ホントにあるの?ママ友の「ママカースト」に巻き込まれないコツ


うまく行けば、とても心強い存在になる『ママ友』

近い年齢や性別の子どもの悩みを共有できたり、家庭の悩みを話してお互いアドバイスやストレス発散になったり・・・と、上手に付き合えたら、子育ての仲間・同志になりうる素敵な存在ですよね。

ところが、たった数人『カースト』の意識を持ってしまうと、少しずつ周りにも影響が出てしまうもの。お母さまが巻き込まれなくても、お子様だけが巻き込まれてしまう事もありえます。

『ママカースト』って何?

幼稚園や保育園・小学校で起こりやすい女性のランク付け。これが『ママカースト』と呼ばれるものです。

どういったことでランク付けされてしまうのでしょうか?女性特有の人間関係の悩みですが、親子ともに巻き込まれないように気を付けましょう。

ママカースト階級制度

『ママカースト』の階級とはいったいなんなのでしょうか?

まず、ママに関する事から知っていきましょう。

  • ・ママのキャラクター・・・明るく社交的。上品清楚。ママ友が多い。
  • ・持ち物・・・いわずとしれたブランド物。アクセサリーやバッグ・靴や洋服など。
  • ・学歴・・・地域で有名なお嬢様大学卒・国立大より名門私立大
  • ・外見・・・美しい・スタイルも良い・垢抜けている
  • ・仕事の有無・・・趣味の仕事(主に自宅サロン)もしくはキャリアウーマンのみ良い印象

次に、夫に関する事です。

  • ・夫の年収・・・地域や園内・学内での相対評価で変わりますが、およそ1500万円以上
  • ・職業・地位・・・大学教授・医師・会社役員など
  • ・学歴・・・名門私立大学か国立大学・医科大学
  • ・見た目・・・清潔感・若々しさ・エネルギッシュさ

次に、家や車についてです。

  • ・家・・・持ち家一軒家もしくは、高層マンションの上層階
  • ・車・・・海外輸入車・国産であれば、上級車種のみ。

それだけではありません。
子ども自身の事も関係してきます。

  • ・子どもの利発さ・・・学力に優れているか。ハキハキとした性格か。
  • ・外見・・・男子であれば体格が優れているか、女子であれば可愛らしい見た目か。
  • ・習い事・・・プログラミング・英会話・バレエなど。
  • ・服装・・・シワや汚れのない状態で保てているか、ママのセンスも問われます

すべて『ママカースト』で良いと判断される内容です。

この他にも、子どもの男女比などでは男の子がいる方が跡継ぎを生めたから優れているなどと評価する方や、その逆で女の子がいる方の方が美しい暮らしぶりが出来るから優れているなど人によって判断する基準は微妙に違います。

どちらにしても、華々しい生活状況がつらつらと並んでいきました。
ポイントは『お金』『ステータス』『美』の構成要素からできているようです。

上位層のふしぎ

では、誰が『ママカースト』を始めるのでしょうか?

私たちこそが最上位層!と評価を始める場合もあります。
その場合、完璧なエリート意識・ステータス意識から始まっているので、そのグループ以外の方は身を潜めるように、何か言われないように・・・と委縮して過ごす園内生活・学内生活になりがちです。
伝統のある園や小学校では、こういったグループがあるか注意しなければなりませんね。

しかし、一般的な園や小学校ではどちらかと言うと中位層や下位層のママが評価し始める事が多いようです。
始めは、上位層の方への尊敬や羨ましさから、自分の状況と照らし合わせて嫉妬や妬みの気持ちをもって広げる方もいるのかもしれません。
その場合、なにもしていない上位層のママたちはとてもかわいそうですね。
園・小学校に授業参観や懇談会の服装や言動をチェックされる・・・女性の陰湿さを感じます。
そういう場合は、ある意味上位層と下位層が逆転しているとも言えるでしょう。
もちろん地域によりますが、こちらのお悩みを聞くこともとても増えました。

こうなると、上位層はこういう方々!という判別がつかなくなります。
同じ学年や、同時期に在学・在園している方の資質次第・・・で、園内・学内の雰囲気がガラッと変わってしまいます。

とても不思議な現象ですが、近年のスクールカーストでも同じような現象が起こっていましす。

いわゆる学校偏差値の高めの学校にいる時は、成績が下である子が劣等感を味わう・・・という分かりやすいものでしたが、一転、学校偏差値が低めの学校になると、成績が低めの子が多数派をしめていますので、真面目な生活態度や成績が上位の子をからかうといった現象が起きています。

