ゲームの影響は良い面と悪い面がある?!子供への正しい対処法


子どもがゲームでよく遊んでいるけれど、悪い影響はないのかと心配になってしまう・・・子どもがゲームに夢中になっていると、健康や将来への影響が気になるママ・パパもいるのではないでしょうか?

お子さんのゲーム遊びが心配なときは、ゲームが子どもにあたえる影響を確認しましょう。ゲームが子どもにあたえる影響には、メリットとデメリット、両方の可能性があります。ゲームの良い影響と悪い影響を確認して、ゲームとの上手なつきあい方を見つけましょう。

ゲームが大好きな子どもに、ゲームをやめさえるのは困難です。子どものゲーム遊びを尊重しながらも、お子さんの心身や日常生活に悪い影響をあたえないような対策がとれたら安心ですよね。

ここでは、ゲームが子どもにあたえる影響、上手なつきあい方、注意点などをご紹介しますので、子どものゲーム中毒が心配なときにお役立てください。

ゲームが子供にあたえる良い影響

最近は、スマホやパソコン、ゲーム機などの普及とともに、子どもがゲームで遊ぶ機会も多くなりました。学校から帰ってくると、すぐにテレビゲームをしたがるお子さんも少なくありません。でも、子どもがゲームに熱中していると、悪い影響はないのかとママ・パパは心配になりますよね。

一般的に、ゲームに関しては悪い面がよくとり上げられますが、ゲームの影響力についてはさまざまな研究や論文があります。ゲームが子どもにあたえるメリットとデメリットの可能性を確認して、お子さんのゲーム遊びと上手につきあいましょう。

ここでは最初に、ゲームが子どもにあたえる良い影響をご紹介します。

3つの良い影響

ゲームが子どもにあたえる良い影響には、以下のような可能性があります。

  • 人間関係に役立つ
  • 視覚的能力の向上
  • 知的活動に役立つ

ゲームをとおして友達と仲良くなったり、共通の話題で盛り上がったりすることで、ゲーム遊びを人間関係に役立てることができます。ゲームの攻略法やソフトの貸し借り、ゲームの上手さなどはコミュニケーションのきっかけになります。

また、ゲームをすることで視覚的能力が高まるという研究報告もあります。このほかにも、語学教材やシミュレーション教材といった教育的なゲームでは、学力・知能・言語的知能・想像性などの知的活動に役立つという考え方があります。

怖い事件が起きたときにゲームとの関連性が示唆されることがありますが、暴力的なゲームが攻撃性にあたえる影響には、個人差があります。

「ゲームの影響力」というと、真っ先にデメリットを頭に浮かべる方もいるかもしれませんが、ゲームにはメリットの可能性もあるということを心にとめておきましょう。

ゲームが子供にあたえる悪い影響

ゲームが子どもにあたえる影響には、メリットだけでなく、デメリットの可能性もあります。近年では、ゲームの悪い影響として「ゲーム脳」や「ゲーム障害」という言葉も話題になりました。また、インターネットの普及にともなうオンラインゲームの依存症や課金なども問題になっています。

ゲームとの安全なつきあい方を知るためにも、ゲームが子どもにあたえるデメリットの可能性を確認しましょう。

ここでは、ゲームが子どもにあたえる悪い影響をご紹介します。

7つの悪い影響

ゲームが子どもにあたえる悪い影響には、以下のような可能性があります。

  • 【脳への影響】・・・興奮と緊張による脳への疲労。
  • 【人格への影響】・・・暴力・暴言など、人格への影響。
  • 【対人関係への影響】・・・親子や友人など、対人関係の悪化。
  • 【日常生活への影響】・・・不登校や引きこもりなど、日常生活への影響。
  • 【体への影響】・・・視力低下・運動不足・頭痛・腰痛など、体への影響。
  • 【知的能力への影響】・・・睡眠不足・気力低下などによる学力への影響。
  • 【金銭面への影響】・・・課金や浪費など、経済面への影響。

ゲームをすることで、興奮と緊張による脳への疲労が心配されます。また、暴力的なゲームを長時間プレイすると「怒り顔」の認識に時間がかかることが示唆されており、表情認知への影響も懸念されています。このほかにも、「ゲーム脳の恐怖」という本では、ゲーム中における「前頭前野の活動低下」が指摘されています。

