小学校の家庭訪問で気を付ける事。先生に好印象な親の対応とは?


小学校では年に一度、新年度が始まると直ぐに家庭訪問を実施している学校が多いです。昔に比べると家庭訪問を実施しない小学校も増えてきてはいますが、まだ多くの小学校で家庭訪問をしています。

親御さんご自身も、子供の頃に自宅へ先生が来たのを覚えているのでは無いでしょうか。自分が親の立場になり、初めての小学校の家庭訪問では先生にどのように接すれば良いのか悩むところだと思います。

小学校により家庭訪問の方法にも違いがありますが、どんな形にせよ家庭訪問では先生に良い印象を持っていただきたいところでしょう。これから、小学校の家庭訪問の一般的なマナーや、失敗しない為の注意点について詳しくご紹介していきます。

小学校の家庭訪問のマナー【リビング編】

小学校の家庭訪問では、学校や先生の方針などでリビングか玄関先で行う2通りのパターンが考えられます。ここでは最初に、リビングに先生をお通しする家庭訪問のマナーについてお教えしましょう。

先生を玄関にお迎えする際のマナー

「ピンポーン」とチャイムが鳴り、小学校の先生がいらっしゃいました。いよいよ家庭訪問が始まります。最初の注意点ですが玄関のドアを開ける際、ここで気を付けたい事は「すぐに玄関へ行く」という事です。

今はインターホンが付いている家が殆どで、一度カメラ越しに確認するのが普通ですが、家庭訪問の様に来客がある事を予め分かっている時には、そのまま速やかに玄関先に出て行く方が好印象になります。

オートロックタイプのマンションの場合、ロックを解除したならば玄関の前で先生がいらっしゃるのを待っていると良いでしょう。子供も在宅している場合は、一緒に玄関先で先生をお迎えするようにしてください。

先生をリビングにお通しする際のマナー

先生が玄関にいらっしゃったら、まずはそこでご挨拶しましょう。

「○○(子供の名前)の母(父)でございます。お世話になっております。」

こんな感じの挨拶が一般的でしょう。ここでは軽く挨拶する程度で終わらせる事がポイントで、ここで長く話を引っ張ってしまうのはNGです。小学校の先生は限られた時間の中で家庭訪問をされています。余計な時間はできるだけ省きたいところですので、お互いの挨拶が済んだら速やかにリビングへと案内しましょう。

「どうぞ中へお上がりください。」

そう言って先生の前を歩き、家の中にお通ししましょう。二世帯住宅などで二階にリビングがある場合は、先生には先に階段を上がってもらいます。これは家庭訪問に限らず来客時のマナーとして一般的な事なので覚えておくと良いでしょう。

先生が座るのは上座

リビングにお通しして、先生に座っていただく場所も家庭によって違ってくると思います。ソファであったり食卓であったり、きちんとした和室の客間へお通しする場合もあるでしょう。

但しどんな場所であろうとも、小学校の家庭訪問では「先生には上座に座っていただく」という事を忘れてはいけません。では、上座とはどこの場所になるのでしょう?

先ずリビングの上座についてご紹介します。リビングのソファに先生をご案内する場合、入り口から一番遠い場所が上座になります。食卓しか無い場合も、やはり入り口に一番遠い場所が上座になるのです。

和室の場合は、床の間の場所によって上座が決まります。但し、床の間が無い場合は、やはり入り口から一番遠い場所が上座です。

先生をご案内した時には、「どうぞお掛けになってください」と一言言ってあげましょう。礼儀をわきまえた先生なら、言われるまで座らず立ったままという事も考えられます。和室の場合も「どうぞ座布団をお使い下さい」と言ってあげるとよいでしょう。

お茶とお茶菓子について

小学校の家庭訪問では、先生は一日のうちに多くのご家庭へ足を運ぶ事でしょう。その一軒一軒でお茶やお菓子を食べて行くとなると、時間もその分取られますしお腹も一杯になりますし、トイレも近くなってしまいます。

多くの小学校では、家庭訪問でお茶やお菓子の用意はいらないと事前にお手紙で知らせて来る事が殆どです。ただ、いらないという連絡が来ていたとしても、やはり、お茶やお茶菓子は用意しておく方が良いでしょう。

