ピアノの習い事はさせるべき?メリットとデメリットから検討しよう


我が子が華麗にピアノを弾く姿を想像すると、ピアノの習い事を始める前から夢が膨らみますよね。ピアノの習い事は人気があり、小さな頃から習い始めて藝大や音大へ進学する事も珍しくありません。

大人になってからも趣味として続ける事ができるピアノは、習ってておくと一生音楽を楽しめると言えるでしょう。将来の可能性を広げてくれると言うのは、とても魅力的ですよね。

ピアノの習い事をすると多くのメリットがありますが、逆にデメリットも少なからずあります。良い事だけを夢見てピアノの習い事を始めると、思いもよらない壁にぶつかってしまうかもしれません。ピアノの習い事を始める前に、メリットやデメリットについてしっかり理解しておきましょう。

ピアノの習い事ってどんな感じ?

我が子にピアノの習い事をさせたいと考えても、親御さん自身がピアノの習い事をした事が無いと不安ですよね。ピアノの習い事を始めるのであれば、もちろん自宅にピアノが必要になりますし、毎日の練習も必須となります。

ここではピアノの習い事を始めると毎日の生活にどのような変化があるのか、レッスンはどんな感じなのか?詳しくご紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。

ピアノの用意

ピアノの習い事をするには、当然の事ながらピアノが必要になります。ピアノには、電子ピアノとアコースティックピアノがあり、電子ピアノはアコースティックピアノの音色やタッチをできるだけ再現できるように作られたデジタルピアノです。

電子ピアノは音量の調整ができるため、集合住宅などでは気兼ねなくピアノの練習をする事ができます。価格もアコースティックピアノに比べて大変リーズナブルなので、お子さんの習い事で購入するにはベストなアイテムとも言えるでしょう。

でも、電子ピアノはあくまでもアコースティックピアノの代替品という位置づけなので、趣味でピアノを弾きたいという人にはおすすめですが、お子さんがこれからピアノの習い事を始めるのであれば、アコースティックピアノを購入する事をおすすめします。

ピアノはただ鍵盤を叩けば良いという訳では無く、微妙な音色は指先のタッチにより様々な表現を生み出します。その点でも電子ピアノとアコースティックピアノは、同じピアノでは無く全くの別物だと考えてください。

また、ピアノの購入前に、周囲の環境についても考える必要があります。ピアノの音で周囲に迷惑を掛ける事は無いか、また、部屋にピアノを置いた事で生活スペースが極端に狭くなってしまう事もあるでしょう。

更に、アコースティックピアノはアップライトでも200kg以上あります。床がそれに耐える事ができるのかも調べる必要があります。置き場所を検討する際は、ピアノを置ける十分なスペースと、防音する必要があればその対策も考える必要があるのです。

ピアノのレッスン

ピアノの習い事をするのであれば、当然ピアノ教室に行く事になります。ピアノのレッスンでは、先生とのマンツーマンで教えてもらう個人レッスンが一般的です。

集団レッスンを行っている大手のピアノ教室もありますが、レッスン料金は個人レッスンに比べ安いのですがお子さんの場合は特に、取り敢えず音楽に慣れ親しむ程度の内容となります。

ピアノの習い事で先生に個人レッスンをお願いした場合、先生のご自宅や教室にこちらから伺ってレッスンを受ける方法と、先生に自宅に来ていただく出張レッスンを受ける方法もあります。

レッスン中は、お子さんが小さい場合は親御さんも一緒にレッスン場に同席をお願いされる場合が多いでしょう。ある程度お子さんが慣れてきて、親御さんの同席は必要無しと先生が判断された場合は完全にマンツーマンでレッスンを行います。

レッスン時間はレッスン内容にもよりますが、ピアノのレッスンだけなら30分から40分程度、音楽の基礎的な事を学ぶソルフェージュも入れると60分のレッスン時間が一般的です。但し、先生によってレッスン時間に関しては異なるので、あくまでも目安としてお考えください。

ピアノのレッスンのやり方は、先生によって様々です。先生とお子さんとの相性や、先生と親御さんの相性などもあるので、必ずいくつかの教室で体験レッスンを受けてみてください。子供好きで一生懸命教えてくださる先生や、お子さんがピアノの習い事を楽しく始められそうな先生を探してみましょう。

