小学生の絵日記の宿題が毎週出て困る!ネタ探しや書き方のコツは?


小学生の絵日記の宿題。夏休みの2~3枚ならともかく、毎週出て困っている親御さん。

絵日記の宿題にも目的あり。知人の教員などに聞いた、その「意味・目的」をまずお伝えします。

ネタ探しや書き方のコツについても、順にわかりやすくご紹介しますよ。

思い出としても残していける、小学生の絵日記。「面倒」「憂うつ」という気持ちを、少しでも「楽しい」に変えてみませんか?

小学生の絵日記 その目的と意味

絵日記の宿題も、他の宿題と同様「意味・目的」があります。

もちろん先生によって、多少の考え方の違いはあるでしょう。ここでは、筆者の知人の教員や我が子の担任の先生から聞いた話などを、まとめていきます。

国語の力をつける

小学校では、文部科学省が定める「学習指導要領」に基づいて教育をしています。「学習指導要領」とは、簡単に言うと各教科の目標や大まかな教育内容が定められたもの。

国語の場合、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の3領域において、対話、記録、報告、要約、説明、感想などの言語活動を行う能力を身に着けられるよう継続的に指導する、という内容もあります。

これ、絵日記が非常に当てはまるのですよね。しかも毎週もしくは毎日の宿題として出ている場合、「継続的」でもあります。

また、文章を書く力をつけるには「とにかく文章を書くこと」だそうです。これは筆者も経験しており、納得です。

週末の様子を先生が知る

「週末はご家庭でどのように過ごしているのかな?」。毎週土日の宿題として絵日記が出ている場合、そんな目的もあるようです。

先生方にとって、児童の家庭での様子を知ることも大切。よりよい教育活動を行うためにです。

もちろん、絵日記一つですべてを知ることはできません。しかし何かの参考や、何かに気づけるきっかけになることがあるでしょう。

たとえば、週末に発熱した児童がいれば「みんな元気に土日を過ごせたようですね」とは言わないですし、遠方に出かけた児童に対し「まだ疲れが残っているのかな」と感じることもあるかもしれません。「スポーツクラブに入っている」「よくお手伝いをしている」など、児童のことをより知れることにもつながるでしょう。

会話のきっかけになる

「○○へ行った」「○○をした」「○○が好き」。絵日記に書いてある内容から、「先生も行ったことがありますよ」「先生も○○が好き」など、会話のきっかけになることがあります。

最近は、小学校でも担任以外の先生が一部の授業を教えたり、担任補助業務のスタッフが教室に出入りしたりするケースも増えています。

筆者も小学校で支援員として働いていましたが、絵日記が掲示されていると教室が明るく感じられました。その内容をもとに児童と会話したことも、実際にあります。

よりよいコミュニケーションをとることは、よりよい関係づくりに役立ちます。絵日記にはそんな目的もあるかもしれません。

後から見返してみると…

50代のベテランの先生が、娘の懇談会でおっしゃっていました。

絵日記の目的は、考える力や表現力も含めた国語力を高めること、ほんの一部でも週末の様子を教員が知れること、そして

「母親の先輩としても言えることですが、後から見た時に本当に懐かしく振り返ることができます」とも。

筆者の長女は現在公立小学校の4年生。今までの3年間、どの担任の先生も毎週の絵日記や理科の観察日記、各種記録や硬筆展の作品などをファイルに綴じた状態で3月に持ち帰らせてくださっています。

このようなケースでなくても、返却された絵日記を家庭でファイリングしておけば…。たしかに将来、親子で楽しめるかもしれませんね。

その他にも…

その他にも、子どもの経験をより深める、土日の限られた時間の中からネタを探し出す力をつける。そんなことも、期待できると思います。

小学生の絵日記 テーマを考えるコツ

「今週はネタがない」「どうしよう、何を書こう」…テーマの決め方、探し方についてお伝えしますので、ご安心ください。

気負わなくてよい

「どこかに出かけないと」「何かをしないと」…考えすぎるとプレッシャーになってしまいますよね。しかし前述の絵日記の「意味・目的」を考えると、気負わなくてよいことがわかります。

