子供と犬の生活。一緒に暮らすメリットやデメリットと注意点


子供と犬が一緒に生活するのは良い事だと言われています。子供と犬の面倒を見なければならなくなるので、親御さんにしてみるとデメリットに感じてしまうかもしれませんが、子供にはメリットになる部分が多いのです。

但し、子供と犬の生活には気を付けなければならない注意点もいくつかあります。例えば、アレルギー体質のお子さんの場合、犬と一緒に暮らす事ができなくなる場合も考えられるのです。

これから、子供と犬が生活する事になるとどのようなメリットやデメリットがあるのかご紹介していきます。また、子供がいる家で犬を迎える際の注意点についても詳しく述べていきますので、犬を飼う事を検討されているのであれば参考にしてください。

子供と犬が一緒に暮らす事でのメリット

絶対にちゃんと世話をするから!と子供が言ったとしても、小学生ならまだまだ自分の事すら完璧にできないのですから、親御さんの負担がその分増えるのは言うまでもありません。

でも、子供と犬が一緒に暮らすようになると子供の心の成長に大きく繋がることになりますし、アメリカの大学の研究により思いもよらない子供への効果も発表されているのです。ここではメリットについて詳しくご紹介していきます。

留守番が平気になる

一人っ子の場合は特に、留守番が苦手な子供も多いのでは無いでしょうか。親御さんとしても留守番を嫌がる子供を家に一人ぼっちにしておくのは憚られますよね。

でも、子供と犬が一緒に生活をするようになると子供は留守番が苦では無くなります。親御さんが出掛けていて学校から帰宅する時間にいてあげる事ができなくても、家には誰も待っている人がいない訳では無く、犬が尻尾を振って喜んで出迎えてくれるのです。

喋ってはくれませんが、犬は全身を使って「お帰りなさい」と言ってくれます。子供も「ただいま」と思わず口から出てしまうでしょう。留守番嫌いは、子供と犬の生活により解消される可能性が高いのです。

育てる事の難しさを知る

犬はすぐに言う事を聞いてくれる訳ではありません。トイレの場所や吠え癖、噛み癖なども何度も繰り返して根気よくしつけをしなければならない動物です。但し、頭の良い動物なので、教えるといつかは覚えてくれて言う事を聞くようになります。

子供と犬が暮らし始めると、子供にも手伝ってもらいながら犬のしつけをしていくようになるでしょう。犬には「お手」や「お座り」など命令も聞くように育てなければ、後々大変な事になってしまいます。

家族一丸となり犬のしつけをする事により、育てる事の難しさを子供なりに理解していくようになります。親が子育ての中から色々な事に気付かされるのと同じで、子供も犬を育てる事で今まで気が付かなかった事や新たな発見をするのです。

子供と犬が暮らすようになると、子供は育てる事の難しさを知り心が成長します。犬に限らず「何かを育てる」という事は、自分自身を改めて見つめ直す機会にもなるのです。

片付けをするようになる

犬を飼うようになると、家の中は綺麗にしておかなければなりません。特に仔犬から飼うとなると、部屋の中で色々ないたずらをするので犬のオモチャ以外は床に置くことができないのです。

おやつのお菓子なども、犬が間違って食べてしまわない様に戸棚の中にしまっておかなければなりませんし、トイレを室内に置くのであればペットシーツも常に綺麗になっているか度々チェックをする必要があります。

子供と犬が生活するようになると、子供は自分の出してきたものをきちんと片づけるようになるでしょう。ゲームなどをいつもソファの上に置いている…そんな事をしたら犬にゲーム機を噛まれて壊されてしまうかもしれないからです。

子供と犬が暮らす前までは、親御さんは「片づけなさい」とお子さんにしょっちゅう言っているかもしれません。でも、犬を飼うと片づけない事によって被害を被るのが自分だと気付かされるので、自然と自分で出したものを片づけ始めるようになるでしょう。

優しさや思いやりの心が育まれる

犬を飼うと、犬には心が備わっている事に気が付くでしょう。犬を叱ったり叩いたりすると、犬はとても悲しそうな顔をします。そして褒めてあげたり可愛がってあげると、全身で嬉しさを表現するのです。

子供と犬が一緒に暮らすようになると、子供と犬との心の交流も始まります。犬が嫌がる事をしないように気を遣ってあげたり、犬の喜ぶ姿を見て自分も喜びを感じるようになるのです。

子供と犬との生活が始まると、子供は犬を友達や兄弟の様に接するようになると言います。相手を思う心が育まれ、優しさや思いやりの心が自然と芽生えてくるようになるのです。よく、動物が好きな人は優しい人が多いと言いますが、正にこれに当てはまるのでは無いでしょうか。

読解力に影響が!