ピアノの習い事でかかる費用

習い事の中でも音楽は、少し敷居が高いと感じている親御さんも多いのでは無いでしょうか。その一番の理由として挙げられるのは、費用の点ですよね。

ピアノ自体、アップライトピアノを中古で購入するにしても30万円以上するのが平均的で、新品なら50万円以上は掛かるでしょう。ピアノの習い事には、スタート時に多くの出費があるのは間違いありません。

子供のピアノの習い事では、週に1回のレッスンがあり月謝を渡すのが一般的です。月謝の相場はその先生によってかなり差がありますが、5000円から10000円ほどが相場だと考えておいてください。

ピアノの習い事では、その他にテキスト代が掛かります。先生によって使うテキストやテキストの数も違います。大体1冊1000円ほどのテキストを購入する事になり、上達していくと、多ければ3~4種類のテキストが必要になってくる事も考えられます。

ピアノの習い事では、1年に1度発表会が行われる事が殆どです。発表会を行う場所はどこかの会場を借りて開催されたり、または先生のご自宅で開催される場合もありますが、多くの生徒さんがいる先生の場合はホールなどを借りて行われる事になるでしょう。

発表会が行われる際には、参加費用が掛かります。発表会の規模にもよりますが、月謝くらいの費用が掛かる事が多い様です。また、衣装も女の子ならドレスや男の子ならスーツなど、1年に1度の晴れ舞台に相応しいものを用意するご家庭が殆どです。

先生への個人的なお礼としては、発表会の時やお中元、お歳暮、先生の誕生日などに用意する場合も考えられます。

大手のピアノ教室などでは、個人的なお礼はあまり気にする必要がありませんが、先生のご自宅でレッスンを受けていたり出張レッスンをお願いしているのであれば、ピアノの習い事では用意するのが常識と考える親御さんも多いです。

ピアノの習い事で得られるメリット

ピアノの習い事を始めると、お子さんにとってのメリットが数多くあります。ピアノは弾けるようになると一生楽しむ事ができる楽器で、ピアノを習った事が無い人にも理解してもらいやすい音楽です。

ピアノの習い事で得られるメリットを一つひとつ詳しくご紹介していきます。ピアノはお子さんにとって素晴らしい習い事であるという事を、再確認してくださいね。

ピアノの習い事は脳を使う

ピアノの習い事はとても脳を使います。目は譜面を見てメロディや音の長さを確認しながら、右手と左手は全く違う音やメロディを奏でていかなければなりません。また、いずれは更に足を使ってペダルを踏むという動きも必要になってきます。

ピアノを弾くというのは、常に脳をフルに使っている状態であるとも言われています。曲を暗譜しなければならない事もあり、記憶力を高めるメリットもあるのです。

ピアノの習い事は、脳に良い影響を与えるので勉強にも効果があると言えます。ピアノを一生懸命練習する子は、勉強の成績が良いという事が珍しく無いのです。

ピアノの習い事は集中力が必要

ピアノを優雅に弾いているピアニストは、まるで当たり前のように体が動きとても自然体で奏でているように見えますよね。でも、あのようになるには積み重ねた練習量と並外れた集中力が必要です。

ピアノは、子供の習い事と言っても集中力をかなり必要とします。最初のうちは楽しくリズムを取るだけですが、徐々に考えながら弾かなければ上達しないという事が子供ながらに分かってくるのです。

ピアノの習い事は集中力を養う事ができます。これは無理に集中しているのでは無く、ピアノを弾くためには集中しなくてはならないので必然的になるのです。ピアノの練習を繰り返し行っていくうちに、自然と集中力が養われます。

ピアノの習い事で音楽センスが光る

ピアノを習うと当然の様に楽譜を読む事ができるようになります。ピアノの楽譜は色々なジャンルの音楽のものが売っているので、ピアノが弾けるようになると自分の弾きたいジャンルの曲を弾けるようにもなるでしょう。

クラシックだけに関わらず、色々なジャンルの音楽を楽しむ事ができるので音楽センスがより磨かれます。

また、正しい音程や音感も身に付ける事ができるので、歌も上手くなる可能性が高いです。ピアノの習い事をしていると音楽の授業がつまらないと感じるほど、他の子に比べて音楽の理解度も高く成績も良くなるでしょう。

