カブトムシよりもずっと長く生きる!クワガタの寿命


夏が来たら、お子様のために、カブトムシかクワガタのどちらかを飼おうと思っている方もいらっしゃるでしょう。どちらも似たような姿をしている生き物ですが、寿命が全然違うのです。

カブトムシは夏が終われば死んでしまいますが、クワガタの中には、なんと越冬を繰り返して3年ほど生きるものもいる、たくましい虫なのです。

クワガタの種類とそれぞれの寿命をよく見ていきましょう!

日本のクワガタには冬を越えられない種類と、冬を越えられる種類がある

クワガタは、世界に約1100種類も生息しており、日本には70種類以上、多くは日本の南の温かい地域に住んでいます。ここでは日本全国に生息している、メジャーなクワガタをピックアップします。

日本一有名なノコギリクワガタと、山によくいる大きなミヤマクワガタは、冬を越えられずに、夏が終わると死んでしまいます。

日本一番大きいオオクワガタ、山でよく見るコクワガタは、冬を越して1~3年ほど生きることができます。北海道にはいない、平べったいヒラタクワガタは、地域によって冬を越えるものがいます。

  • 冬を越えられない
  • ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ

  • 冬を越えられる
  • オオクワガタ、コクワガタ、ヒラタクワガタ

クワガタは、冬を越えられる(越冬)、種がいるので、寿命が長いのですね。

外国産のクワガタの多くは、日本の気候では冬を越えることができない

世界のクワガタの多くは、オセアニア、南アメリカ、アフリカなど、日本よりも暑い国に広く分布していますので、日本の冬には耐えられません。幼虫も、成虫も、越冬することはできません。

ですから、外国産のクワガタを購入する場合は、飼育ケース用のヒーターなどを使い、冬場でも常に25度をキープするといったような、確実な温度管理が必要になります。

越冬するクワガタが冬を過ごすために、土にもぐれるようにしよう

秋になると、えさを食べなくなり、土の下にもぐります。ですので、クワガタが冬を土の中で越せるように、秋になったら、土(マット)を飼育ケースの半分以上の量をたっぷりと入れてあげましょう。

そして、クワガタは、乾燥に弱いですから、クワガタが土にもぐって見えなくなっても、冬場の乾燥から守るために、霧吹きで土を加湿するのを忘れないようにしましょう。

春になったら、再び活動を始めますので、いつでもえさを食べられるように、昆虫ゼリーを入れてあげるのも忘れないようにしましょう。

越冬中クワガタは眠っているわけではないので、室内が高いとえさを食べる

寒くなると、土の中でじっとしているクワガタですが、暖房などで室内の温度が高いと、活動を始めてしまうので、えさを食べないと死んでしまいます。

ですので、クワガタを無事、越冬させるためには、暖房のない部屋や、玄関などに置いてあげましょう。

クワガタは幼虫期間も長い、成虫になるまで1~2年もかかる

クワガタは卵から成虫になるまで1~2年かかります!幼虫期間は、菌糸ビンという栄養のつまったビンの中に一匹ずつ入れます。幼虫からさなぎになるまで、菌糸ビンの栄養を食べ続けますので、3か月に1回は、菌糸ビンを交換していきます。

カブトムシは、卵から成虫になるまで、幼虫の期間が10カ月くらいですが、クワガタはとても長いですね。

菌糸ビン、または代用品の発酵マットの準備もありますから、育てる方もリスクがある分、やりがいを感じます。

クワガタの死んだふりと、寿命をまっとうした時のサイン

クワガタが動かなくなったら、いよいよ死んでしまったかもしれない、と思ってしまいます。そんな時は、クワガタを調べて見ましょう。死んだふりをしているかもしれません。

死んだふりをしているクワガタは、手足や触角を折りたたみます。そしてアゴに鉛筆などを挟ませると反応します!手を挟まないように気をつけましょう。

本当に死んでいる場合は、折りたためません。逆に、手足が伸びきってしまい、頭や胴体がグラグラして、反応はありません。しかしそれでも、死んでいない場合もありますから、そんな状態でも、数日は様子をみてから判断をしたほうがよいです。

また、越冬中に死んでしまう場合は、腐敗臭がします。越冬中に死なせないよう、温度の急激な変化には気をつけましょう。

クワガタを採集、飼育するときにはクワガタの寿命を考慮しよう

冬を越すクワガタは、上手に育てると3年以上生きることができますから、長い間、家族の一員として、お子様の成長とともに一緒に過ごすことができる貴重な虫です。

クワガタが卵を産んだ場合、1,2年の幼虫の期間を経て成虫になるので、もっと長い間、飼うことができます。幼虫期間1,2年+成虫期間3年以上、上手くいけば5年近くです!クワガタを飼っている間に、お子様も大きくなりますね!

しかし、それだけ責任も重大です。たとえ小さな生き物でも、飼う以上は途中で飼うのをやめることは難しいです。なぜなら、飼えなくなったら自然にかえすことは、生態系を壊す行為あり、絶対にしてはいけないからです。

ですので、クワガタの飼育をお考えの方は、クワガタの種類と寿命と、将来のビジョンを照らし合わせて、最後まで面倒見ることができるかどうかも、一緒に考えてから採集、飼育しましょう。

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