小学一年生におすすめの本。自分で読める!と自信を持たせる事が大事
一年生になると、文字を覚えはじめ、読める本も増えていきます。
絵本を卒業したら、いつの間にか本を読まなくなってしまったなんて、よく聞く話ですが、本嫌いにしないためには、小さいころから面白そうな本にたくさんふれることです。
今回、小学一年生が自分で読む時の本の選び方のポイントや親子で一緒に読む時におすすめの本をご紹介します。
出会いたい!お気に入りの一冊
一年生になると、絵本だけでなく少し長いお話しも聞けるようになり、また、自分で本も読めるようになります。
この時期は、子供が「自分で本が読める」と自信をもてるようになることが大切です。最初から、長いお話しの本を与えてしまうと、「読めない」と自信をなくしてしまいます。
おすすめは、何度も読み聞かせてもらった絵本や教科書に出てくるお話の本を、読んでみることです。
内容を知っている本だからこそ、子どもは安心して読むことができ、「自分で読める」と自信をもつことができます。
低学年の教科書に掲載された絵本には次のようなものがあります。
だいくとおにろく
昔、あるところにとても大きな川があり、どんな橋をかけても流されてしまうので、村の人は困りはて、腕のいい大工に頑丈な橋を作ってほしいとお願いしました。
大工は、そんな橋をかけることができるのか困っているところへ、おにが現れ、ある条件と引き換えに流されない橋をかけてやると言われます。大工とおにの知恵くらべのお話しです。
おおきなかぶ
おじいさんが植えたかぶがとてつもなく大きなかぶになりました。おじいさんが引っ張っても抜けません。みんなで力を合わせて、かぶを引っ張ります。
そらいろのたね 中川 季枝子 作
ゆうじは、模型飛行機ときつねがもっていた「そらいろのたね」と模型飛行機を交換することになりました。たねを植えて水をやると、なんと空色の家が生えてきました。
空色の家は、あっという間に大きくなり、森の動物や子どもたちが集まり、楽しい遊び場になりました。ところが、それを見たきつねが、空色の家を独り占めしてしまいます。すると・・・。
まほうのコップ 長谷川摂子 著
水を入れたコップの、後ろに物を置くと、歪んだり、大きく見える見える現象を追った写真絵本。子供の好奇心をくすぐる科学絵本です。
読み聞かせには、少し長めの本がおすすめです。
小学生になっても、読み聞かせの時間をもつことは大切です。読んでもらいながら、子供は物語の言葉の世界を自由に想像する力を育んでいきます。
小学生になったからといって、読み聞かせをやめてしまわずに、一緒に本を楽しんであげてください。読み聞かせには、ゆっくり楽しめる少し長めの本がおすすめです。
くまのパディントン マイケル・ボンド 著
パンディントン駅でブラウン夫妻に発見されたくまのパディントン。パディントンは、ブラウン夫妻と暮らしはじめますが、さまざまなトラブルに巻き込まれていきます。ゆかいなパディントンのドタバタ騒動のお話しです。
あひるの手紙 ささめやゆき 絵 佼成出版社
一年生のクラスにふしぎな手紙が届きました。書いてあるのは、「あひる」と一言だけ。それは、文字を習い始めた青年からの手紙でした。みんなは、習いたての文字で一生懸命に返事を書きます。
手紙の交換を通して、心の交流を描いたお話です。
ルゥルゥおはなしして たかどのほうこ 作・絵
ルゥルゥは、子供部屋の人形たちに自分で作ったお話しをしてあげます。人形たちは、自分たちが主人公のお話を聞くのが大好きでした。ルゥルゥは、一生懸命に考えながら、お話しをつくります。さぁ、今日のお話は何かしら。
かわいい挿し絵もふんだんに描かれた一冊です。
せなかのともだち 萩原弓佳 作 洞野志保 絵 PHP研究所
いじの悪いヒツジの毛とおこりんぼうのハリネズミのハリがからまってしまいました。だれかにお願いしなくては、とれそうにありません。
