家庭訪問で飲み物は出す?知っておきたいお茶出しのマナー
家庭訪問は、子どもの担任の先生とじっくりお話できる絶好の機会です。
とはいえ、新1年生の親となると、ほとんど初対面のため先生も親も緊張してしまうことがあります。緊張して話をするより、リラックスして話をした方が、会話が弾みます。
場を和やかにして面談するためにも、おもてなしの心を持って迎えられると良いですね。
ここでは、場が和むためにも、お客様(先生)が快適に過ごすためにも大切なおもてなしのマナーについてご紹介します。
また、悩みがちなお茶出しの仕方や、どんな飲み物を用意したら良いのかをお伝えします。
担任の先生に限らず、お客様がいらした時にはいつでも使える方法なので、知っておくと便利です。
Contents
家庭訪問で飲み物は出す?出さない?おもてなしの仕方
小学校にあがると、早い段階でやってくるイベントが家庭訪問です。
家にお客様がいらした時と対応はほとんど同じですが、なかにはあまりお客様を呼ばない家もあります。
家庭訪問で先生がいらした時は、どのように対応したらよいのでしょうか?
対応する時に、綺麗に振る舞えると印象が良くなります。
先生とはこの先1年間、いえ、それ以上のつきあいになるかも知れません。良い印象を与えられると、付き合いやすくなりますね。
ここでは、おもてなしのマナーを確認しながら、家庭訪問での飲み物の出し方をみていきましょう。
お客様が快適に過ごすには準備が肝心!おもてなしのマナー
先生も近所の人も、初対面の人も、家の中に招けばお客様です。
親だけでなく、子どもとの関わりが深くなる担任の先生が自宅にいらっしゃる時は、ゆとりを持って応対できるようにしたいですね。
そのため、前もっていくつか準備しておくことが大切です。
おもてなしの準備として、以下の項目を確認しておきましょう。
- 掃除・整頓
- お茶やお菓子
- 花
これらは担任の先生でなくても、来客がある場合に意識して欲しい項目です。一つ一つみていきましょう。
【掃除・整頓】
おもてなしの基本として、掃除・整頓はしておきたいところですが、忙しくてしっかりと掃除できない場合もあります。
ベネッセが行ったアンケート調査(小学1年生~中学3年生の子どもをもつ保護者2335名が対象)によると、家庭訪問のための家の掃除について、以下のような結果がでました。
- 大掃除をした人…12.9%
- 目に付くところだけ片付けた人…55.2%
- 普段通りの掃除をした人…27.4%
- 掃除をしなかった人…4.1%
初めてお邪魔したお宅が散らかっていたら、なんだか気になってしまいますね。
多くの親が掃除をしているように、先生が通る場所、目に見える場所だけでも、綺麗に整えておきましょう。
【お茶やお菓子】
お茶やお菓子を一緒に出す場合は、ちぐはぐな組み合わせにならないように注意します。
煎茶には和菓子、紅茶には洋菓子というように、飲み物に合わせて用意します。
先生が来てから、すべてを準備するのは大変なので、食器や飲み物などは前もって準備しておき、先生が座ってからすぐに注げるようにしておきます。
【花】
玄関や居間に花やグリーンがあると、場が和みます。
家庭訪問のためにわざわざ花を買うことはありませんが、部屋が殺風景にならないように、アクセントになるものを飾っておくとよいでしょう。
このなかで、【掃除・整頓】はしっかりとやっておきましょう。いくら忙しくても、家の中が散らかったままで、来客を迎えるのは避けたいところです。
また、お茶やお菓子を出す前には、学校からの連絡事項をしっかりと読んで確認してください。
学校によっては、『お茶やお菓子はお断り』という所もあります。
決められたルールを守るという大人の姿を、子どもにも見せてあげてください。
居間か玄関先かで対応は違う!お茶出しの判断基準
お茶やお菓子を出すか出さないかの判断は、家の人の判断に委ねられています。
『お茶やお菓子はお断り』というように、学校でルールが決まっているなら、それに従うのが一番です。
もし、特に何もなければ、できる範囲でお茶やお菓子の用意をしても、差し支えありません。
ただし、面談を行う場所によっては、対応が変わるので注意しましょう。
- 面談場所が居間やリビング…お茶やお菓子を用意する
- 面談場所が玄関…お茶やお菓子を用意しない
玄関で用事が済むときは、お茶やお菓子は必要ありませんが、居間やリビングで行う場合はお茶やお菓子の用意をしておきます。
居間やリビングでも、面談時間が短い場合は、無理に用意しなくても大丈夫です。
先生に出す飲み物は何がいい?お茶、それともコーヒー?
