小学生のやる気が出る言葉!この一言で子どものスイッチON
子ども本人がやる気になるのが一番!勉強、運動、習い事、手伝い…何にでも言えますよね。
ここでは、小学校や塾での勤務経験があり二児の母親でもある筆者が、小学生のやる気を引き出す言葉をご紹介!合わせて、効果的な声がけの仕方も、お伝えします。
やる気があれば、伸びる可能性もぐんと高まる!今日からは、お子さんのやる気につながる言葉だけを「選んで」声がけしましょう。
Contents
やる気を引き出す3つのポイント
具体的な「言葉」をご紹介する前に、やる気を引き出す言葉の3つのポイントを、簡単にお伝えします。
「認める」「励ます」言葉が効果高し!
大阪府茨木市で行われた調査結果によると、小学生が「やる気が出た」と感じた言葉は、認められた!励まされた!と思える言葉が上位を占めたとのこと。筆者の経験からもそう感じます。
他にも「寄り添ってもらえて安心感から頑張れた」内容も多いそうです。脅したりお金でつったりして頑張らせるケースもあるでしょうが、これは育児や教育の専門家もよしとしていません。
やるべきことや時間を具体的に!
子どもへの声がけは、わかりやすく!NGな言葉として、「早くやりなさい」「ダラダラしないで」など…。「早く」「ダラダラ」が案外わかりにくいのですね。
他にも「いいかげんにして!」「なんでできないの?」などの言葉や、長くてわかりにくい声がけ…。どんどんやる気がなくなります。
子どもの様子をしっかり見ながら
「やる気が出る言葉」は、子どもによって、あるいは状況によっても変わってきます。また、すぐにやる気を引き出せる場合もあれば、時間がかかる場合もあります。
ぜひ、お子さんに効果がありそうな言葉を見極めていきましょう。また、学年が上がるにつれ、言葉や声がけの仕方を変えた方がよい場合も出てきます。
「認める」型のやる気につながる言葉
子どもにとって「認めてもらえた!」と思える言葉って、どんなものがあるのでしょうか?
認める「一言」、どんなものがある?
- 「すごい!」
- 「やったね!」
- 「かっこいい!」
- 「えらいね!」
- 「さすが!」
- 「これからもこの調子!」
- 「前より上手になっているね」
- 「こんなにできていて、びっくりしたよ」
- 「頑張っている(頑張った)ね」
- 「努力している(努力した)ね」
- 「一生懸命取り組んでいる(取り組んだ)ね」
- 「助かったよ、ありがとう」
よい結果に対して認める言葉と、結果はどうあれ努力の過程を認める言葉があるのがわかりますね。
どんなに小さなお手伝いでも、たとえ嫌々やったのだとしても、「助かったよ」「嬉しい」「ありがとう」は次のやる気につながります。大人の世界でも同じですよね。
具体的に認めるのも効果的
上記の認める言葉を、具体的に表す方法です。特に中高学年は、納得できることでやる気につながりやすくなる印象です。
- 「漢字テストの勉強を頑張っていたよね。高得点がとれてよかったね」
- 「なわとびの二重とびが50回もできたなんて驚いたよ」
- 「ピアノの練習、今日はすぐに取り組めてえらかったね」
学年が上がるにつれ「はっ?みんなできているし」「別にたいしたことじゃないし…」などと反抗的な態度のお子さんもいるかもしれません。
それでも、「認めてもらえた言葉」は脳に刻まれ、「認めてもらえたこと」は心に残っていきます。お子さんの自己肯定感を高めることにつながるのです。
自己肯定感が高い子どもは、あるがままの自分を認めることができます。生きる意欲や物事に対する「やる気のもと」にもなるのです。
「励ます」型のやる気につながる言葉
「頑張れ!」だけが励ましの言葉ではありません。しかも「頑張れ!」は、すでに頑張っている子にはプレッシャーになることもありますね。
- 「〇〇(子どもの名前)は、やればできる!」
- 「あと少しでできそうだね」
- 「もっと自信をもって大丈夫!」
- 「前よりもできている!もう一息だよ」
- 結果に対しての非難や指摘でなく「次に、また頑張ろう!」
- 「自分にできることから始めよう」
- 「応援しているよ」
茨木市が小学校6年生の児童にとったアンケート結果によると、「あなたはやればできる!」「一生懸命やればできる!」などの言葉でやる気が出た、という回答が目立ちました。
案外、難しい言葉は必要ない、難しく考える必要はない、のかもしれませんね。
「寄り添う」型のやる気につながる言葉
寄り添うことでやる気が出るタイプのお子さんもいます。特に低学年で、その傾向があるようです。
- 「一人でできてえらい!でも、たよってもいいのだよ」
- 難しい問題などは「一緒にやってみようか」
- 「何か手伝えることがあれば言ってね」
- 「間違えてもいいからやってみようか」
- 「結果は気にせず自分のベストを尽くして!」
- 「お母さんがついているから焦らず頑張ろう」
不安でやる気が出ない、怖くて実力が発揮できないなどのタイプには、かなり効果があるでしょう。「安心」も、お子さんの自己肯定感=意欲・やる気のもとにつながります。
わかりやすく具体的な言葉を!