ところが、いつもえらそうにしているふたりは、やさしい言い方でお願いすることができなくて、みんなに断られてばかり……。第16回創作コンクールつばさ賞(童話部門)優秀賞受賞作です。
ツトムとでんやのカミサマ にしかわおさむ 作・絵 小峰書店
ツトムには、キツネやあひるの友達がたくさんいます。夢あふれるツトムの楽しいお話が6つ入っています。
日がさ雨がさくもりがさ 佐藤まどか 作 ひがしちから 絵 フレーベル館
仲良しのマミちゃんとケンカして、心のなかがどんよりくもり空の未央の前に現れた不思議な傘の修理やさん。「日がさー、雨がさー、くもりがさー。仲がいいなら、あいあいがさー。傘ならなんでも直しますー」くもった心にきくという「くもりがさ」をかしてくれて…。
みてろよ!父ちゃん!! くすのきしげのり 作 小泉るみ子 絵 文渓堂
仕事で忙しいアキヨシの父ちゃんは、運動会にも来られません。反発するアキヨシですが、父ちゃんが仕事に誇りを持ち、また自分のことも大切に思っていることを知り、運動会の徒競走をがんばる気持ちへと変化していきます。
親子の温かい関係が伝わってくるお話しです。
ぼうしをかぶったオニの子 川崎洋 作 飯野和好 絵 あかね書房
小さなオニの子は、ワニのおじいさんにもらった宝の地図で宝探しに出かけます。
心優しいオニの子と自然や動物たちとの出会いをほのぼのとしたタッチで描いたお話です。
おとうふやさん 飯野まき 作 福音館書店
商店街のとうふ屋さんで、大豆がいっぱい入った桶を見つけたみっちゃん。みっちゃんとお母さんは、とうふ屋さんでとうふ作りを見に行きました。大豆がどうやってお豆腐へとかわっていくのか、丁寧に描いた作品です。美味しいおとうふが食べたくなる本です。
もりのへなそうる わたなべしげお 作 福音館書店
てつたくん、みつやくんの兄弟は、森の中で、食いしん坊で臆病、でもとてもやさしいへんな怪獣「へなそうる」と出会います。
卵からかえったばかりの「へなそうる」は、おかしな勘違いばかりしながら、兄弟と楽しく遊びます。
こぶたのピクルス 小風さち 作 夏目ちさ 絵 福音館書店
元気なこぶたピクルスのちいさな冒険を描いた本です。ピクルスは、ある朝、市場へ卵を買いにいきました。
かごいっぱいに買った卵。さあ、この卵をぶじにお母さんに届けられるでしょうか?!ぬきあし、さしあし、卵あし!!ゆかいなピクルスの冒険、全部で4つのお話が入っています。
まぼろし写真館 副明子 作 小泉るみ子 絵 学研教育出版
おじいさんが営む「まぼろし写真館」には、最高の一枚を撮ってもらいたいお客さんばかり訪れます。おじいさんのやさしさがあふれる不思議な写真館のお話です。
本を身近に感じるコツ
小学生といっても、まだまだ、字を習い始めたばかり。読めない字ばかりだと、子供も本を読むのがいやになってしまいます。読書を身近に感じるコツをご紹介します。
- カタカナや漢字にルビをふりましょう。
- 子供が興味がある題材を選びましょう。
- 大人が一緒に音読してあげましょう。
カタカナや漢字は、まだ読みにくいのでひらがなでルビをふってあげましょう。
電車が好きな子供には電車を題材にした本など、最初は子供の興味がある題材を選んであげましょう。
小学校一年生は、まだ、文字を覚えたてです。音読してあげることにより、子供も文字を目で追い、文字を覚えていきます。
最初は、「面白そう!」と感じる本から
自分で文字を追いながら想像力を膨らませるのは、低学年の子供たちには、まだまだ難しいことです。最初は、子供が「面白そう!読んでみたい」と感じる本を手にとって、一緒に読んであげてください。
一人で本を読めるようになっても、親子で本を読む時間は子供にとってかけがえのない時間です。
読書というと、難しいイメージがありますが、知らない世界をのぞき冒険する身近な方法です。是非、一緒に本の世界を楽しんでください。