もともと『カースト』とは

インドの独特な身分制度が『カースト』と言います。主な身分(ヴァルナ)は4つあります。

まず、ヴァルナの最高の身分はバラモンと言います。
支配者の身分で、世襲的に宗教(ヴェーダ聖典)を伝えていました。そしてその身分を守るために、たくさんの規制を作りました。

次の身分は、クシャトリヤと言います。クシャトリヤとは、『権力を持つ者』という意味です。王族や貴族の少数で、政治や軍事支配をしています。

3番目の身分はヴァイシャと呼ばれています。
ヴァイシャは、市民とも呼ばれています。ヴァイシャが農耕や牧畜、手工業で生産したものをクシャトリヤに納めていました。
そのことから『ヴァイシャはクシャトリヤによって喰われるもの』と言う言葉も生まれました。
都市の住民が多くなると、ヴァイシャは商業の仕事に移行し、農耕や手工業はシュードラの仕事に移行していきました。

一番下位のカーストは、シュードラと言います。『労働者』と呼ばれた被支配階級でもともとは奴隷として、バラモン教を学ぶことすらできませんでした。
奴隷とはいえ、売買されたりはせず、家族や財産を持っていました。
牧畜や農業などをシュードラが請け負うようになってから、徐々にヴァイシャの生活に近づく者がいる一方で、そうでない人々は不浄とされる仕事に就くようになりました。
ここから、ヴァルナの階級ではない不可触民が生まれさらに差別されるようになりました。

このように、4つの身分がありますが、金銭的には身分関係なく様々でした。

最後に、不可触民(ダリット)というカーストにも属さない最下位の階級で『アウトカースト』と呼ばれ迫害を受けていました。
触れること、近づくこと、見ること、声を聞くこともいけないこととされていました。

1950年には憲法の17条が制定されて、不可触民への差別用語やカーストの差別も禁止されましたが、まだ違う形でその差別は残っています。

『ママカースト』による影響

では、『ママカースト』で立ち位置を決められてしまうことの影響が何なのか考えてみましょう。

下層認定されてしまうと・・・

基本的に、『ママカースト』を意識する人は、他人への優越感・劣等感から始まってしまいます。
そして、いじめをいじめとも認識できてないような幼稚な方々が園内・学内でも言動や行動ひとつひとつに表してしまうのです。
主に被害は、お子様へといってしまいます。

  • ・降園後・下校後の遊びから省かれる。
  • ・園生活・学校生活でのいじめの温床となる。

お母さまへも絶対無害という訳ではありません。

  • ・親睦会などに呼ばれない
  • ・まずは連絡先を誰とも交換出来ないので情報が得られない

などの園生活・学校生活の妨げとなるほどのところもあります。

巻き込まれないためには

園内・学内でお子様が困ることは避けたいですよね。
まず、どうやってもそういう人は一定数存在します。
人の口には戸が立てられないので、一部の人がそういうランク付けのような事をしているのは見ぬふりをすることが一番です。

しかし、子どもに被害があればそうは言ってられませんよね。
その場合は、園長先生や校長先生に相談しましょう。
クラスの先生では、まだ人生経験など浅い場合がありますので、少し上の立場の先生とお話しする事で解決の糸口がみつけやすくなります。

お母さまとして、巻き込まれないようにするには、そういう話をするお母さまとは少し線を引き、遠すぎず近すぎずの適度な距離感を意識してお付き合いをすることです。

園内・学内の雰囲気をよく見て多数派でいることも巻き込まれないでいる一つの方法ですが、グループの中に入ってしまうとややこしい上下関係のある人間関係に巻き込まれてしまう場合があるので注意してください。

とは言え、大人の女性として、あまりに幼い行動や言動をする方が少しでも減れば、園内や学内で集団化しなくなり、いじめの温床ともいえる『ママカースト』が起こりえないので、それぞれが『大人』になることが一番の近道ですね。

大人として大切なこと

立派な大人になれているのか・・・誰だって自信なくなりますよね?
自分の立ち位置に満足した気持ち、現状に満足してない人があの人よりマシと思いたい気持ち・・・。
良くないと分かっていても、不安な気持ちがあれば、いつの間にか『ママカースト』に巻き込まれてしまいます。

でも、よく考えてください。
子ども達が、話を聞いていても堂々と出来る内容でしょうか?
子ども達が真似をしたらどう感じるのでしょうか?
子ども達に恥ずかしくない大人に。子ども達が誇れる大人になりましょう。

大切なわが子のために。

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