子供の頃から犬を飼っていると、読解力が養われるという研究結果が発表されています。これはアメリカのカリフォルニア大学が発表した内容で、子供と犬が一緒に生活する事で考えられるメリットとして話題になりました。

犬を飼う事で読解力が何故高まるのかについては色々な情報があるようですが、毎日の犬とのコミュニケーションの中で培われるものにより、結果的に子供の読解力が養われていると考えられているようです。

読解力は国語だけに留まらず全ての教科に影響を与える力でもあります。教科書の内容を理解するためにも必要な力であり、学校の成績向上にも影響を与えてくれるメリットと考えられるでしょう。

子供と犬が一緒に暮らす事でのデメリット

子供と犬が一緒に暮らす事で、メリットになる事が大変多くある事が分かっていただけたと思います。ですが、メリットがある反面デメリットもあるという事を覚えておかなくてはなりません。

ここからは、子供と犬が生活する事でのデメリットについて詳しく述べていきたいと思います。デメリットの部分を知っておく事は子供と犬を一緒の空間で生活させるためには重要な事になりますので、ここでしっかりと抑えておいてください。

世話をする負担が増える

子供と犬が一緒に暮らす家庭では、家族の会話も増えますし家族の絆も深まります。でも、間違いなく犬の世話をするための時間も必要になり、その負担が親御さんに掛かって来るようになるのです。

小学生のお子さんであれば一人でできる事も多くなりますが、習い事の送迎や学校行事への参加などもあり、親御さんのやらなければならない事はたくさんあるでしょう。

犬を飼うとなれば、毎日の散歩や犬のトイレなどの掃除、餌やりなどの仕事が増える事になります。特に、飼い始めの頃や生後間もない仔犬の場合は、しばらく付きっ切りでお世話をしなくてはならないかもしれません。

子供と犬の生活は楽しいですが大変な一面もあります。主に大体の家庭ではお母さんが子供と犬の世話をしている場合が多い様ですが、お父さんにも積極的に関わってもらう必要があるでしょう。

また、子供にも犬の世話でできる事を役付けすると良いかもしれません。「毎日のあなたの役目」と決める事で、子供の責任感を養う事もできます。

アレルギーを発症する場合がある

これは子供に限った話ではありませんが、初めて犬と生活を共にしてみて犬アレルギーがあった事が分かったという話は珍しくありません。大人の場合はこれまでに犬と触れ合う機会があり、それでアレルギーである事が判明している場合も多いのですが、子供は初めての犬との生活になる訳です。

犬によるアレルギーの症状は、目の痒みや鼻水、くしゃみなどですが、酷くなると喘息の症状が出てくる場合も考えられます。犬を飼い始めてすぐに症状が出てしまう場合もあれば、数年経ってから突然現れてくる場合もあるのです。

もしも、お子さんが何らかのアレルギーを既に持っているのであれば、犬を飼う前に必ずアレルギー検査をしておく方が良いでしょう。また、少しでも不安がある様であれば、アレルギーがある無いに関わらず検査を行う事をおすすめします。

犬アレルギーを発症してしまうと、犬と一緒に暮らす限り症状が軽減する事はありません。空気清浄機で解決できれば良いのですが、子供のアレルギーで犬を手放す事になったというケースも決して少なくは無いのです。

子供と犬が一緒に生活するには、子供の健康が維持されることがとても重要となります。子供の為にも犬の為にも、アレルギーの恐れがある場合にはまず病院でアレルギー検査をしてみてくださいね。

家族旅行に行きづらくなる

子供が小学生の頃は、最も家族旅行に行きやすい時期です。中学高校に入ると部活があったり受験勉強が始まったりもするので、なかなか長期間で家族旅行に行くという事が難しくなります。

