子供の習い事を辞める理由、正直に言う?穏便な辞め方のポイント!
小学生の子供の習い事。「辞める」と決めたら、後は先生・指導者に伝えるのみ。でも理由を正直に言った方がいいの?気になる親御さんも多いのではないでしょうか。
どんな理由にせよ、できるだけ穏便に辞めたいですよね。
ここでは、辞める理由を正直に伝えた方がよいのかを判断するポイント、表向きの理由、極力穏便に辞める方法をご提案!クヨクヨ考えてしまう気持ちをラクにするコツもお伝えします。
本来、子供の習い事を辞めるのは自由。この記事を読み、心の中では「堂々と」辞めてスッキリしましょう。
辞める理由、正直に伝える?
子供の習い事。辞める理由はそれぞれでしょうが、先生や指導者に正直に伝えた方がよいのかを考えます。判断するポイントとして、参考にしてくださいね。
あえて理由は言わない方法も!
実は「詳しい理由を一切言わない」のも一つの方法です。こちらから理由を言ってしまうと、
- 子供のやる気がないようだ→私がなんとかします!
- 曜日の都合が悪くなった→他の曜日も可能です
- 思うように伸びなくて→まだまだこれからですよ!
などのように引き留められてしまい、さらに苦労する場合もあるからです。とりあえず、
- 都合により辞めます
- 事情があって辞めます
などと伝えてみる。「まあ理由はあるのだろうけど、とりあえず辞めたいのだな」と察してくれる場合も多いからです。
「できれば理由をお聞かせ願えませんか?」と聞かれても
- 家庭の事情がありまして
- いろいろと状況の変化がありまして
- すみません、詳しくは言えないのですが
などで通すのです。けれども、さらに「今後の参考のために本当のところを…」と聞かれてしまう可能性が、ないとも言えません。
それでも「本当に申し訳ございません。家庭のことなので少し言いにくくて…」と、最後まで通すのも一つです。
先生・指導者との距離感が近い場合
習っている時、先生・指導者と親御さんとの距離感は、どのぐらいでしたか?
- ほとんど最低限の挨拶のみ
- 飽くまで指導者と保護者という関係
- 距離感がかなり近い感じ
どんな習い事か、どんな教室か、どんな指導者かで、距離感はだいぶ変わってくると思います。しかし、
- 指導観や子供の様子を親にもよく話してくれた
- 世間話も弾むような関係
- 「仲良し」とも言えるぐらいの関係
などの場合、「理由を言わない」「最後まで理由を濁す」のでは、先生・指導者も寂しいのではないでしょうか?
比較的長い期間習った場合も、同様のことが言える可能性が高くなるでしょう。
明らかに気分を害しそう?
もし自分が子供の習い事の先生や指導者だったら…。その理由は、ひどく不快になるものですか?