プロのアーティストも、子供の頃にピアノを習い事にしていた人はとてもたくさんいます。ピアノは色々な可能性が開けてくる習い事であるとも言えるのです。

ピアノの習い事をするデメリット

ピアノの習い事はメリットもたくさんある反面、デメリットも少なからずあります。これからピアノの習い事をお子さんにと考えている親御さんには、メリットよりもデメリットをまずはしっかり理解しておく必要があるでしょう。

これから挙げるピアノの習い事をするデメリットが、お子さんや親御さん自身にとってメリットを超えるもので無ければ、ピアノを好きなだけ続けさせてあげる事ができるでしょう。

ピアノの習い事は遊ぶ時間が減る

ピアノの習い事を始めるのであれば、毎日練習しなければならない事をお子さんと約束しなければなりません。また、お子さんが小さい場合は、親御さんも練習に付き添ってあげなければいけないという事も覚えておきましょう。

お子さんにとって毎日ピアノの練習をしなくてはならないという事は、今まで遊んでいた時間を減らさなければならないという事です。

根気や努力が必要となり、お子さんにとって苦痛に感じてしまうかもしれません。練習するしないで親子げんかになってしまう場合も少なく無いでしょう。

ピアノは決して安い買い物では無いので、遊びたいからやっぱりやめるという訳にはいきません。毎日の練習についてはピアノの習い事を始める前に、お子さんとじっくり話し合っておく必要があります。

ピアノの習い事はお金が掛かる

音楽の習い事は一般的にお金が掛かると言われており、ピアノもその例外ではありません。ピアノ自体は体に合わせて買い替えなくてはならないという事は無く、手入れを怠らなければずっと使う事ができる楽器です。

ただ、自宅はピアノの練習ができる環境でなければならず、場合によっては防音対策のための費用が発生する場合もあります。また、今、お住いのところが賃貸の集合住宅であれば、引っ越しも検討しなくてはならないかもしれません。

ピアノの習い事ではレッスンの月謝以外にも、先生へのお礼やプレゼントなどを渡すのが常識となっている場合もあります。月謝も、ピアノが上達していくと金額が上がるケースが十分考えられるでしょう。

将来はお子さんを藝大や音大へと考えているのであれば、受験の為のレッスン費用や合格した後の学費の事も考えておきましょう。ピアノの習い事で才能が開花し、お子さんがプロのピアニストへの道を歩む可能性も十分にあるのです。

ピアノの習い事は上達に時間が掛かる

ピアノを自由自在に弾けるようになるには、毎日の練習で長い期間を要します。ピアノはたった2日練習しなかっただけでも、せっかく出来るようになったところが弾けなくなってしまう場合があるのです。

お子さんには根気が必要で、親御さんも長い目で見て練習に付き合ってあげなくてはなりません。ひょっとすると、せっかく高価なピアノを買ったのに結局練習を嫌がって辞めてしまった…という事も起こり得ます。

ピアノが上達するには誰でも長い年月を要するので、ポジティブに考えれば辛抱強くなる効果がありますが、そもそも我慢が苦手で根気の無いお子さんにとっては、ただの苦行にしかなりません。

ピアノの習い事をする前に…

ピアノの習い事を始めるには、ピアノを購入しなくてはなりません。電子ピアノは音量も調節できて購入しやすい価格なのですが、本物のピアノとは全く違います。せっかく電子ピアノを買っても、ピアノの先生によってはアコースティックピアノの購入を勧めてくる場合もあります。

また、ピアノの置き場所や防音対策、近所に迷惑が掛からない環境であるかしっかり確認しておきましょう。ピアノの習い事によって、音で近隣の人とのトラブルは避けたいところです。

ピアノの習い事はお子さんにとって素晴らしいメリットとなる要素がたくさんあります。ただ、ここで挙げたようにデメリットとなる要素もあり、ピアノの習い事を始めた事により家庭の雰囲気が悪くなってしまった…という話も少なからずあります。

お子さんと、そしてご家族皆さんでピアノの習い事を始めるにあたりよく話し合ってみましょう。ピアノは一生楽しめる楽器で、ジャンルを問わず色々な曲を奏でる事ができます。お子さんの音楽的才能を開花させるきっかけになるかもしれないので、じっくり検討してみてくださいね。

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