「前頭前野」とは、記憶や学習と深くかかわっている脳の領域です。前頭前野に障害が出ると、記憶障害や知的機能障害などが起こる可能性があります。

また、ゲームで暴力的なシーンに接すると、攻撃性が高まることがあると心配されています。ゲーム内の暴力・暴言が子どもの人格にあたえる影響や、「善対悪のヒーロー」ゲームによって「問題解決の手段に暴力が容認される」という考え方を持つきっかけになるのではないかと懸念されています。

また、ゲームをすることで、対人関係に悪い影響をおよぼす可能性もあります。ゲームをやりすぎると生身の人間とのコミュニケーションが減るので、「言葉が乏しい、視線をあわせない、笑顔があまりない」など、子どもの対人関係の発達に問題が生じる恐れがあります。

また、過度なゲームは日常生活への影響も心配されます。たとえば、子どもが夜遅くまでゲームをしていると日中の活動に支障が出たり、ゲーム依存(ゲーム障害)によって不登校や引きこもりがあらわれたりする可能性があります。特にオンラインゲームでは、深刻なゲーム中毒になる危険性があります。

ゲームのやりすぎは、体にも悪い影響をおよぼす可能性があります。ゲームばかりしていると体を動かすことが少なくなって、「運動不足、体力低下、筋力減少、骨密度低下、肥満」などのリスクが高まる恐れがあります。

ゲーム中に体を動かさないことで、血流障害や腰痛、エコノミークラス症候群などが起こる危険性もあります。海外では、長時間のゲームによってエコノミークラス症候群になった男性の死亡事故が起きています。

このほかにも、ゲームのやりすぎによって「視力低下」が起こる可能性があります。ゲームと視力の関連については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ゲームによる「子どもの視力低下」が気になる方はぜひご参考ください。
ゲームは視力低下の原因になる?子どもの目を守るための対策とコツ

ゲームのデメリットには、知的能力への影響も考えられています。子どもが夜遅くまでゲームで遊んでいると、睡眠障害や気力低下が起こって、授業に集中できなくなってしまう可能性があります。また、ゲームで遊ぶ時間が増えるほど、勉強や読書などにあてる時間が減ることにもなります。

ゲームのやりすぎは学力低下につながる恐れがあるので注意しましょう。

このほかにも、ゲームのデメリットには金銭面への影響が考えられます。ゲームには「課金」というシステムがあり、お金を払うことで良いアイテムを手に入れたり、ゲームを遊びやすくしたりすることができます。子どもがゲームの課金にはまってしまうと、多額のお金を使ってしまう可能性があります。

子どもにゲームを遊ばせるときは、課金トラブルに気をつけましょう。

ゲームとの上手なつきあい方

子どもがゲームをやりすぎると、心や体だけでなく、学力や対人関係にまで悪い影響をあたえる可能性があります。でも、ゲームが大好きな子どもに「ゲームをやめなさい!」と説得しても、簡単に言うことを聞いてはくれませんよね。子どものゲーム依存が心配なときは、効果的な対策をとり入れましょう。

ここでは、ゲームとの上手なつきあい方をご紹介します。

子どものゲーム遊び対策

子どもがゲームで遊びすぎないように、以下の方法で対策しましょう。

  • ゲームの時間を制限する
  • ゲームをしない日を作る
  • ゲームを子供部屋に置かない
  • ゲームの内容を確認する
  • ゲーム課金の上限を決める
  • ゲーム以外の楽しみをあたえる

ゲームは「1日15分まで」を目安にして、夜遅くまで遊ばないというルールを決めましょう。「ゲームをしない日」を作って、子どものゲーム中毒を予防することも大切です。また、ゲーム機は子供部屋に置くと親に隠れて遊んでしまうことがありますので、お子さんの部屋には設置しないようにしましょう。

また、子どもがゲームをするときは、お子さんがどんな内容のゲームで遊んでいるのかを確認しましょう。ゲームソフトには年齢制限のある作品もありますので、子どもの年齢にふさわしい内容のゲームで遊ばせるようにしましょう。