全く手を付けない事は十分に考えられますが、それでも家庭訪問で来られた先生に何も出さないのは失礼です。先生が座られたらさっと飲み物が出せるように準備をしておき、お茶菓子も一緒にお出ししましょう。

但し、ケーキを買って用意しておいたり、いかにもという感じの手作りお菓子を用意しておくのは少々やり過ぎかもしれません。特にお茶菓子に関しては、まず手を付ける事は無いと思われるので、形だけお茶菓子を置いておく…くらいの感覚になります。

お茶に関しては、来客時に温かい煎茶をお出しするのが一般的ですが、気温の高い日などは冷たい飲み物が喜ばれるかもしれません。臨機応変に当日は飲み物をお出しできるように考えておくのも、先生に好印象となる対応と言えます。

子供部屋も見る?

ある程度先生とお話しが終わりに近づく頃、「お子さんの部屋を見せていただいてもよろしいでしょうか?」と、先生から言われる場合があります。また、予め「お子さんの部屋を見せていただきます」とお手紙でお知らせしてくる先生もいらっしゃるようです。

玄関先では無く、リビングにお通しする場合は一応子供の部屋も見せられるようにしておく方が無難でしょう。リビングから子供部屋へ行く通路も、取り敢えず片づけておく方が良いと思います。

家庭訪問のやり方は先生によって全く違うので全て当てはまると言う事はありませんが、事前の準備として抜かりなくやっておこうと思っているのであれば、子供部屋を見られる可能性はあるという事を覚えておきましょう。

先生がお帰りになられる時

あまり自宅に来客が無いという場合、お見送りの方法に自信が無いと言う人も多いと思います。小学校の家庭訪問が無事に終わり先生がお帰りになられる時にも、ちょっとしたマナーがあるので覚えておくと良いでしょう。

まず、先生の靴は予め向きをチェックしておきます。家の中に入る時、そのまま靴の向きを変えずに入って来る先生はいらっしゃらないとは思いますが、もしも、靴がそのままの方向だった場合は先生に気付かれないタイミングで向きを変えておきましょう。

「本日はどうもありがとうございました。」と、先生にお礼を述べるのも忘れないでください。もしも、お茶を出すタイミングが無くて出しそびれてしまった場合などは、「お茶も出さずに大変失礼いたしました。」と付け加えておくと印象が良くなります。

お見送りの際は、必ず玄関の外まで出てください。玄関の扉の中でおしまい…という事はくれぐれもしないように気を付けましょう。一軒家の場合は庭先まで出て、マンションの場合はエレベーターの扉が閉まるまでお見送りするのがマナーです。

姿が見えなくなるまでお見送りをするのは、小学校の家庭訪問に限るマナーではありません。来客があった際のお見送りでは常識なので、自身を持って外までお見送りをしてくださいね。

小学校の家庭訪問のマナー【玄関先編】

小学校の家庭訪問自体、最近実施する学校が減ってきていると言います。

また、それと同じくらい家の中まで入らずに、玄関先で家庭訪問を終らせるという小学校も大変増えてきているようです。

親御さんにしてみると、家の中をひっくり返して大掃除する必要が無いのでちょっとホッとするという声も多く聞かれます。でも、玄関先の家庭訪問とは言えマナーをきちんと把握しておかないと、後から失敗した!と悔やむ事になるかもしれません。

玄関で家庭訪問が始まる時

玄関先で家庭訪問を行うと小学校からお便りが来たら、あなたはどんな家庭訪問を想像しますか?

玄関のドアを開けてそのまま先生は玄関の中にも入らず、数分立ち話しをするような感じで終了してしまう場合と、玄関の中に入って来て家には上がらず玄関内で立ち話しをして終了する場合と二つのケースが考えられますよね。

本当に短時間で済ませる先生であれば、通学路と保護者の雰囲気が分かれば良いのでドアの外で話を済ませて次の児童宅へ行くでしょう。でも、どのような形になるのかは、先生が実際にいらっしゃらないと分からないところがあるのです。

