これはNG!ピアノの発表会衣装を小学生と選ぶ際に気をつけること


ピアノの発表会。衣装選びを楽しみにする小学生のお子さんも、多いかもしれませんね。

憧れの衣装やアクセサリーがあったり、子どもなりのこだわりがあったり。できるだけお子さんの希望も、尊重してあげたいものです。

しかしマナー違反とも言える衣装や、「ピアノが弾きにくい」「明らかに浮いている」…これでは安心して参加できませんよね。

ここでは、長年ピアノの発表会を見たりかかわったりしてきた筆者が、「これだけはNG」という項目を5つにまとめていきます。

これを読み、あとは安心して好きな衣装を選びましょうね!

衣装選びのNG:①先生の意向を無視

ピアノ教室の先生、どんな方ですか?生徒さんの発表会衣装について、どのようにお考えなのでしょう?

先生の意向がある場合も…

一口に「ピアノの発表会」といっても、いろいろ。

  • 先生のご自宅などで行うアットホームな雰囲気
  • コンサートもできるようなホールで盛大に
  • 複数の教室の生徒が参加する合同発表会

「衣装は何でもいいですよ~」という大らかな感じの先生もいますし、「こういう発表会にしたい!」というこだわりのある先生もいます。

明らかなご希望・ご意向のある先生の場合、それを無視した衣装はNGと言えます。

不安な場合は、事前に先生に確認

初めてピアノの発表会に参加する場合、特に不安ですよね。前回の発表会の集合写真があれば見せてもらいましょう。衣装の傾向がわかりますよ!

衣装や靴、アクセサリーなどで心配な物があれば、先生に確認しておけると安心ですね。経済的に厳しいなどの状況であれば、先生も大目に見てくれるかもしれません。

購入前の物であれば、先生に写真や画像を見せられると、よりわかりやすいでしょう。

先生の意向を無視…お勧めはできない

「どうしても子どもが着たがっているから」「NGっぽいけど着せちゃえ~」そんな親御さんもいるかもしれませんね。

先生のご意向は「ルール」ではないかもしれません。しかし今後も習い続けるのであれば、ご意向には従った方が無難でしょう。

「お金を払って習っている」わけですが、好き勝手できるかといえば、それは違うと思います。

衣装選びのNG:②演奏しにくい

ピアノの発表会は、ファッションショーではありません。「座りにくい」「弾きにくい」衣装では、お子さん自身が困ってしまいますね。

ドレス・ワンピースの注意点

まず「椅子に座りにくい」衣装として、以下のような物が挙げられます。

  • ロング丈
  • すそが広がったボリュームのある物
  • サラサラして滑りやすい素材の物

どれも素敵で憧れますが、椅子に座りにくいのでは本末転倒。

お子さんはまだ小学生。ステージ上で焦ってしまうのは、見ていても気の毒ですよね。

たまに、ひきずるぐらいのロング丈のドレスも見かけますが、座りにくいだけでなく危ないです。ロングタイトワンピースも、「歩きにくい」「座りにくい」で、避けた方が無難でしょう。

集合写真で、隣の生徒さんに迷惑をかけるぐらいのボリューム!そんなドレスも、お勧めできません。

また、サラサラした素材のワンピースなどは、座った時に滑りやすく安定しないもの。特にペダルを使う場合は浅く座りますので、支障をきたしやすいと言えるでしょう。

次に「ピアノを弾きにくい」衣装としては、以下のような物が挙げられます。

  • 袖自体が広がっている
  • ぴったりとしていない長袖
  • 長袖で手首回りが広がっている

お子さんが全く気にならない、という場合もあるでしょう。けれども衣装を選ぶ際、頭の片隅に置いておけるとよいと思います。

普段と違うことが気になりやすいお子さんもいますよね。大きなお花や長いリボンが垂れ下がるような装飾のドレスも、気をつけたいところ。

取り外し可能なタイプだと安心です。お子さんが気にならないようであれば、ドレスの右側にリボンやお花をつけるのがオススメ!多くの場合グランドピアノでの演奏になるので、演奏中に飾りが目立つからです。

