小学生のトイレ事情。汚い、暗い、臭いトイレで用が足せない子が多い!
ウォシュレット、自動洗浄、便座が温かいのは今や当たり前!の世の中で、小学校のトイレはいまだに取り残されている状態です。
8割の小学校は和式であり、初めての和式にとまどう子も、臭いのでなかなかトイレに行けないという子もいます。
和式が悪いわけではありませんが、現在の小学校のトイレは全体としてどんな感じなのでしょうか?
休み時間も短く全体としてトイレに行く時間がなかなかとりにくい小学校生活、小学生のトイレ事情とともにおうちでできる便秘対策をご紹介します。
Contents
大体が臭い?!5Kと言われる小学校のトイレ事情
娘をはじめ、別の小学校に通うお友達にも学校のトイレについて聞いてみました。すると「4つあるうちの1つは洋式で、残りは和式」という答えが多いのが印象的。
新校舎や増築などで新しくトイレが設営された場合は洋式になっているとのことです。
校舎がふるければ古いほどトイレにも臭いがこびりついて、いつも「なんだかクサイ…」状態であることが見てとれます。
実際に自分自身が校内パトロールなど学校に行く機会で児童が使うトイレを見てみましたが、やっぱりトイレ臭と暗さが目立ちます。
洋式はあっても便座にヒビのようなものが?!という状況でした。例えばウンチをしたくなっても、なかなか落ち着いて用が足せないという印象です。
10年前は暗い・汚い・臭い・壊れている・怖いで5Kと呼ばれたこともあったそうです。
それに比べて家庭のトイレはウォシュレットが標準装備がほとんどになりましたね!家なら掃除も行き届いているでしょう。しかも洋式です。
洋式に慣れていないので汚してしまう現実がある
ほとんどの場所で洋式なのに学校の和式ではうまくしゃがめなかったりしておしっこやウンチがはみ出て汚れが発生しやすいもの。
それがこびりついて「いつも臭う」トイレになってしまいます。また慣れていないトイレに行きたくないという理由で排便を我慢する子も多いようです。
保護者がボランティアでトイレの掃除を月に何回か行う学校もあります。保護者が乗り出そうと思うほど、小学校のトイレの状況は悪いと言えそうです。
また和式便所ではオーバーオールなどのつなぎ服を着てしまうと非常に用を足しにくいなど洋式よりも服装面での注意も必要になります。
休み時間が短くてトイレに行く暇がない?!
学校によりますが授業と授業の間の休み時間も5分程度という中で小学生はなかなかトイレに行けません。
ちょっと長めの中休みには遊びたいのでこれまたトイレに行く時間がない…さらにトイレが汚くて暗くて臭いとなれば「がまんしよう…」となるのも当然の心理です。
小林製薬「小学生のトイレ実態調査2017」ではアンケートを受けた小学校の先生の約4割が「授業中にトイレに行きたいという生徒が1日に数人いる」と回答しています。
小3の娘のクラスでも実際に数人いるとのこと。休み時間にトイレが間に合わない子もいるということが伺えます。
便意を我慢する小学生が多数!
6年間という長い間を過ごすのに、うまく行かないトイレの問題が小学生にはたくさんあります。
- トイレが汚い・臭い・暗い
- 和式をうまく使えない
- 休み時間が短い
- 授業中にトイレに行きたくなってもなかなか手を挙げにくい
という数々の要因から特に排尿より時間のかかる排便に対し「学校ではウンチしたくない」と思う子どもが多く「便意を我慢することによる便秘」状況が増えています。
前出の小林製薬の調査では学校で全くうんちをしない子は約3割もおり、約半数の子がうんちを我慢した経験を持っているとのことです。
便意を我慢する子が多い現状がここからも見られます。
子どもの頃の腸は大人になっても引き継がれる
便意を我慢することは腸内環境に良くありません。どの人も生まれてすぐに便秘ということはなく、便秘体質は13歳ころまでに時間をかけて作られていきます。
大人の便秘と子供の便秘は基本的別のものと考えられます。
- 13歳頃までの子どもの便秘:腹筋が弱く腸から外へ押し出す力が不足しているために起こる
- 中学生頃からの大人の便秘:生活習慣の乱れから悪玉菌と善玉菌のバランスが崩れて腸が快適に機能しなくなることで起こる
そのほかに子どもであっても病気が隠れていたり、ストレス性の便秘もあるようです。
でもうんちがたまったと感知する力と押し出す腹筋の力がまだないためにため込んで便秘になってしまうケースがほとんど。
ため込んでしまうと、うんちからはどんどん水分が抜けて固いうんちになり、排便の時に痛みを感じたり、切れたりしていたい思いをすることもあります。
その体験からますます排便するのが嫌になってしまいます。出すべきときに体の外へ出せる環境があることがとても重要です。
でもタイムリーな排便は小学校のトイレ環境を考えると多くの子がしり込みしてしまいますね!
学校で排便を我慢してしまう6年間は腸内環境づくりに非常に悪いと言えます。また、我慢ばかりしていると腸の形は変わってしまいため込む形に変化してしまいます。
でも学校のトイレ環境がいきなり変わるのも難しいもの。「排便は家で学校に行く前にできる」とその日一日トイレの不安をあまり抱えなくて済みます。
登校前に排便を促すためのルーティーンワーク
では家で朝排便を促すためにはどう生活したらいいのでしょうか。ここでの快便の定義は以下のことを指します。毎日出なくても排便後にスッキリすれば快便です。
- 便意がある
- トイレで楽に排便できる
- スッキリする
朝にうんちを出すという習慣づけを体にさせるためには、いつも決まった時間に同じことを行うルーティーンワークが有効です。
うんちは寝ている間に製造される!
