通学時の安全対策。スマホから子供の居場所が分かるgps端末
子供が小学生になると、行動範囲が広がります。
「帰宅時間になっても帰ってこない(寄り道していることも…)」
「どこに行くか言わずに遊びに行ってしまった」
など、子供がいまどこにいるのか、親は常に気になります。
こんな時、子供の見守りに便利なのがgps機能です。
iPhoneやAndroidのスマホにもgpsが付いていますが、子供に大人と同じようなスマホを持たせるのが不安だったり、学校で持ち込みが禁止されていたりして、持たせるのをためらってしまいます。
しかし、今では子供向けのgps端末が充実しており、生活状況や欲しい機能に合わせて選ぶことができます。
ここでは、子供向けgps端末について取り上げ、その特徴や利用料金について詳しくご紹介します。
Contents
gps機能って何?小学生の子供の登下校時の見守りに便利な機能
学校への行き帰り、習い事、友達のおうちへ遊びに行くなど、小学生の子供の行動範囲はとても広くなります。
また、昔に比べて子供が少ない現代では、下校時に一人で帰ってくる子や一人で遊びに出かける子もいます。
地域の人とのつながりが少なくなり、近所で何かあってもどこの家の子供か分からない…ということも増えています。
単独行動するにはまだまだ不安な小学生。
そんな時に活躍するのがgpsです。
gpsとは「グローバル・ポジショニング・システム」の略で、現在位置情報を知らせてくれる機能です。
スマホを持っていれば、Googleマップやカーナビ機能で使ったことがあるかもしれません。
子供がスマホを持っていれば、親と連絡を取り合うことで、どこで何をしているのかが確認できます。
しかし、小学校でスマホの持ち込みを禁止している所や、まだ子供にスマホを持たせたくない、という親もいます。
そんなときは、スマホ(保護者用)と専用の端末(子供用)を使って子供の位置情報を知ることもできます。
端末にはそれぞれ特徴があり、利用料金が異なります。
次の項では、さまざまなgps機能付きの子供用アイテムをみていきましょう。
どんなものがあるの?gps機能の付いた子供用アイテム 4分類
gps機能付きのアイテムは、さまざまな形態のものがあります。以下の4つに分けてみていきましょう。
- gps付きアイテム1 見守りスマホ
- gps付きアイテム2 キッズ携帯
- gps付きアイテム3 現在地情報取得のみの端末
- gps付きアイテム4 緊急時対応のある端末
4つのアイテムはそれぞれに特徴があります。詳しくみていきましょう。
gps付きアイテム1 見守りスマホ
スマホの持ち込みがOKの小学校ならおすすめしたいのが、見守りスマホとして話題の『TONE モバイル』です。
3月1日に新登場した『TONE e19』は、子どもとシニア層にお勧めの全世代向け商品です。
子どもやシニアにお勧めの理由として、ホーム画面では「子供向け」や「シニア向け」といった設定ができます。
さらに機能は充実しており、gpsによる居場所検索はもちろんのこと、LINEやLINE通話、アプリの利用、ウェブの閲覧などができます。
アプリやウェブ閲覧などは、利用制限をかけることができるので、使いすぎや歩きスマホが心配なときは親が制限できます。
格安スマホと言われるように、月額1,000円(docomo回線)で利用することができます。
子供の見守りに心強い機能として、「全国子ども会連合会推奨」で「九都県市推奨」のTONEファミリーがあります。『TONE』の見守り機能のことで、便利な機能ばかりです。
『TONE』の見守り機能(TONEファミリー)では主に以下のことができます。
- 現在地の居場所確認
- 過去の位置情報確認
- 乗り物の移動通知
- 登録場所の出入り通知
- 特定の場所や時間のスマホ利用のロック
- アプリの利用状況確認
- 伝言(140文字)の送信
- 警告(子端末の歩きスマホの警告)
他にも、あんしんインターネットオプションで、子供に不適切なサイトを閲覧できないようにフィルタリングすることもできます。
これらの見守り機能を使うには、以下のどれかの端末が必要です。
- TONE見守りアプリをインストールしたTONE端末もしくは他者スマホ
- インターネットブラウザ搭載のパソコン
親子でTONE端末を使っている場合は、「エアノック」という面白い機能が利用できます。
これは、画面に表示されたドアをコンコンとノックすることで、相手のTONE端末にノック音が鳴って返答することができる機能です。
ノックを5回すると緊急連絡モードとなり、相手のTONE端末がマナーモードでも音を鳴らして知らせます。