スーツの注意点

小学生、特に高学年になるにつれ、制服やフォーマルスーツも目立つようになります。男の子は、大人を感じさせるスーツを着る子もいて、かっこいいです。

ジャケットを着た状態は、両手が上がりにくく、ピアノが弾きにくい場合があります。もちろん気にならない場合もあるでしょう。

弾きにくければ、ジャケットは脱いだ方が無難です。集合写真やその他の時に、ジャケットを着用すればよいでしょう。

靴・靴下の注意点

まず前提として、フォーマルシューズを履きましょう。以下は、基本的にNGとなります。

  • サンダルやミュール
  • カジュアルなスニーカー
  • ブーツ

サンダルやミュールは歩きにくく、脱げる可能性もあります。ペダルを使う場合も、踏みにくいですね。

スニーカーについては、次章で述べます。冬はブーツで参加する子どもも見かけますが、本来はNG。ペダルを使う場合も踏みにくいです。

タイツや靴下は、衣装に合う物を選ぶと思います。特にタイツに言えますが、レース状の物など、子どもが不快に感じることもあります。

要は衣装も靴・靴下も、お子さんにとって「気になる」「演奏に集中できない」物はNGです。事前に発表会の衣装+靴も履いて、練習するようにしておきましょう!

アクセサリーや髪形の注意点

ここぞとばかりにジャラジャラとアクセサリーをつけ、結果的にお子さんが気にして触ってばかり、という姿も見かけます。低学年の場合、特に気をつけたいところですね。

普段つけ慣れていない物は、想定外の支障もあるかもしれません。

  • イヤリングで頭痛
  • 重いネックレスで体がだるくなる
  • 指輪、ブレスレット、アンクレットで演奏しにくい

長時間つけることで、不快感が増す物もあります。お子さんが最後まで笑顔でいられることを一番に、考えてあげたいですね。

髪形はアップスタイルが基本ですが、中にはおろしたい子もいるでしょう。どちらにしても、顔が隠れてしまうスタイルはNGです。

ネットの画像なども参考にしながら、「必ず顔が見える」スタイルにしましょう。ヘアアクセサリーは右側につけると、演奏中も目立ちますよ!

また、きつくゆわくことで頭が痛くなりやすいお子さんも、注意が必要です。

ヘアスタイルもヘアアクセサリーも、必ず事前に長時間試して確認しておきましょう。同時に弾く練習もしておけると、安心ですね。

衣装選びのNG:③カジュアル

カジュアルとは、「格式ばらず、くつろいでいるさま」「気軽な服装」。

ピアノの発表会は、日頃の練習の成果を多くの方々に披露する場です。お子さんが着たい衣装を尊重する中でも、最低限のTPOはわきまえたいもの。

コンサートホールのような会場でなく、先生のご自宅やアットホームな雰囲気の会場の場合、「比較的きちんとした普段着」でOKの場合もあるでしょう。

しかし最低限、以下のようなカジュアルスタイルは避けたいですね。

  • Tシャツ、トレーナー
  • デニム、ジーンズ
  • スウェット素材の物

前述の通り、スニーカーやブーツも基本NG。ただ、特に男の子の場合、スニーカーを履きたがる子もいるかもしれません。

経済的な事情などで、という場合もあるでしょう。「どうしても」の時は先生に相談し、履く場合でもきれいな物にしましょう。

帽子も、基本的にNGです。ドレスに似合うようなエレガントな帽子でも、やめておいた方が無難ですね。

衣装選びのNG:④肌の露出が不適切

ピアノの発表会の衣装。ドレスやワンピースの場合ノースリーブの物が多く、肌の露出が多くなりがちなのは仕方ないこと。

しかし大勢の人の前で演奏することを考え、見る方々が目のやり場に困るような衣装は、避けたいですね。

胸元、大丈夫?

おじぎをした時に胸元が丸見えではないですか?小学生、特に高学年の女の子は、後で動画などを見た時に自分自身も恥ずかしくなるかもしれません。

ドレスやワンピースはネットで安く買えるようになりましたが、できれば試着してから購入できる方が安心ではありますね。

インナーが丸見えの場合もあります。必ずインナーも合わせて着た状態で、練習しておきましょう。

スカート丈が短くない?