その際に気を付けたい小学校の家庭訪問のマナーとしては、例え事前に玄関先の家庭訪問と通知が来ていても、「お上がりになりませんか?」と、先生にひと言申し出てみましょう。もちろん学校から玄関先という通知が来ているのですからお断りされる場合が殆どだと思いますが、先生を来客として考えた時には「どうぞお上がりください」とこちらから言葉を掛けるのが常識的なマナーです。

但し、先生からお断りの言葉が出た場合は更に無理強いをするのはやめましょう。小学校の家庭訪問ではスケジュールが予め決まっており、その時間の為に仕事を調整して先生が来られるのを待っている親御さんもいらっしゃいます。

中に入らず玄関先で家庭訪問をするには、短時間で終えられるのでスケジュール通りに家庭訪問をする事ができるというメリットがあるのです。そこを考えてお断りされているはずなので、無理に家の中に案内するのは先生からの印象も悪くしてしまう可能性があります。

玄関のたたきに腰かけていただく場合

玄関のたたきに腰かける事ができるくらいの段差がある家の場合、座布団をお出しして先生に腰かけていただきましょう。座布団をお出しする位置は、玄関の上座になります。玄関の上座は家によって違いがあり、ポイントは靴箱です。

靴箱の置いてある側は下座になりますが、靴箱の上に花が飾られていたり飾りが置かれている場合は上座になります。靴箱の上がどのような状態になっているのかを考えて、先生に腰を掛けていただくための座布団を置かなくてはなりません。

もちろん先生に腰を掛けていただいた時には、こちら側も床に正座をしてお話ししましょう。先生を見下ろす形でお話をする事は、玄関先の家庭訪問では絶対的なタブーと言えます。

先生に座布団を勧めてもお断りされた場合は立ち話になるでしょう。その場合、段差があればあるほど、先生を見下ろしながら話をする事になります。先生が腰を掛けない場合は、段差のあるたたきではこちら側は床に正座してお話しするのがマナーです。

玄関のたたきに段差が無い場合

バリアフリーの家も増えてきているので、玄関に段差が無いケースも決して珍しくはありません。そのような玄関の場合は、立ち話で家庭訪問を行います。

段差が殆ど無い、全く段差が無い場合はこちら側は床に座る必要もありません。先生よりも背が高くて先生を見下ろしてしまう…そんな場合も立ったままで大丈夫です。

玄関がとても狭い場合

二人で立ち話をするには窮屈な玄関の場合、思い切って外に出て玄関前でお話ししていただきましょう。「狭いので」と一言言えば、先生も無理に玄関の中に入ろうとはしません。小学校の先生は家庭訪問で色々な家を訪れているので、いかなる対応も快くしてくださいます。

玄関先の家庭訪問では、主には通学経路に問題が無いかという点や親御さんと直接話しをする事が目的となります。家の中を見る目的では無いので、玄関での家庭訪問を事前に通知している場合、玄関の中でも外でもどちらでも目的は果たせるのです。

お茶やお茶菓子は?

玄関先の家庭訪問では、基本的にお茶やお茶菓子の用意は必要ありません。但し、暑い日などは「喉が渇いていませんか?冷たいお茶などいかがですか?」と、伺ってみると印象も良くなります。

但し、注意しなくてはならないのは、玄関先の家庭訪問でも、「お上がりになりませんか?」と言った事により意外にも「では、お邪魔します。」という展開になる事も考えられます。

そのような場合に備えてお茶やお茶菓子を出す必要が無いとは言え、どのような形になっても良いように準備万端にしておく方が良いでしょう。お茶やお茶菓子の用意ももちろんですが、リビングを綺麗にしておく事も忘れないでくださいね。

小学校の家庭訪問でさり気ない気遣い

小学校の家庭訪問は親としては緊張する行事です。子供の担任の先生が自宅に来るのですから無理もありません。恐らく部屋の掃除にも力が入るところでしょう。

小学校の家庭訪問では、先生にさり気なく気遣いができると好印象になります。例えば、和室にお通しした時には「楽になさってください」と言えば先生も足を崩しやすくなるでしょうし、玄関で座布団を用意しておけば、先生も座りやすいですよね。

お茶菓子も恐らく手を付ける先生はいらっしゃらないと思うので、お帰りの際にサッと包んで持って帰っていただくというのも喜ばれるかもしれません。小学校の家庭訪問では、何気ない心遣いができると成功するでしょう。

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