また、小学生のうちならまだお父さんやお母さんとの旅行を素直に楽しんでくれますが、年齢が上がるにつれて親との行動を嫌がるようにもなるのです。できれば、家族の思い出がたくさん作れる小学生の頃に旅行にも行っておきたいところです。

でも、子供と犬の生活では長期的な家族旅行もしづらくなってしまいます。もちろんペットホテルに預ければ何の問題も無く旅行へは行けるのですが、「預けて遊びに来ている」という事が心に引っかかってしまい心の底から旅行を楽しむ事ができません。

子供と犬がいる生活をする場合、犬も一緒に連れて行けるような旅行を考えてみる事も必要となります。犬を飼うと旅行ができないという理由で飼うのを諦めている人も多くいるので、もしも、家族そろって旅行好きで年に何度か必ず行くというご家庭であれば、犬を飼う前に今一度考えてみる必要があるでしょう。

子供と犬の生活で注意しなければならない事

子供と犬の関係性をしっかりさせておく事は、これから長く共に生活していく上で大変重要な事です。大人と違って子供はその時の気分で、犬に対する態度も変わってしまう場合があります。

子供と犬がいつまでも仲良く生活できるように、家庭の中で犬に対するルールを決めておくと良いでしょう。ルールを作るために必要な注意点について、ここから詳しくご紹介していきます。

子供の命令も聞くようにしつける

「お手」や「お座り」など、基本的な指示に従う様にしておく事は犬を飼う上で必要です。ただし、家族の中でもお父さんやお母さんの指示に従っても子供の指示には耳も貸さないという犬も実は多いのです。

犬は大人と比べて体の小さい子供を自分と同じ立場であると勘違いしやすく、子供に対してだけ噛み付くなどの問題行動を起こす場合があります。犬は元々群れで生活している狼であると言われており、群れの中のリーダーの指示で安全に暮らしていました。

リーダーには服従する動物ですが、自分と同等であったり自分より下の立場であると判断した場合は指示する事も全く聞いてくれません。

最初のしつけの際が最も肝心で、子供と犬の立場が逆転しないように注意する必要があります。子供にもご飯を与える際には「待て」と命令させ、犬が言う事を聞いたら犬の頭を撫でて褒めさせるようにしましょう。

しつけのしやすい犬種を飼う

犬は種類によって飼育の難易度が違います。犬種を選ぶ際には、子供と犬がすぐに仲良くなれて子供に危険が及ばない事が条件になるでしょう。大型犬は大人しくて人懐っこいと言いますが、それは大型犬の中でもゴールデンレトリバーなど一部の犬種に過ぎません。

大人の男の人でなければ、容易にしつけする事ができない頑固な性格の犬種もいます。子供と犬が仲良く暮らせるようにするのであれば、しつけのしやすい小型犬から中型犬程度の犬種から選ぶのがおすすめです。

また、一日に何度か外に散歩へ行かなくてはならない犬種も、子供と犬の世話をしなければならない親御さんにとって負担になってしまう場合があります。一日に1回、20分から30分ほどのお散歩で十分という犬種なら、負担も少なく世話をする事ができるでしょう。

しつけし易く子供のいる家庭におすすめの犬種

  • パグ
  • トイプードル
  • フレンチブルドッグ
  • ダックスフント
  • シーズー
  • チワワ

子供と犬は良きパートナーになれる

犬の寿命は10年から15年ほどが一般的です。人間の一生に比べたら、ほんの少ししか生きる事ができません。だからこそ、犬を飼うのであれば犬の一生を責任を持って育ててあげる覚悟が必要になります。

子供と犬は、ここで述べたデメリットさえクリアできれば短い生涯を閉じるまでの最良のパートナーとなります。最期には命の大切さも、子供にしっかりと教えてくれるでしょう。

子供と犬の生活は、親御さんにしてみると今より少し大変になるかもしれません。でも、得られるメリットがとても多く、子供の情操教育にもなるのでもしも検討されているのでしたら、前向きに考えてみてくださいね。

この記事をシェア

合わせて読みたい

ページ先頭に戻る