フォーマルスーツでもドレス・ワンピースでも言えますが、短い丈を好む子もいますよね。

ピアノの発表会ですので、座った姿勢を多くの人に見てもらいます。「角度によっては中が見えそう」では、ご家族も気になりますよね。

また、長時間にわたり他の生徒さんの演奏を見るケースもあります。疲れて足を開きがちな子は注意。低学年のお子さんは、集合写真で椅子に座る場合もありますので、せめて膝ぐらいまで丈があると安心です。

衣装選びのNG:⑤その他

サイズが合わない

ドレスの場合、あまり着る機会がありませんよね。「大きめのサイズを購入して来年も!」と思う人もいるかもしれません。

しかし、個人の自由ではありますが、2年連続同じ衣装はあまり見かけないもの。来年の身長・体重もわからないですしね。

大きめのサイズだと、以下のような心配もあります。

  • 肩の部分が落ちてしまう
  • 胸元やインナーが丸見えになってしまう
  • 肩の部分がリボンや紐のようなタイプの場合、下がってしまう

また、同じ「130cm」や「140cm」のようなサイズでも、痩せている子と肉付きのよい子で変わってきます。普段着と違い、ドレスやワンピースは特に注意が必要です。

たとえば「普段着のぴったりサイズが120cmだから」と同じサイズの衣装を購入しても、痩せていると肩の部分が下がる、肉付きがよいとキツキツ、という場合もあります。

また、ネットではリーズナブルな値段でドレスが購入でき、ありがたいですね。しかし試着ができない分、慎重になった方がよいでしょう。

筆者の娘は、普段着が120cmか130cmでしたが、ドレスは140cmでちょうどよかった、ということがありました。返品・交換しなくて済んだのは、「大きめサイズを購入した方がよい」という複数の口コミを見たからです。

ネットで購入する場合は、気に入った→即購入、ではなく、口コミや返品・交換のシステムを調べてからの購入をお勧めします。

ジャケットも、大きすぎる物は見栄えがよくない上に、袖が長くて演奏しにくいでしょう。事情があってどうしても着せたい場合は、可能な限り丈をつめるなど調節しましょう。

反対に小さすぎる服装も、見栄えが悪いだけでなく演奏のしにくさにつながります。お子さんがきつくて不快なまま半日~1日を過ごすのも、気の毒ですよね。
靴も同様です。大きすぎるサイズの物は、脱げる恐れがあり。小さすぎるサイズの物は、きつさや痛さでお子さんがかわいそうです。

派手すぎるのも…

派手か派手でないかの、境界線が難しいですが…。

「浮くのはちょっと…」という人は、派手なタイプの衣装やアクセサリーは避けましょう。

  • 真っ赤など、原色のドレス・ワンピース
  • キラキラ素材が多くを占める衣装
  • 派手なアクセサリーをたくさんつける

また男の子の場合、どうしても色のバリエーションが少ないですよね。ズボンは黒・紺・グレー、シャツは白が一般的です。

その中で個性を出したい場合、以下のような感じが無難です。

  • ズボンをチェック柄やストライプ柄にする
  • シャツの色を薄い水色、黄色、グレーなどにする
  • シャツをストライプ柄や派手すぎない柄・刺繍がある物にする
  • ベストを着用する
  • ネクタイや蝶ネクタイをする

派手な色を使いたい場合、ネクタイや蝶ネクタイなど、ワンポイントで演出できるとよいですね。

家族もある程度の服装で

ピアノの発表会は、お子さんが日頃の練習の成果を披露する場。同時に、お世話になっている先生に感謝の気持ちを表す場でもあると思います。

先生が「アットホームな発表会なので普段着でかまいませんよ」などとでも仰らない限り、家族もある程度の服装で行くのが望ましいです。

「お父さんが上下スウェット素材」「健康なおじいちゃんが汚れた野球のユニホーム」という例も見たことがありますが、子どもが恥ずかしがることもあるかもしれませんね。

女性の場合、普段からエレガント系の服装をしている場合は、普段着でよいでしょう。普段はシャツ+デニムなどという場合、スーツまでではなくても、きれいめを意識した服装や靴が無難です。

見ている限り、「ピアノの発表会」というと、きちんとした服装や靴・バッグで来る人が多いです。浮いてしまって居心地が悪く、発表会に集中できないと残念ですね。

反対に「家族の方が派手」「目立ちすぎる」というのもNGです。

  • 真っ赤や濃いピンクなど、鮮やかな原色
  • スパンコールなど光る素材の割合が高い
  • 動くたびに音の鳴る素材
「常識をわきまえた」身なりで行きましょう。帽子もよいですが、演奏を聴く時にははずしておきましょうね。

マナーを守って楽しく選ぼう!

ピアノの発表会の衣装選び。小学生を対象にした「NG事項」に焦点をあてて、お伝えしてきました。

5つのNGポイントを押さえ、楽しく衣装を選べるとよいですね!

そして思い出に残る発表会となりますよう、願っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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