望小売価格…1,500円(税別)
●本体サイズ…縦17.5㎝×横15.5㎝×奥行3.0㎝
●重さ…320g
●対象年齢…3歳以上
●セット内容…本体1個、ステップアップカバー1個、解説書1部

くもん出版では、日常生活につかえる本物の時計の商品も取扱っています。

  • スタディクロック(税別3,800円)…掛け時計
  • スタディ目覚まし(税別2,800円)…目覚まし時計

『くもんのNEWくるくるレッスン』と同じように、長針は青で、短針は赤で読みやすくなっているので、家に置いておけば、今の時刻をおもちゃで確認するときに見比べやすくなります。

時計の勉強に役立つアイテム2 絵本

時計の読みが苦手な子には、絵本で理解を助けると良いでしょう。

以下の絵本は、時計に興味を持てるように工夫された絵本です。

  • とけいのほん①、②
  • くろくまくんのとけいえほん

それぞれみていきましょう。

【福音館書店 とけいのほん①、②】
短い針の「ちび」と、長い針の「のっぽ」が時間をみながら散歩に出かけるお話です。

1巻と2巻があり、時計の読み方をわかりやすく説明しながら物語が進みます。

1巻は、長い針が数字の12や6を指す「○時」と「○時半」について書かれたお話で、2巻は細かい「○時○分」の読み方について書かれています。

●作・絵…まつい のりこ
●価格…838円(税別)

【くもん出版 くろくまくんのとけいえほん】
可愛らしい「くろくまくん」が登場して、ストーリーを進めながら時計の読み方を学べる絵本です。

自分で触って動かせる時計が付属しているおり、短針と長針が連動して動くので、時計の動きがわかりやすくなっています。

先ほどご紹介した『くもんのNEWくるくるレッスン』の時計のように、短針は赤、長針は青で、それぞれの数字も色分けされています。

●文・絵…たかい よしかず
●価格…1,200円(税別)

「くもん」では、掛け時計や絵本に登場する時計に似たデザインを採用しているので、揃えて購入すると覚えやすいかもしれません。

次に、時計の勉強に役立つ教材をみていきましょう。

時計の勉強に役立つアイテム3 教材

時計の読み方をなんとなくわかるようになったら、実際に練習問題を解いてみましょう。

苦手な子は、毎日1枚ずつでも頑張って取り組んでみるとよいでしょう。

『ちびむすドリル』というサイトでは、無料でダウンロードして使える教材をたくさん取り揃えています。

この中の、「算数プリント」の項目の中に、「時計の読み方」の練習プリントがあります。

問題の時計は、短針と長針が色分けされているので、とても読みやすくなっています。

時計の読み方を習い始めた子にピッタリの教材です。

時計の勉強に役立つアイテム4 無料アプリ

なかなか時計の読み方が身につかないときや、勉強が苦手な子には、スマホやタブレットを使って楽しく時計の読みを覚えていきましょう。

無料のアプリがたくさんあるので、お金をかけずに利用できます。

小学生にお勧めの無料アプリは『さわってわかる時計の読み方』です。

自分で触って時計の針を動かすと、音声で時間を読み上げてくれます。

時計クイズでは、テストでも問われる以下の問題が出されます。

  • 時計を読む問題…時計を見て、時間を答える
  • 時計を選ぶ問題…時間を見て、正しい時間になっている時計を選ぶ
  • 時計を合わせる問題…指定された時間の通りに、時計の針を動かす

出題の難易度は、子供のレベルに合わせて設定できるので、初めから難しくて嫌になってしまう心配がありません。

子供に合った方法が一番!無理せず楽しく時計に親しもう

時計の勉強法について、さまざまな役立つアイテムを取り上げながらご紹介しましたが、いかがでしたか?

読める子と読めない子の差が開きやすい「時計」の単元は、読めない子へのアプローチが大切です。

子供が時計を読み間違えてしまう原因と対策についてもお伝えしました。

  • 原因…時計に書かれた数字をそのまま読んでしまう
  • 対策…長針の読みが書かれた時計を使う

「勉強勉強」と思って練習問題ばかりやらせていると、時計の勉強が嫌になってしまうことがあるので、楽しく取り組めるように、工夫してあげましょう。

今回ご紹介した4つの方法を使って、無理なく時計に慣れさせていってください。

  • 時計のおもちゃを使う
  • 時計の絵本を読む
  • 時計の教材を使う
  • 時計のアプリを利用する

どの方法を使うかは、子供の学習レベルや好み(取り組みやすいもの)に合わせて選んでくださいね。

今でも時は動き続けています。

子供に時間の流れを意識させながら、日常生活の中で楽しく時計に親しんでもらいましょう。

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