家庭用ゲームソフトには、レーティング機構「CERO」が審査した「CEROレーティングマーク」が表記されています。CEROレーティングマークには「年齢区分マーク」があり、Aは全年齢対象、Bは12歳以上対象、Cは15歳以上対象、Dは17歳以上対象、Zは18歳以上を対象とする表現内容が含まれていることをあらわしています。子どもにゲームを遊ばせるときは、CEROの「年齢区分マーク」を参考にしましょう。

また、子どもの浪費や高額請求などが起こらないように、ゲーム課金の上限を決めておくことも重要なポイントになります。子どもがゲーム課金をする場合は、上限はいくらまでと明確な金額を決めておきましょう。

このほかにも、子どもがゲームばかりで遊ばないように、大人がほかの楽しみを提案してあげることも大切です。ゲーム以外の楽しみを見つければ、子どものゲーム中毒を予防することができますよね。趣味や運動など、ゲーム以外のことで子どもが楽しめるようなものを作りましょう。

ゲームの注意点

子どもにゲームを遊ばせるときは、いくつか注意点があります。子どもがゲームに熱中しすぎて、心身や日常生活などに悪い影響をおよぼさないように、ゲームをするときの注意ポイントを確認しましょう。

ここでは、ゲームの注意点をご紹介します。

5つの注意ポイント

子どもをゲームで遊ばせるときは、以下のポイントに気をつけましょう。

  • ゲームの悪影響に注意
  • ゲームのやりすぎに注意
  • ゲーム依存症に注意
  • ゲーム障害に注意
  • ゲーム課金に注意

ゲームは、子どもに悪い影響をあたえる可能性があります。興奮と緊張による脳への疲労、ゲーム内容(暴力・暴言)による人格への影響、睡眠不足や気力低下による学力への影響など、ゲームが子どもにあたえるデメリットの可能性に注意しましょう。

ゲームの悪い影響は、主に「ゲームのやりすぎ」が原因として考えられています。長い時間ゲームをやりすぎてしまうことで、「運動不足、体力不足、視力低下、睡眠障害、気力低下、対人関係の悪化」などの悪い影響を受けてしまう可能性があります。

子どもをゲームで遊ばせるときは、遊ぶ時間を決めるなどして、ゲームのやりすぎに注意しましょう。

子どもがゲームに夢中になりすぎてしまうと、「ゲーム依存症」や「ゲーム障害」になる恐れがあります。ゲーム依存症は「依存症」の一種であり、治療が必要な病気になります。

子どもが自分でゲームをやめたくてもやめられない、ゲームのせいで子どもの日常生活に悪影響が出ている・・・といった場合は、ゲーム依存症の可能性があるので注意しましょう。

また、2019年には世界保健機関(WHO)が「ゲーム障害」を疾患として認定しています。ゲーム障害とは、「ゲームの時間や欲求をコントロールできない、日常生活よりもゲームを優先させてしまう、学校・仕事・健康などに問題が起きてもゲームをやめられない」といったことが12ヶ月以上続く状態のことを指します。

ゲームのやりすぎはゲーム依存症に、ゲーム依存症はゲーム障害になってしまう可能性があります。万が一、子どもにゲーム依存症やゲーム障害の恐れがあるときは、児童精神科やネット依存専門外来などがある医療機関を受診しましょう。

子どもをゲームで遊ばせるときは、頻度や時間だけでなく、「ゲーム課金」も注意したいポイントになります。ゲーム課金は、目当てのアイテムやキャラクターを手に入れたり、ゲームを効率よく進めたりするために「現実のお金を支払うシステム」です。

過去には、子どものゲーム課金によって高額な請求書が届いた事例もありますので、子どものゲーム課金には注意しましょう。

ゲームの影響はさまざま。大人が上手に対策しましょう

いかがでしたか?

ゲームは子どもにとって、良い影響と悪い影響をあたえる可能性があります。ゲームのメリットとデメリットを意識して、子どもの健康と未来を守りましょう。

ゲームが大好きな子どもには、大人がゲームとの上手なつきあい方を教えてあげることが大切です。子どものゲーム中毒を予防するためにも、親子でゲームとの関わり方を工夫できたら素敵ですよね!

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