親子ゲンカはルールがある!親子ゲンカでやってはいけない注意点


親子ゲンカは「勉強しない」「けじめがない」「反抗してくる」この3つが主な原因となっている事が多いでしょう。小学生も高学年になってくれば口も達者になり頭も回るので、叱るというよりもお互いに言い合う喧嘩になってしまいます。

親子ゲンカはしてはいけない事ではありませんが、ルールがあるという事を覚えておきましょう。親子ゲンカには親が子どもに対して言ってはいけない、やってはいけないNGルールがあります。

親子ゲンカで親から発せられたその一言が子どもが深く傷つけたり、一生トラウマになってしまう場合もあるのです。親子ゲンカをしても翌日はスッキリ仲直りできるようにするために、親子ゲンカのルールを知っておきましょう。

親子ゲンカでNGな言葉

親子ゲンカは子どもも本気になって怒って来ますが、親も感情的になってしまう場合も多いでしょう。そんな時、不用意な言葉が出やすくなります。

親子だから何を言っても大丈夫と思ったら大間違いで、子どもの人権を侵すような発言は絶対に避けるべきです。ここで詳しくご紹介していきます。

子どもを否定する言葉

親子ゲンカで子どもに対して否定的な言葉を投げかけると、子どもはそれを一生忘れないほど深く傷つく場合があります。親は怒りのあまりカッとなって口走ってしまいがちな言葉なのですが、子どもとの深い溝を作ってしまう事になるかもしれません。
  • 生まれて来なきゃよかったのに
  • 生まなきゃよかった
  • もう二度と信用しない
  • どうせできるはず無いと思っていた

生まれて来なきゃ…や生まなきゃ…は、絶対に子どもに言うべきではありません。勝手に生んだのは親の方であり、子どもには全く罪は無いのです。子どもは自分で親を選んで生まれてきた訳では無いので、この言葉は責任転嫁も甚だしいと言えます。

親から信用されているという事は、子どもにとってとても重要な事です。それなのに、二度と信用しないという言葉はどんなに心を傷つけるでしょう。親子ゲンカでつい口に出してしまった言葉で本気で言った訳でないにしても、一生親から信じてもらえないと重く受け止める子どももいるのです。

それと同様で、「どうせできるはず無いと思っていた」という言葉は、信じてくれていると思っていた親が実は自分を信じていてはくれなかったという、とても厳しい言葉になります。自分を完全否定されていたという事実を突きつけられた言葉であり、軽はずみに使って良い言葉ではありません。

誰のおかげ・・・

  • 誰のおかげでご飯が食べられると思っているの?
  • 誰のおかげで学校に行く事ができると思っているの?
  • 誰のおかげで生活できると思っているの?
誰のおかげで…という言葉もつい言ってしまいがちな言葉です。生意気な事ばかり言う子どもに対して、親がいなければ何もできないという事を自覚させる意味を込めて言ってしまう場合が多いのでは無いでしょうか。

でも、誰のおかげ…を突きつけられたら子どもは返す言葉がありません。今の自分ではどうする事もできないからです。

では、親子ゲンカになった時にこの言葉で子どもは反省するのでしょうか?親に対して感謝の念を抱きますか?

まず、そんな子どもはいないでしょう。先ほども述べたように子どもは親を選んで生まれてきた訳でもありませんし、自ら生まれてきた訳でもありません。

親は親になる覚悟を持って親になっている訳で、子どもの面倒をみなければならないのが当たり前なのです。

子どもが親から「誰のおかげで・・・」と言われる筋合いは全くありません。

そしてこの言葉には親としての愛情が全く感じられないです。子どもに、親の愛情が自分に向けられていないと感じさせてしまってもおかしく無いでしょう。そもそも親子ゲンカでこの言葉を出すのは、親のエゴとしか言いようがありません。

兄弟と比べる言葉

兄弟だからと言って全て同じようにできる訳ではありません。上の子が得意とする事が下の子には苦手であったり、下の子が得意とする事が上の子にはなかなか上手くできなかったり、当然兄弟で違いは出て来るのが当たり前です。

親子ゲンカで「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はできたのに何であなたはできないの?」と、兄弟と比べる言葉は子どもを深く傷付けます。このような言葉を頻繁に投げ掛けると、子どもは「自分は兄弟より愛されていない」と感じるようになるでしょう。

そしてこの言葉は子どもの自己肯定感を低くしてしまい、これからの生き方にも影響が出てくる可能性があります。どうせ自分なんか…というマイナス思考になってしまい、受験勉強や仕事にも前向きになれない性格になるかもしれない言葉なのです。

兄弟以外でも、身近なお友達と比較するのもやめましょう。比べる言葉を言ったところで能力が上がる訳では無く、ヤル気すらそいでしまう恐れがあり逆効果です。

言葉の暴力

親子ゲンカで子どもに暴力を振るうのは以ての外ですが、言葉の暴力にも注意しなければなりません。親子ゲンカをした時は、思わずカッとなってしまいお互いが言い過ぎるところもありますが、親が言葉の暴力で応戦しては子どもの教育上もよくありません。

  • あんたなんてうちの子どもじゃない
  • 家から出て行きなさい
  • 顔を見るのも嫌だ
  • 頭悪いんじゃない?
  • 卑怯者のくせに
  • そんな事もできないなんてバカじゃない?