子供のTONE端末に伝言を送った後、確認できたらノックして返すようにすれば、低学年の子でも楽しく返答できます。
エアノック機能を使うときに、ノックの回数に意味を持たせると楽しくコミュニケーションがとれますね。
ノック2回で「了解」、ノック3回で「わかりません」などと子供と一緒に考えると面白そうです。
●価格…端末代19,800円(税別)
●サイズ…幅73.2㎜×高さ153.4㎜×厚さ8.6㎜
●重さ…約166g
次にgps機能のついたキッズ携帯をみていきましょう。
gps付きアイテム2 キッズ携帯
大手携帯電話会社のdocomo、au、ソフトバンクでは、キッズ携帯を販売しています。
docomoは「キッズケータイ(F-03J)」、auは「マモリーノ(5)」、ソフトバンクは「キッズフォン」か「みまもりケータイ」が現在販売されています。
それぞれの機能や料金は、契約プランによって異なります。
gps機能を使いたいのに、せっかく携帯をもたせても使えなければ意味がありませんね。
こちらの記事では、それぞれのキッズ携帯について、くわしくご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。→登下校の見守りに頼れる味方!居場所検索ができる子供用携帯
次に、スマホや携帯以外で、gps機能が使える端末について、ご紹介します。
スマホや携帯が学校で持ち込み禁止でも、使える場合があるのでチェックしておきましょう。
gps付きアイテム3 現在地情報取得のみの端末
スマホや携帯のように、通話やメールができなくても、「子供の居場所さえわかれば良い」という人に選ばれているのが『Bsize BoT(ビーサイズボット)』です。
高精度トリプル測位エンジン搭載(※)で、子供が屋内や地下といった電波のつながりにくい所にいても、子供の居場所を確認することができます。
※高精度トリプル測位エンジン…周辺Wi-Fiアクセスポイントの電波、gps衛生の電波、携帯基地局の電波
専用のgps端末を購入するための料金(税別4,800円)はかかりますが、その後は月額480円(税別)で利用できます。
使い方はとても簡単で、充電した端末をランドセルに入れておくだけです。
手に収まるくらいの大きさで、46gと重さを感じさせません。
スポットを登録しておくと、そのスポットを通過したときに親のアプリにプッシュ通知が届きます。
登下校時や、習い事、よく行く場所へのお出かけなど、子供一人で行動するときの見守り役として大活躍してくれます。
スマホや携帯電話の持ち込みが禁止されている学校では、こうした端末をランドセルに入れて持ち歩くだけで居場所を確認することができます。
●価格…端末代4,800円(税別)、利用料月額480円(税別)
●サイズ…幅5㎝×高さ5㎝×厚み1.9㎝
●重さ…46g
●色…マットホワイト
●充電頻度…バッテリー優先モード(3分に1回の現在地更新)で3~7日が目安、頻度優先モード(1~2分に1回の現在地更新)で1~4日が目安
●充電時間…2~3時間
●保証期間…購入から1年間
次に、緊急時対応のある端末についてみていきましょう。
gps付きアイテム4 緊急時対応のある端末
スマホや携帯は小学校で禁止されている、もしくは、まだ持たせなくないという人、居場所検索だけでは心許ない…という人にお勧めなのが、防犯セキュリティ対策に特化したタイプの端末です。
セコムでは『ココセコム』、ALSOKでは『まもるっく』という端末があります。
それぞれの特徴をみていきましょう。
【ココセコム(セコム)】
ココセコムは、子供の現在地情報を確認できるのはもちろん、子供の安否を「しらせてコール」で確認することができます。
「しらせてコール」は、子供が持つココセコムを振動させ、子供がスイッチ操作をすることで無事を知らせるものです。
さらに、「みつめてコール」では、帰宅時などに一定間隔でバイブ振動を送り、子供からスイッチ操作があることで無事を確認します。
もし、スイッチ操作がなければ、セコムに自動で通報され(追加料金不要)、保護者へ連絡もしくは必要に応じてスタッフが現場に駆けつけます(別途料金必要)。
●価格…加入料金5,000円(税別)、月額900円~2,900円(税別)※
●現場急行料金…1回10,000円(税別)
●サイズ…縦7.9㎝×横4.3㎝×厚さ2.25㎝
●重さ…53g(バッテリーを含む)
●連続動作時間…最大240時間
※月額料金は、無料で位置情報を確認できる回数がプランごとに違うため、月10回で900円、30回で1,900円、60回で2,900円となっています。(すべて税別)