- 教え方が気に食わない
- 指導力がなく技術が身につかない
- 環境が悪く通わせたくなくなった
- 子供の将来に、たいして役立たない
- お金を払うだけ無駄だと思った
もちろん「気分を害す」「不快になる」のは相手の問題。同じ理由でも、感じ方は指導者それぞれでしょう。
しかし極力穏便に辞めたいのであれば、このような理由は伝えない方が望ましいと思います。
中には「今後の参考にしたいので、本当のところをお聞かせ願えませんか?」と言われる場合もあるかもしれません。
そこで言うか言わないか。最終的には親御さんの判断になりますが、言うとしても「やんわり」を心がけましょう。
- 「すみません、うちの子には厳しいご指導が合わなかったようで…。熱心にご指導いただきましたことは、ありがたく思っております。」
- 「申し訳ありません。私も促してはきたのですが、本人が練習をしなくて…。」
- 「すみません、ちょっと他のお稽古事に興味が出てきまして…。」
「表向きの理由」まとめてみました
「何らかの理由は言いたい!」。でも「本当の理由は言いたくない」「明らかに気分を害しそう」と心配な親御さん。
子供の習い事の講師やスポーツの監督をしている知人の話、ネット上の調査結果などを元に、表向きの辞める理由をまとめてみました。
- 受験勉強に専念したい
- 学校の成績が悪く、学業に力を入れたい
- 他の習い事をやってみたい
- 当初の目標を達成し、十分に満足している
- 経済的な理由で…
- 時間的に厳しい
- 送迎が難しくなる
経済的な理由は、たとえば「収入が低くなってしまい…」や「他のことでお金がかかるようになった」などが考えられます。しかし「経済的に厳しくなってしまって」と濁せば、普通はそれ以上聞かれません。
時間的な理由については、たとえば
- 入学して宿題も多く余裕がない
- 学年が上がり帰宅時間が遅くなった
- 友達と遊ぶ時間も大切にしたい
などが挙げられるでしょう。
送迎が難しくなる、という理由については、
- 親の仕事の都合(時間や曜日の変更、残業など)
- きょうだいの都合(塾や習い事、通院など)
- 祖父母の介護の都合
などがあるでしょうか。
バレないのであれば、嘘もありだとは思います。ただ、子どもが先生に本当のことを話してしまう場合も!これは要注意です。
極力穏便に辞める5つのポイント
子供が習い事を辞める時。「理由」以外で気をつけること、気になることをまとめます。
指導者が比較的近所に住む場合もあるでしょう。同じ習い事を別の教室で始める場合、指導者同士が知り合いの可能性もあります。
世の中、意外と狭いもの。できるだけ円満に辞めたいですよね。
規約をしっかり守る
規約、知っていますか?ホームページに載っている教室もありますし、習い始めや定期的に用紙が配られる教室もあるでしょう。明確に定めていない教室もありますね。
スクール、スポーツクラブ、個人の先生問わず、最低限意識したいことです。退会や辞める際のルールがあれば、それをしっかり守りましょう。
遅くとも1ヶ月前には伝える
「えっ?1ヶ月前?」「辞めると伝えた後、通いにくい」…気持ちはすごくよくわかります。
ただ、「今日で辞めます」「来週で終わりにしたい」などは、何かと迷惑がかかることもあるでしょう。
- 月謝や教材、道具などの関係
- 指導者が「きちんと終わらせたかった」
- 指導者に今後の何らかの計画があった
習い事にもよりますが、次の教材などを先生が申し込んでしまうこともあるでしょう。
筆者の知人のエレクトーン講師は、最後の3~4回のレッスンで生徒の好きな曲を教えます。最終日は「楽譜などが必要な時は遠慮せずに来てね」と言って、お別れするそうです。
何事にも言えますが、「急に」では相手も準備ができていません。先生・指導者のがっかり感や後味の悪さが増すでしょう。
お子さんにも、「辞めたければすぐに辞めてよいのだ」と教えることになってしまいます。社会に出れば、たとえアルバイトの退職でも前もって伝えるのが常識です。
「子供がどうしても行きたくない」などの場合を除き、規約になくても「前もって」を心がけましょう。
メールでは伝えない
物心ついた頃から、メールをしていた。そんな世代の親御さんもいらっしゃるでしょう。
メールは機械を見て文章を打ち、一方的に送信すれば終わり。相手の顔を見なくてもよい、話さなくてよい。はっきり言ってラクです。
若い世代の先生や指導者も増えています。特に何も感じない方もいるのかもしれませんが、やはり非常識と言えると思います。
内容や書き方にもよりますが、同じ「文章」でも、手書きの手紙は印象が違うと思います。温かみがあり、「わざわざ書いてくださった」と感じやすくなるからです。
菓子折りはどうする?