「やる気がない。親の言っていることがよくわからないから、もっとやる気がなくなる。」…これでは意味がありません。声がけは「わかりやすく」を心がけましょう。
たとえば勉強や宿題であれば、以下のような声がけはどうでしょうか?
- 「5時になったら始めようか」
- 「まずは、この3問だけやってみる?」
- 「このページが終わったら教えてね」
- 「宿題が終わったら好きなことができるよ」
特に低学年に言えますが、かける言葉が「子どもにとってわかりやすいか」を見直しましょう。高学年の場合「何時になったら始める?」など、自分で考え決めさせるのがオススメです。
上記の声がけには、もう一つポイントが!語尾が「やりなさい」などの指示・命令になっていないことです。他にも「今やっちゃおうか?」「これだけやっちゃう?」などもよいですね。
効果が出やすい声がけの仕方
どんな言葉を選ぶ?どんなタイミングや表情で声がけをする?…実はやる気を引き出す言葉そのものよりも、大事だと言えるかもしれません。
やる気の出ない理由は?
「やる気を引き出す言葉」を調べ、ただやみくもに言うだけでは効果が期待できないことも…。効果が出やすい言葉を考えましょう。
まず、お子さんの「やる気がない理由」は何でしょうか?
- それが楽しくない。それ以外のことをやりたい。
- 難しい。やり方が理解できない。
- 一生懸命頑張っても、誰も認めてくれない。
- 学校生活で心や体が疲れている。
- 親への反抗心
もちろん複数の理由が複雑に絡み合っている場合もあります。理由がよくわからないケースも、あるかもしれませんね。
しかし理由がわかったり想像できたりする場合には、それに応じた言葉や対応を選びましょう。お子さんのやる気をより引き出しやすくなります。
たとえば、解き方が理解できずつまずいているのであれば、一緒に取り組むことでやる気が出るかもしれませんね。
学校生活で疲れている場合は、まず親御さんとティータイム。学校の話を聞いてもらうなど、少しでもくつろぎの時間を持つことで、やる気が出る場合もあるようです。
子どもの目を見ながら
親御さん自身も、人から褒められたり声をかけられたりする時、きちんと目を見て言ってくれる方が心に響きませんか?
いくら子どものやる気を引き出す言葉を使っても、スマホやテレビを見ながらでは効果半減。親御さんが適当に言っているのか真剣に言っているのか、子どもは敏感なものです。
家事などで忙しい時もあるでしょうが、お子さんの目を見て話しかけるようにしましょう。
タイミングや表情も大事
何かと忙しい親御さんも多いと思いますが、極力「その時」に声をかけましょう。特に褒めたり認めたりする言葉は、
- 自分から宿題に取りかかれた「その時」
- 何かを披露してくれた「その時」
- 頼んだ手伝いを終えた「その時」
に、きちんとかけられるとベストです。
環境づくりも効果あるかも
取り組む場所の環境を整える。環境を変える。…その上で言葉をかけると、やる気が出る場合もあります。
- 取り組む部屋や机の上などの整理整頓
- 学習机でなくリビングのテーブルで
- 自分以外の誰かから声をかけてもらう
無駄な物があると気が散る原因に…。きれいに片付いた環境は、集中力が高まりやすいという実験結果もあるのです。
勉強の場合は机を変える、運動や習い事の練習の場合は場所を変えるなど、環境を変えることがピタリとハマることもあるようです。
ほんの小さな「やる気」も喜んで!
今日から早速、試してみましょう。ほんの少しでもお子さんの「やる気」が出たら、すぐに認めて素直に喜ぶ…。それがさらに、お子さんのやる気につながりますよ!
使う言葉も大事ですが、親子の信頼関係が築けていることも、やる気のもとに!親御さんに否定ばかりされていると、自信とやる気がどんどん失われていきます。
意欲が低い児童に、繰り返し褒めて認める言葉をかけ続けたことで、物事に対する取り組み方が変わった…。筆者の体験でも、こんな例が一つや二つではありません。
子どもを認めて励まし、子どもに寄り添いながら…。仮にすぐに効果が出なくても、根気強く試していきましょう。ある日やる気がぐんと高まっている!…そんなことが起きるかもしれません。