【まもるっく(ALSOK)】
ALSOKの「まもるっく」は、gps機能で現在地情報を確認できるのはもちろん、「緊急の時の通報機能」や「ガードマンの駆けつけ対応(有料)」があります。
学校から習い事の教室に向かうときや、帰宅途中など、いつも通っている道をエリア登録(10エリアまで)しておけば、そのエリアを出入りしたときにメールで通知されます。
また、決まった時間に子供の位置情報をお知らせしてくれる機能(各曜日5回まで設定可)があるので、習い事や用事の前に設定しておけば、子供がどこにいるのか忘れずに確認することができます。
保護者が子供の現在地情報を調べるとき、何回調べても月額料金は変わらず、追加料金はありません。
不審者対策としては、端末についたボタンを子供が長押しすることで、ALSOKに緊急通報され、子供の状況を確認後(必要であれば駆けつけ対応)、保護者に連絡がくる仕組みになっています。
ALSOKや登録した電話番号からの着信により、ハンズフリーで通話することができます。
ランドセルの肩ベルトに取り付けられる専用のアタッチメント(税別2,500円)で、簡単にランドセルに付けられます。
もし、転倒して動けないときなどは、「まもるっく」が検知して、自動で登録先やALSOKに通報されます。(この機能はオフにすることもできます。)
まもるっくの端末を使うには、購入とレンタルの2つのプランがあります。
購入だと、端末代+初期設定費用を支払った後、月額1,100円(税別)で利用できます。
一方、レンタルだと端末代はかからず、初期設定費用を支払った後、月額2,000円(税別)で利用できます。
●価格…購入の場合は端末代(税別21,500円)+初期設定費用(税別4,500円)+月額●料金(税別1,100円)、レンタルの場合は初期設定費用(税別4,500円)+月額料金(税別2,000円)
●現場駆けつけサービス出動料金…1回6,000円(税別)1時間まで
●サイズ…幅50.4㎜×高さ83㎜×奥行15.9㎜
●重さ…約65g
●連続動作時間…約62時間(連続通話時間240分)
●契約期間…2年間
『ココセコム』も『まもるっく』も、緊急時の駆けつけサービス(有料)がある端末ですが、それぞれの特徴に違いがあります。
以下に比較したものをみて下さい。
【ココセコムとまもるっく 比較】
ココセコム | まもるっく | |
---|---|---|
現在地情報 | 従量制(プランによる) | 回数無制限 |
駆けつけ | 1回10,000円 | 1回6,000円 |
緊急通報 | ボタンを押してスライド | ボタン長押し |
通話 | × | 着信によりハンズフリー通話 |
転倒検知 | × | あり |
緊急速報 | × | あり |
生活防水 | × | あり |
端末料金 | × | 購入なら21,500円 |
初期費用 | 5,000円 | 4,500円 |
月額料金 | 900~2,900円 | 購入1,100円、レンタル2,000円 |
金額はすべて税別です。
どちらの端末にしようかと悩んだときは、これらの特徴や料金などを参考にして下さい。
どれにする?利用状況に合わせてベストなgps端末を選ぼう
gps機能が付いた端末について、さまざまな商品があることがわかりました。
では、一体どの商品を選んだら良いのでしょうか。
スマホや携帯を選ぶときの判断基準として、契約期間、利用料金、gps機能が使えるかどうかという所があげられます。
今回ご紹介した『TONE』のスマホは、親がTONE端末を持っていなくてもgps機能が使えます。
docomoユーザーなら「キッズケータイ(F-03J)」、auユーザーなら「マモリーノ(5)」、ソフトバンクユーザーなら「キッズフォン」か「みまもりケータイ」と言った具合に、各キャリアによって子供用の携帯を選ぶと良いでしょう。
他に注目したいのは、契約期間の縛りや利用料金、機能です。
docomo、au、ソフトバンクの各キャリアでは、キッズ携帯に契約期間の縛りが2年間あります。2年に1度の更新月に解約しないと、違約金(税別9,500円)が発生するというものです。
「ちょっと試しに持たせてみようかな…」といった気軽さで契約すると、解約が大変といったこともあり得ます。
低学年の2年間はキッズスマホ、様子をみてスマホに移行する、というように、計画性をもって持たせるといいかもしれません。
利用料金については、以下の料金モデルを参考にして下さい。
TONE | docomo | au | ソフトバンク | |
---|---|---|---|---|