お茶出しすると決めたら、どんな飲み物を用意したら良いのか悩んでしまいますね。
前もって好みの飲み物があるなら、それを用意するのが一番ですが、ほとんど初対面の先生だと、どれが好みか分かりません。
先生が来てから飲み物の好みを聞いて、準備をしていては、面談時間が短くなってしまいます。
そのため、何を用意して良いのかわからない場合は、お茶を用意しておきましょう。
天候に合わせて、冷茶にするか温かいお茶にするか判断して出します。
冷茶なら、市販のものを購入して注ぐだけでも良いので、手間いらずです。
天候に合わせて、以下のお茶を用意しましょう。
- 暑い日の場合…冷茶を作って冷やしたもの、もしくは市販の冷茶
- 寒い日の場合…温かい煎茶、もしくは紅茶
コーヒーは人によって好みが分かれるので、準備に時間がかかってしまい、お勧めしません。
ミルクや砂糖、スプーンが必要だったり、コーヒー豆にこだわりを持っていたりするので、家庭訪問では出さないほうが無難です。
好みが前もって分かるようなら、準備に時間が取られないので、用意しておいてかまいません。
家庭訪問で慌てない!お茶セットの作り方
面談が始まる前にすぐにお茶を出せるように、お茶セットを準備しておきましょう。
冷たいお茶の場合と、温かいお茶の場合とで、セット内容が変わります。
家庭訪問の日の天候を見て、どのセットを作るか決めて、お盆に乗せて準備しておくとスムーズです。
【暑い日用 冷たいお茶セット】
〈冷茶を作って冷やしたもの、もしくは市販の冷茶〉をいれます
- コップ×2
- 茶托×2
- おしぼり(冷たいもの)×2
【寒い日用 温かいお茶セット】
〈温かい煎茶、もしくは紅茶〉を作ります。あらかじめお湯を沸かしておきます。
- 急須×1
- 湯のみ×2
- 茶托×2
- おしぼり(温かいもの)×2
これらのセットと一緒に、お菓子も出す場合は準備しておきましょう。
こちらの記事では、家庭訪問でお菓子を出す場合の対応をご紹介しています。ぜひ、併せてご覧ください。→家庭訪問でお菓子は必要?先生へのおもてなしの仕方
セットごとに用意する個数をみて分かるように、自分の分の準備も必要です。これについては、次の項でお伝えします。
お茶は2つ!先生にお茶を出すときは自分の分も用意しよう!
来客時にお茶を出すときは、お客様の分だけで無く、自分の分も用意するのがマナーです。
先生によっては、全く口をつけずに次の訪問先へ向かう先生もいらっしゃいます。
一日に何軒もお茶を出されて、すべてに対応するのは大変ですので、用意しても飲むか飲まないかは、先生の自由と捉えておきましょう。
ここまで、先生にお茶を出すときの準備の仕方がわかりました。
では、当日にお茶を出すときは、どうやって出したらよいのでしょうか。
お客様用のお盆には、使い方があります。普段、使い慣れていないと、出し方で戸惑ってしまうこともあります。
どんな手順でお茶出しをしたら良いのか、確認しておきましょう。
上手なお茶とお菓子の出し方 お盆はこうやって使う
お客様にお茶を出すときは、お通しする部屋によって、お茶を運ぶお盆の使い方が変わります。
先生を居間やリビング、客間に案内したら、「どうぞ、お座り下さい」と座るようにすすめます。
すぐにセットしておいたお茶セットを出します。(温かいお茶の場合は急須に入れておく)
ここで気をつけたいのは、お盆の使い方です。
和室と洋室でお盆の作法が違うので、覚えておきましょう。
お盆を手に持ったまま、お茶をテーブルに運ばないように気をつけましょう。
和室の場合と洋室の場合とで、以下の手順を参考にして下さい。
【和室の場合】 お盆は畳の上に置く
襖がある場合は、1~3の手順のあと、4へ進んで下さい。襖が無い、もしくは解放している場合は、1~3を省いて4~6を参考にして下さい。
1 襖の前で正座し、お盆を置いて襖を開けます
2 お盆を部屋に置き、両手とひざを使って部屋に入ります
3 先生に背を向けないようにして、襖を閉めます
4 テーブルの前に来たら、正座してお盆は畳の上に置きます
5 おしぼりを先に出します
6 お菓子があるときは、お菓子→お茶の順で出します
【洋室の場合】 お盆はテーブルの上に置く
1 サイドテーブル、もしくはテーブルの隅にお盆を置きます
2 おしぼりを先に出します
3 お菓子があるときは、お菓子→お茶の順で出します
お茶を出すときは、茶托にコップや湯のみをのせてから、両手で茶托を持って先生に差し出します。
お茶と一緒にお菓子を用意した場合は、お菓子を置く位置にも気をつけましょう。
どこに置く?お茶とお菓子の位置
おしぼりとお菓子、お茶があるときは置く位置に気をつけましょう。
先生から見て、右から順におしぼり→お茶→お菓子の順になるように運びます。
書類を出している場合は、邪魔にならない位置に置いて下さい。
おもてなしの心でゆとりのある家庭訪問に
先生にお茶を出すマナーに気を取られて緊張しすぎると、面談の内容が頭に入ってこないことがあります。
できる範囲でもてなすようにし、あとは普段の子どもの様子などを聞いて、面談に集中しましょう。
今回ご紹介したことがすべてできれば素晴らしいですが、普段やっていないことをいきなりやるのは気が張ることです。
先生にも緊張が伝わってしまって、ぎくしゃくしてしまっては話しにくいですね。
マナーを覚えておき、普段から気をつけていれば、ゆとりを持ってお客様や先生を招くことができます。
今回ご紹介した以下の項目をもう一度確認し、当日にリラックスして先生を迎えられるようにしましょう。
- おもてなしの準備をする(掃除・整頓をする、お茶やお菓子の用意、お花の用意)
- 居間やリビングではお茶出しするが、玄関では出さない
- どの飲み物を出すか悩んだら、お茶を出す
- 温かいお茶か冷茶かは天候で決める
- お茶セットには、自分の分も用意する
- お盆を手に持ったまま、お茶をテーブルに運ばない(和室では畳に、洋室ではテーブルにお盆をいったん置く)
- お客様から見て、右からおしぼり、お茶、お菓子の順で並べる
前もってお茶の準備をしておけば、面談にスムーズに入れます。
学習面や生活面など、子育ての幅広い面でお世話になる先生には、きちんと対応して満足できる家庭訪問にしましょう。
「これからよろしくお願いします」という気持ちを持って、穏やかにお話できると良いですね。