これは、決まりがありません。気持ちの問題なので、難しいとも言えるでしょう。
「熱心に指導してもらって感謝している」と心からの菓子折りを用意する人もいれば、「みんなあげているみたいだし」と義理で渡す人もいます。
大きなスクールで、先生が定期的に変わるような状況なのか。それとも個人の教室で、一人の先生に長年指導してもらったのか。そんな違いもあるでしょう。
ただ注意したいのは、特に大きなスクールだと「月謝以外の金品の受け取りは禁止」されている場合があります。個人の教室でも、そのようなお考えの先生もいるでしょう。
筆者も子供の保育所で経験がありますが、せっかく用意してもそのまま持ち帰ることになるのですね。
参考までに、ベネッセの2009年の調査では、子供の習い事を辞める時に「菓子折りを誰にも渡していない」人が84%という結果でした。筆者としては、少々驚きました。
親子で感謝の気持ちを表す
理由そのものよりも、最後のお礼や挨拶が大切とも言えると思います。
できれば、きちんと親子で挨拶する。事情があって親御さんは出向けない場合でも、電話や手紙で挨拶しましょう。
極力円満に辞められることにつながるだけでなく、お子さんの教育にもなると思います。
かなりの不満があって辞める場合もあると思います。それでも「これも貴重な経験」と考え、一言「ありがとうございました」を言って辞められるとよいと思います。
堂々と辞める考え方のコツ
「先生に感じ悪くされたらイヤだな」「なんだか申し訳ない」…クヨクヨ考えてしまう親御さん。
本来習い事は、始めるのも辞めるのも自由なはず!「堂々と」辞める考え方をお伝えしますので、気持ちをラクにしましょう!
遠方への引っ越し以外は…
生徒さんが「辞める」ということは、どんな理由にせよ先生・指導者をがっかりさせます。
稀に指導者の方から「辞めてほしい」旨を伝えるケースもあると聞きますが、基本的には辞めてほしくないわけです。
ネット上に「遠方への引っ越し以外は、よい印象は残らない」という意見があり、なるほどと思いました。
時間的・経済的な理由も、よほどの事情でない限りは、その習い事を優先させなかったことになるわけです。どれも少しはがっかりさせる、というわけですね。
すなわち、割り切りましょう。前述の通り、最後の挨拶や感謝の気持ちだけは大切にしたいですね。
指導者や教室に不満がない場合
指導者は熱心で感じもよい。親として不満はないけれど、時間的・経済的な都合や、子どもの気持ちを尊重して辞める場合です。
辞める時は「申し訳ない」などと気になっても、3ヶ月後も気にしているでしょうか?時間と共に、親御さんも指導者も気にならなくなっていくのではないでしょうか?
お金を何に使うかは自由
何事もそうですが、お金を払って物やサービスを買っています。汗水たらして稼いだお金は、大切に有意義に使うべきだと思います。
習い事や教室、指導者に不満がある場合、無理してお金を払い続ける必要はありません。辞めたり他の教室へ移ったりすることは、当然の権利なのです。
指導者の性格に不満な場合など、辞める旨を丁重に伝えたのに
- 感じ悪く対応された
- 捨て台詞のようなものを吐かれた
- 他の人に文句を言っていたらしい
こんな指導者もいるかもしれません。でも、そんな人はこちらから願い下げです。
子供の習い事には特に言えることですが、技術だけでなく指導者の人間性からも学ぶことが多いもの。そんな人からは、早く離れて正解です。
最後は前向きにとらえよう!
不満があって辞める場合も、辞めることが無念な場合も、お子さんにとって学び得たことはゼロではありません。
- 技術が全く身につかなかった
- 先生と合わなかった
- 本当は辞めたくなかった
などの場合もあるでしょう。でも、お子様のこれからの人生、いつかどこかで役立つ経験となるはずです。
別の教室に移ったり他の習い事を始めたりするなど、新しい出発につながるお子さんもいるでしょう。
「どんな経験も無駄にならない」「新しい出発を応援しよう」…前向きにとらえてお子さんと接していけるとよいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。