端末名 | TONE | キッズケータイF-03J | mamorino5 | キッズフォン |
プラン名 | 基本プラン | キッズケータイプラス | ジュニアケータイプラン | 通話定額ライト |
月額料金 | 1,000円 | 500円 | 500円 | 490円 |
契約手数料 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
端末代 | 19,800円 | 10,368円 | 15,000円 | 17,333円 |
端末代金だけで見ると、docomoのキッズケータイ(F-03J)が一番安いですね。あとは、親がどの携帯キャリアのユーザーであるかがポイントです。
親が大手3大キャリア(docomo、au、ソフトバンク)のどのユーザーでもなければ、GPS機能が使えないので、TONEのスマホをお勧めします。
ただし、スマホや携帯を選ぶ場合は、学校でスマホや携帯の持ち込みが許可されている場合に限ります。
もし、持ち込み禁止の場合は、gps付き端末を選びましょう。
gps付きの端末では、以下の3つをご紹介しました。
- 『GPS BoT』
- 『ココセコム』(セコム)
- 『まもるっく』(ALSOK)
選ぶ基準として、子供の現在地情報だけ分かれば良いというのであれば『GPS BoT』、ガードマンによる駆けつけサービスや緊急通報機能が欲しいのであれば『ココセコム』か『まもるっく』を選ぶと良いでしょう。
『まもるっく』では、着信による通話ができるので、音声連絡をとりたいときにお勧めです。
このようにして、子供に最適なgps端末を選んでみてください。
毎日に安心をプラス!親が付き添っていなくても優しく見守り
子供の安全を守るためには、どこにいるのか確認できるgpsが便利です。
事件や事故に巻き込まれてしまって、いつもの場所にいなくても、gps機能を利用することで居場所が確認できます。
防犯対策と安全確保のために、子供にぴったりのgps機能付き端末をぜひ持たせてあげてください。
今回ご紹介した端末とその特徴をまとめたので、おさらいしてみましょう。
【TONE e19】
- スマホや携帯の持ち込みができる学校で使える。
- 普通のスマホと同じように、LINEやLINE通話、アプリ利用、ウェブ閲覧ができ、保護者が閲覧制限をかけられる。
- 保護者が他者のスマホを使っていても、見守り機能が使える。
【docomoの「キッズケータイ(F-03J)」】
- スマホや携帯の持ち込みができる学校で使える。
- 保護者が同じ携帯会社ユーザーでないと、位置情報を確認出来ない。
【auの「マモリーノ5」】
- スマホや携帯の持ち込みができる学校で使える。
- 保護者が同じ携帯会社ユーザーでないと、位置情報を確認出来ない。
【ソフトバンクの「キッズフォン」、「みまもりケータイ」】
- スマホや携帯の持ち込みができる学校で使える。
- 保護者が同じ携帯会社ユーザーでないと、位置情報を確認出来ない。
【Bsize BoT】
- スマホや携帯の持ち込みができない学校で使える。
- 現在地情報をいちいち手動で調べなくても、1~2分間隔で現在地が送信される。
- スポット登録すると、そこを通過したときに通知がくる。通話やメールはできない。
- 位置情報の確認にはiPhone(iOS9.2以上)かAndroidスマホ(Android4.4以上)が必要。タブレット端末やパソコンからは見られない。
【セコムの「ココセコム」】
- スマホや携帯の持ち込みができない学校で使える。
- 現在地情報の確認回数により、月額料金に変化あり。
- 簡単なスイッチ操作で安否確認ができる。緊急時の駆けつけサービス(別途料金必要)がある。
- 通話やメールはできない。
【ALSOKの「まもるっく」】
- スマホや携帯の持ち込みができない学校で使える。
- 現在地情報を何回確認しても月額料金に変化なし。
- エリア登録すると、そこを通過したときに通知がくる。
- 緊急時の駆けつけ対応(別途料金必要)や転倒を通知する機能がある。
- 通話は着信による通話のみ、メールはできない。
このように、それぞれの端末には特徴があります。
家から自宅までの見守りに使うなら、「Bsize BoT」のように、現在地情報だけわかるものを使えば安心です。
また、習い事で暗くなってから一人で帰宅しなくてはいけない子には、通話機能やガードマン駆けつけ機能のある端末が便利です。
子供のライフスタイルや、学校の決まりに合わせて、見守りのパートナーを見つけてみて下さい。
小学校生活を送る毎日を、安心して過ごせますように。