などなど、これらの言葉は子どもの心をグサリと傷つけてしまいます。また、親子ゲンカの度にしょっちゅうこれらの暴言を子どもに言っていると、子どもはマイナス思考になっていく傾向にある事が分かっているのです。

親子ゲンカでどんなに頭に来ても、子どもに対して暴言を吐いてはいけません。

子どもの心を傷つけるだけでなく、トラウマを与えてしまうかもしれないのです。親子ゲンカでの暴言は、体罰よりも罪が重いかもしれません。

親子ゲンカの対処法

親子ゲンカをしないで毎日仲良く過ごせたら、それに越したことはありません。でも、親子とは言え人対人です。機嫌が悪い時もあれば、はずみで言い過ぎてしまう事もあるでしょう。

但し、親子ゲンカは悪い事ばかりでなくぶつかり合う事で子どもの本音が聞けたりもする貴重な時でもあります。大事なのは親子ゲンカでお互いに意見を言い合いながらも、最終的には上手に和解して治める事ができれば良いのです。

謝るべきところは謝る

親子ゲンカの原因は、子どもにある場合が多いでしょう。勉強をしなかったり片づけをしていなかったり、ゲームばかりしていたりなど我慢に我慢を重ねて注意し続けていたのに改善されないという時、親の方がしびれを切らしてしまいケンカになってしまいます。

ただ、原因が子どもにあったにしろ言い過ぎてしまったり手を上げてしまったなど、今回の親子ゲンカに於いて親に反省するべき点は全く無かったと言えますか?いくら何でも言い過ぎてしまったかも…そんな言葉を投げかけてしまってはいませんか?

親子ゲンカで熱くなった心を一旦鎮めて、よくケンカの内容を思い出してみてください。そして、もし行き過ぎた点があったならば子どもに謝るべきでしょう。

言い過ぎちゃってごめんね
あんな言い方したのは良く無かったよね、ごめんね
大きな声で怒鳴り付けちゃってごねんね

親の行き過ぎた点について、実は子どもも同じように感じています。そこまで言わなくてもいいのに…とか、怒鳴らなくてもいいのに…と心の中で納得がいかない状態でいるのです。

子どもは親からその点について謝罪があると安心します。そして、自分も悪かったという反省の気持ちが強くなるのです。

親子ゲンカで親が先に謝るのは子どもを甘やかすのでは無いかという疑問の声も多いのですが、大人として間違った事を潔く謝罪するのは子どもにも良い影響を与えます。非があったと認めるのであれば、親から先に速やかに謝罪する事も必要でしょう。

気分転換に誘ってみる

親子ゲンカをすると、お互い気まずくなり仲直りをするきっかけを掴めなくなってしまいます。親子ゲンカが激しければ激しいほど、子どもから親に声を掛ける事も無いでしょう。

そんな時は、親から気分転換をするために誘ってみるという対応をしてみましょう。大人は嫌な事があったとしても、いくらでも自ら行動を起こして気分転換をする事ができますが、子どもにはその術がありません。

じっと部屋に籠って、ただひたすらに親子ゲンカの事を思い出しているかもしれないのです。子どもとの関係が平行線になってしまい、修復できない状態なのであれば一緒に気分転換しに外出してみましょう。

お買い物でも良いですし、美味しいスイーツのお店に行ってデザートを食べるなんて言うのもおすすめです。子どもの気持ちが落ち着いてスッキリしたところで、ケンカになってしまった原因について話し合うというのも一つの方法です。

翌日以降まで持ち越さない

親子ゲンカはなるべく早めに収束させる必要があります。長引かせて良い事は何一つありません。子どもの心は大人が思っている以上に寛大で、いつまでも怒りを引き摺ってはいないという事を覚えておきましょう。

親子ゲンカは、次の日まで持ち越さないようにしてください。夜、親子ゲンカしたままお互い寝てしまっても、次の日の朝何事も無かったかのようにして起こしに行って良いのです。

親子ゲンカをした後、数日間にわたり口を利かない、無視をするというやり方は子どもの心を酷く傷つけることになります。親子である限り、しかも相手はまだ非力な子どもなのですからいつまでもその状態を続ける意味がありません。

次の日からは気持ちを切り替えて、普通に接するようにすると子どもも安心します。親子ゲンカを引き摺ったまま学校にも暗い気持ちで登校させるのは、あまりにも可哀想です。

親子ゲンカの度に、翌日には何事も無かったかのように接してくれると子どもが分かっていれば「昨日はごめんなさい」と、朝から謝ってくるかもしれません。熱くなっているうちは謝りづらくても、親が次の日は怒っていないと分かっていれば素直に謝る事ができるのです。

親子ゲンカでは言葉に注意

親子だからと言って何を言っても良いわけではありません。親子ゲンカでヒートアップすると、言い返してくる子どもに対してつい思ってもいない事をきつく言ってしまう場合もあるでしょう。

一度放った矢が戻る事が無いのと同様、言ってしまった言葉は取り消す事ができません。親から言われた言葉は子どもの記憶に残り、性格形成にも関わってしまう恐れがあります。

親子ゲンカは、時として子どもの本音を言わせる場、親の本音を言う場として必要であると言えるでしょう。でも、親として我が子に言ってはいけない、子どもを傷つける言葉を使っての親子ゲンカは問題があります。親子ゲンカをしても、親としての冷静さを失わないようにしましょう。

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