腰痛に悩んでいる小学生は意外に多い?4つの原因と正しい対処法
小学生の腰痛は、近年増加傾向にあります。姿勢の崩れやランドセルの重さなど腰痛が起こる原因は、人によって異なります。そのため間違った対処法を行うと、腰痛の症状が緩和しないだけでなく、痛みが強くなる可能性もあります。
正しい対処を行うためにも、まずは腰痛の原因をしっかり把握するようにしましょう。
Contents
小学生の腰痛の原因
高齢者の腰痛は、骨や筋肉の老化や衰退が原因で起こると言われています。例えば骨粗鬆症は、腰の骨が潰れてしまい背骨が曲がります。その結果、腰に負担がかかり腰痛が起こりやすくなると言われています。
しかし子供の場合、骨や筋肉が老化しているとは考えられません。つまり、大人と子供では腰痛のメカニズムが異なります。
腰痛の原因1:姿勢の崩れ
ゲームやスマホなどの影響によって、姿勢が崩れている小学生が増加していると言われています。これはスマホなどの画面に夢中になりすぎると、前屈みの姿勢になりやすくなります。
その結果、猫背や反り腰などの姿勢の崩れが起きやすくなります。姿勢が崩れることで、腰や肩の筋肉に余計なストレスをかけるため腰痛や肩っこりなどの症状が現れると言われています。
腰痛の原因2:ランドセルの重さ
近年、小学生のもつランドセルの重量が増えてきていると言われています。ランドセルメーカー「セイバン」の調査によると、ランドセルの重さは平均で4.7Kgだったと報告しています。さらに学年が上がるほど重くなり、6年生では平均5.4Kgと言われています。重たい子では9Kgもあったというデータもあります。
そのため筋肉も未発達な小学生が、重た過ぎるランドセルを毎日背負うことで、腰部に負担をかけてしまいます。
腰痛の原因3:過度な運動や運動不足
小学生の身体は未熟です。そのため身体に合っていないハードな運動を行うと、腰の筋肉だけでなく骨にも影響を及ぼします。例えば「疲労骨折」などがあります。
「疲労骨折」は小学生の未熟な骨に対し、繰り返しストレスをかけることで起こります。ストレッチなどのケアを行わずに過度な運動を繰り返し行うことで、腰などに疲労骨折が起こり、腰痛の原因になる可能性があります。
また全く運動をしないのもよくありません。長時間同じ姿勢を保つことも腰に負担をかけてしまいます。
腰痛の原因4:メンタルの可能性も・・・
小学生は友人関係や勉強など多くのストレスを抱えています。不安などメンタルによっても腰痛が起こりやすくなると言われています。
またメンタルによっても姿勢が崩れやすくなるため注意が必要です。
腰痛を軽減させるための対処法
小学生の腰痛を軽減させるためには、腰部のストレスをできる限り軽減させることが大切になります。また痛みについて、優しく聞くことも重要です。優しく聞くことで、子供に安心感を与え腰痛が和らぐ場合もありますよ。
痛みのチェックポイント
まずは、子供から丁寧に腰痛の状態について聞きましょう。どのような痛みの状態なのかをしっかり把握することが必要です。
- 痛みの程度
- 痛みが強くなっていないかどうか
- 痛みの部位(腰部全体的なのかはっきりとした痛みの部位があるかどうか)
- 痛みがでる時間帯(どんなときに痛くなるのか)
- 痺れや足が上がりにくいなど、他の症状がないかどうか
腰痛が強くなってきている、痺れなど他の症状がある場合には必ず医療機関を受診するようにしてください。痺れは、臀部や太もも足の指などに現れることがあります。そのため躓きやすくなったなどの症状がある場合にも注意が必要です。
優しく痛みの状態を聞くことで、子供に安心感を与えることが出来ます。聞く際のポイントとして、決して痛みを疑わない、否定しないことが大切です。子供がストレスを感じないように傾聴するようにしてください。
長時間のゲームやスマホをやめる
長時間ゲームなどをすると、どうしても姿勢が悪くなります。そのため、ある程度時間を決めて行うようにしましょう。
ゲームなどを行うときは、正しい姿勢を意識するようにしてください。常に腹筋に力を入れることで腰の負担を軽減させることができると言われています。さらに背筋を伸ばすように心がけるようにしましょう。
出来ればランドセルを軽くする
学校側との話し合いになりますが、ランドセルを少しでも軽くさせることも大切です。学校側に事情を話せば、教科書などを教室において帰ることを許可してくれるケースもあります。
またランドセルの重さを左右対称にするように心がけてください。ランドセルのフックに荷物をかける場合には、左右均等にかけるようにしましょう。片方だけ重いと姿勢が崩れやすくなります。
お風呂上りにストレッチを行う
腰痛は腰の筋肉の疲労が溜まることで起こりやすくなります。腰部の筋肉をほぐすようにストレッチを行うことが大切になります。20秒から30秒ゆっくりと伸ばすように行ってください。その際、息を止めないように注意しましょう。
小学生の場合、マッサージはおすすめできません。その理由として、マッサージを行うことで、筋肉に余計なストレスをかけることがあります。マッサージのときは気持ちよくても、その後に腰痛が強くなる可能性があります。出来ればゆっくりと筋肉を伸ばすストレッチ中心に行うようにしてくださいね。
腰痛って冷やした方がいいの?温めた方がいいの?
痛みによって、温めた方がいいか冷やした方が良いのかが変わってきます。
- 温めた方が良い場合:慢性的な腰痛
- 冷やした方が良い場合:48時間以内に突然発症した腰痛、部活などの運動の後
ぎっくり腰など突然腰痛が発症してから48時間は、お風呂などは避け出来るだけ循環を悪くするように心がけてください。また運動直後も冷やす方がいいと言われています。身体を動かした直後は関節や筋肉の炎症が起こっています。そのため、炎症を抑えるために冷やすように心がけてください。
反対に腰痛がずっと続いており慢性的に痛みがある場合には、ゆっくりお風呂に入り温めるようにしてください。温めることで筋肉が柔らかくなり疼痛の緩和効果が期待できます。
痛みが続くときは、必ず医療機関に相談を・・・
小学生の腰痛は、様々な原因が考えられます。筋肉だけが痛みの原因ではありません。骨に異常があるような場合もあります。自己判断せずに、腰痛が続く場合など早めに医療機関を受診するようにしましょう。
小学生の腰痛は正しい理解が大切です!
小学生の腰痛は、正しいケアが大切になります。たかが腰痛と考えずに、しっかりと対処を行うようにしましょう。
腰痛が悪化する前に早めに行うようにしてくださいね。