ご家庭でできる学校に行く前に快便を促す方法でおすすめなのはまず早寝です。
便は夜寝ている間に作られます。
ただ寝るというわけではなく、日中に体を良く動かしてぐっすり眠ることが大切です。
大人の美容でも夜10時から翌朝2時がお肌のゴールデンタイムと言われますが同じで、真夜中の0時頃にリラックスを司る副交感神経が一番活発になります。
この時間に「グッスリ」のピークを合わせるためには直前に寝たのは間に合いませんね。
小学生なら9時か10時までにはなんとか就寝したいものです。グッスリ寝ている間に今日食べたものが便になり朝にまとまった量が出るようになります。
ルーティーン化するならば毎日決まった時間に寝るということが大事になりますね!
腸の蠕動(ぜんどう)運動を促すために毎朝コップ一杯の水を!
肛門へと運ぶぜんどう運動が活発になります。蠕動運動が腸から食べ物を動かしていくのでたまっていたうんちも出やすくなります。
毎日続けることで水を飲むと反射的にうんちがしたくなるような習慣になっていけばいいですね!
これも起きてすぐや朝ごはんの前などに決めて同じときに飲むようにすると毎日の決まった習慣になります。また、起きる時間が大体決まっていることも大切です。
朝食は毎朝決まった時間に!抜くと排便に達しにくい
朝起きたときには昨日食べた物は消化済みで基本的には胃は空っぽの状態です。そこで朝ごはんが空の胃にはいることで、腸へも刺激が行きます。
コップ一杯の水でまず刺激を与え、朝食でさらに刺激を送ると肛門まで便を押し出す力が働きやすくなります。
食べてから刺激が行くのに30分程度は見たほうがよいでしょう。朝食は登校前に急いでかき込むのではなく、排便までをセットでできるように考えます。
時間に余裕を持って食べる事が大切です。また、噛むとき出る唾液には消化酵素のほか、体に有効な成分がたっぷり含まれています。
食べ物が細かくなるので栄養の吸収にもよいし、唾液と食べ物がきちんと混ざり合うとうんちも固くなりにくいので快便につながります。
良くかんで食べるためにも朝食の時間はきっちり取りましょう。決まった時間に食べ物が入ってくる、というのもルーティーンワークづくりに必要です。
昼間は良く運動すると大腸も活発に!
座ってばかりいると体が動かないので腸も動きにくい環境です。全身をくまなく動かすと大腸も活発になります。運動で一番便秘に効くのはプールだそうです。
泳ぐことで体をくまなく動かすことに加え、水圧がかかるので弱い筋力を補えます。水中はリラックス効果もあるのでお通じにも良いでしょう。
以上のことを気を付けると登校前の排便を促すのに必要なことは「良い生活習慣を作る」ということになります。
子どもの頃についた習慣は大人になっても有効なことが多いのでぜひ朝の便通と一緒に身につけてみましょう。
発酵食品より食物繊維が子どもの便秘を解消する
子どもの便秘は腸内環境が悪いわけではなく、うんちを押し出す力が弱いために起こっていることが考えられます。
それなので善玉菌を増やすヨーグルトや発酵食品など腸内環境を良くすると言われる食べ物の効果はあまり期待できません。
うんち自体を柔らかくする水溶性食物繊維を取るのは子どもの便秘に対して効果的です。
食物繊維は水溶性と不溶性があり、水に溶けてどろどろになるのが水溶性、溶けずにそのまま排出されるのが不溶性です。
効果 | 含まれる食品 | |
水溶性 | 水を吸収して便を柔らかくする | 海藻類・キノコ類・バナナなど |
不溶性 | 腸壁を刺激、蠕動運動を促す | 豆類・小麦類・野菜類など |
不溶性のものは水に溶けないので摂りすぎると逆に便が固くなる恐れがあります。
水溶性と不溶性のものをバランスよく取ることが一番効果的です。
また食物繊維をたくさん取りたければ、ちょっとだけ、ではなかなか取れません。生のままよりは蒸したりしてカサを減らして量を取るなど工夫してみましょう。
またオリーブオイルは便の滑りを良くするということで便秘に効果的です。子どもにはそのまま食べるのはハードルが高いので料理で使ってみるのもいいでしょう。
便意を敏感に感じる腸は「溜めないこと」で作っていける
直腸は本来は空の状態が望ましいのですが、便秘をしていると常にうんちが詰まっている状態になります。
その状態に慣れてしまうと、直腸はそれ以上の便が来ないと便意を感じない「鈍い腸」になっていきます。
長く排便できないでいると、固い便がはまり込んでいる状態になり、押し出すのも非常に大変です。
こうした状態が続けば、なんとか排便した後も腸はブカブカで、少し便が降りてきてもブカブカの腸のサイズと合わずに便意を感じにくくなります。
もっとたまってから便意が起きるときにはまたうんちが固くなり便秘という悪循環になります。
そういううんちを排便するときに痛いかも!などの恐怖心があったり、トイレが汚くて行きたくない状況でも子どもは便意を我慢してしまいます。
朝に家で排便できれば敏感な腸を作っていくことにもなります。知っていることと知らないことの間には差があります。
多くの小学生は学校のトイレでなかなか排便しにくい状況というのを知って、学校のトイレが変わっていくのを待つ前に自分の家でできる対策をしてみましょう。
将来の快便をもささえる快腸を作っていけるといいですね!