子供の野菜嫌いにもう悩まない!野菜嫌いの原因と対策


カゴメが2011年に行った調査によると、6割以上の子供に野菜の好き嫌いがあります。栄養バランスが気になって、何とか野菜嫌いを克服してほしいと願う親は多いのでは?

子供の味覚は8,9歳頃にはほぼ完成します。子供が野菜を嫌う原因を知って、効果的な対策をとりましょう!

野菜嫌いは本能によるもの

栄養バランスを考えて食事を用意しているのに、子供が野菜を嫌がってどうしても食べようとしない。そんなとき、どうして~!?と思いますよね。

でも、子供が野菜を嫌うのは、実は本能によるものなんです!

酸味・苦みのある野菜を嫌うのは危険を避けるための本能

自然界では、酸味=腐敗している、または未熟なもの、苦み=毒を知らせる味です。

子供が酸味や苦みのある野菜を嫌うのは、体にとって有害な食物を避けるための、生存本能なんですね。

未知なものを恐れる本能的な恐怖

経験したことのない食物に対して警戒心を抱くのもまた、自然界で生きていくうえで必要な本能です。

まだ食事に関する経験の浅い子供にとっては、初めて目にする野菜はそれだけで恐怖の対象になることも。

味覚の他にも野菜嫌いの原因が?

エバラが2011年に行ったアンケートによると、野菜が嫌いな理由として子供たちから挙げられていたのは、

  • 1位 苦み
  • 2位 食感・舌触り
  • 3位 匂いが強い
  • 4位 青臭い
  • 5位 見た目が嫌

などでした。

酸味、苦みなどの味の他にも、食感や匂い、見た目など、様々な原因で野菜を苦手とする子供がいることがわかります。

中には感覚が標準より鋭敏な子供もいる

アメリカの研究者によれば、人口のおよそ15パーセントから20パーセントの人は、「HSP(Highly Sensitive Person)」といって、人一倍敏感な感性を持っているそうです。

HSPの子供の中には、「味覚」や「匂い」などの感覚が非常に鋭敏な子供もおり、その感覚が野菜嫌いにつながっているケースも考えられます。

嫌いな野菜・好きな野菜ランキング

では、嫌いな野菜、好きな野菜とはどんなものでしょうか。タキイ種苗が2018年8月に行った調査結果をご紹介します!

嫌いな野菜ベスト5

  • 1位 ゴーヤ
  • 2位 セロリ
  • 3位 春菊
  • 4位 ピーマン
  • 4位 モロヘイヤ

苦みや独特の風味、匂いが強いもの、青臭いものが嫌いな野菜の上位に並んでいます。

好きな野菜ベスト5

  • 1位 トマト
  • 2位 じゃがいも
  • 3位 とうもろこし
  • 4位 さつまいも
  • 5位 スイカ

甘味の強いものや、くせのないものが子供には好かれる傾向にあるようです。

甘味は、炭水化物や脂質を多く含むことを表し、すぐにエネルギーになることから、子供が本能的に好む味です。

それが野菜の好き嫌いにも影響しているようですね。

無理強いはNG

ここからは、どうしたら野菜嫌いを克服できるか?に迫っていきます。まず、絶対にNGなのは無理強いして食べさせることです。

嫌な記憶と結びつき、余計に嫌いになる

親からすると、すくすく成長するようにと、子供を思って無理にでも食べさせようとすることも。

でも、子供にとっては、“無理強いされた”という嫌な記憶がその野菜と結びついて、余計に嫌いになってしまいます。

決して無理強いはせず、ゆったりと見守るようにしましょう。

友達と一緒なら食べられることも

友達が食べているところを見て、自分も負けまいと思って食べる、家では食べないが学校の給食では頑張って残さず食べる、など、普段と違う環境では食べられることもあります。家で食べなくとも、さほど心配し過ぎなくてよいかもしれません。

友達と一緒に食事をする、家族でピクニックをしてみるなど、環境を変えてみるのも良いアイディアですね。

興味を持たせる

未知なものに対する恐怖や、見た目が嫌など、食べず嫌いも多いもの。まずは、子供が食べてみようかな?と思えるよう、興味を持たせる工夫をしてみましょう。

畑やスーパー・八百屋、絵本などでいろいろな種類の野菜を見せる
畑で収穫体験をする、スーパーや八百屋に一緒に買い物に行く、絵本や図鑑を見るなど、いろいろな種類の野菜を目にする機会を作りましょう。一緒に買い物に行ったときに、「どのピーマンが一番ツヤツヤか選んで」など子供に選ばせるのもいいですね。
栄養素をわかりやすく説明する
例えば、
「ピーマンにはビタミンCと言って、風邪をひきにくくする力があるんだよ!」
「人参にはビタミンAが入っていて、目がぱっちりになるよ」
など、含まれている栄養素をわかりやすく説明してみましょう。
一緒に調理する
調理する様子を見せたり、子供にも調理を手伝ってもらうのも良い方法です。自分で作った!という達成感から、嫌いだったはずなのにパクリ、ということも。
親が苦手な野菜も食べる
カゴメの調査によると、野菜嫌いの子供を持つ母親自身も野菜が苦手だった割合が高いそうです。
親がおいしそうに野菜を食べる姿を見せたり、苦手でも食べる様子を見せることで、子供も「自分も食べてみようかな」「自分も頑張ろうかな」という気持ちになるのではないでしょうか。

調理方法・味付けを工夫する

味や食感が嫌い、という子供には、調理方法や味付けを工夫してみましょう。
ちょっとした工夫で食べられるようになることも。

切り方や下ごしらえで味・食感が変わる
切り方によって、野菜の食感は大きく変わります。
・繊維と直角に切ると柔らかく
・繊維と平行に切るとシャキシャキ
とした食感になります。
普段と切り方を変えてみるのもよいでしょう。

・玉ねぎは水によくさらす
・ピーマンは熱いお湯をかけてから調理する
など、下ごしらえを工夫することで、辛みや苦みを抑えることができます。

子供の好きな味付けにする
カレー味やケチャップ味は、苦みを軽減してくれて子供も大好き。子供の好きな味付けにすると、すんなり食べられることも。
みじん切りにして混ぜ込む、野菜ジュースにする
こっそりみじん切りにしてカレー・チャーハンなどに混ぜ込む、野菜ジュースやスムージーにするなどしてみましょう。
もし子供が食べられたら、すぐに褒めましょう。
子供の「食べられた!」という自信につながります。
市販の野菜ジュースやサプリは?
栄養を補うため、市販の野菜ジュースを与える場合もありますが、市販のものは糖分が多く、加工の際に失われる栄養素も多いため、栄養面での効果はあまり期待できません。
また、サプリメントは生の野菜に比べ、同時に複数の栄養素が摂れないため、サプリメントを取っているからOKとはなりません。
どちらも、あくまで補助的なものと考えましょう。
目に楽しい盛り付けで気分を変える
中には見た目だけで食べたくない、となる子どももいます。
星・ハートなど可愛い形に切る、動物の形の盛り付けにするなど、楽しい見た目を演出してみましょう。

悩みすぎず、ゆっくりと子供の成長を見守って!いつかは食べられるようになります!

子供の野菜嫌いにはちゃんと理由がありますから、食べないからと悩みすぎないのも大切なことです。
野菜を一切食べないという大人はいないもの。

これまでご紹介してきたように、いろいろな野菜をいろいろな方法で食卓に並べることで、成長とともに、少しずつ食べられる野菜が増えるとよいですね!
ゆっくりと子供の成長を見守りましょう!
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