地域やそのクラスにもよるでしょうが、筆者が子どもたちの絵日記を見ている限り、毎週毎週特別なイベントのことを書くという子は、ほとんどいません。

お出かけや活動ネタ

もちろん、どこかに出かけたり特別なことをしたりしたら、それを書くのもよいですね。お子さんが体験を振り返りやすい場合も多いでしょう。

  • 公園や遊園地
  • 体験・見学できる施設
  • デパートやショッピングモール
  • 習い事やスポーツ
  • 外食

サッカーが大好きで、毎週少年サッカーのことを書いている児童もいれば、家族での外食ネタが多い児童もいました。

家でのお手伝いネタ

お手伝いネタもよいですね。

  • 食事の準備
  • お風呂洗い
  • 洗濯物を干す、たたむ
  • 食器洗い
  • 掃除機がけ、拭き掃除

など。「何をした」から始まり、「どこが難しかった」「褒められて嬉しかった」「お母さんが喜んでくれてよかった」など、書きやすいとも言えるでしょう。

家族で何かを楽しんだネタ

どこかに出かけなくても、家族で楽しめることもたくさんあります。

  • トランプやUNO、ゲームをやった
  • 庭や家の前でボール遊びなどをした
  • クイズ番組やスポーツ中継を見て盛り上がった
  • お父さんと工作をした
  • お母さんとお菓子づくりをした

筆者は毎週日曜日に外で仕事をしていますが、長女の絵日記が「お父さんと妹と○○へ行きました」「お父さんとクッキーをつくりました」など、母親が出てこないことが多い時期があり…。少し切なくなったこともありました。

一人で何かに取り組んだネタ

学年が上がるごとに、趣味などに一人で取り組めるお子さんも増えてくると思います。それを絵日記に書いたってよいのです。

  • 本や新聞を読んだこと
  • 何かの練習をしたこと
  • インターネットで何かを調べたこと

お子さんの興味のあることであれば、日記を書く意欲も高まるかもしれませんね。

発熱などでも

発熱などでほとんど寝ていた。ケガなどで思うように動けない。そんな週末もあると思います。

よほどの体調不良で絵日記どころではないケースもあるでしょうが、そうでない場合はそのままを書けばよいのです。

ずっと布団の中にいた感想でもよいですし、健康な状態はありがたいと思ったなど気づいたことを書いてもよいでしょう。

小学生の絵日記 書き方のコツ

「文章を書くのは嫌い」というお子さんは少なくないですが、まずコツをつかむ。そして毎週書いていけば、だんだん慣れてくると思いますよ!

最初に構成を考えるとよい

学年を問わず、まずは「テーマ(ネタ)」を決めます。

次に簡単に構成案をつくります。3つの段落に分けるのが、シンプルでわかりやすいです。

①第一段落

「いつ」「誰と」「どこで」「何をした」を書く。

②第二段落

印象に残ったことを挙げる。箇条書きでOK。1年生で文字数が少ない場合は一つ。2年生以降文字数(行数)が増えるにつれ、二つ三つ四つと増やしていく。

③第三段落

まとめ。全体の感想や次につながる文章がオススメ。「次につながる文章」とは、「また行きたい」「今度はこうしてみたい」「○○も行ってみたい、やってみたい」など。

【構成案の例】

① 今日かぞくで土手に行き、そりすべりをしました。(日付を書くため、「今日」はなくてもよい)
② ・そりと段ボールを持って行ったが、段ボールの方が速くて面白かった
・自然の中で食べるお弁当はとても美味しかった
・ヨモギをみつけ、摘んだヨモギで草餅をつくれることを知った
③ ・楽しかったのでまた行きたい
・摘んだヨモギでヨモギ餅づくりにも挑戦したい

文章に「感情」を入れる

次に文章を書いていきます。

第一段落の初めは、一文字下げて書きます。第二段落は改行して一文字下げ、第三段落も改行して一文字下げて書きましょう。

第一段落は、構成案に書いたことをそのまま書いて終了です。

ありがちなのが、第二段落で「見たこと」や「したこと」だけを書き、最後の第三段落で「楽しかったです」で終わりというパターン。

筆者の娘もそんな感じでした。小学校二年生の時の、とある週の絵日記。

・わたしは、今日の夜、家ぞくとおまつりに行きました。
・おまつりでは、いろいろな所を歩きました。と中でいろいろな物を食べました。食べた物は、ポテト、やきそば、チョコバナナ、ウィンナーです。
・楽しかったです。

…おみこしのことも書いていない、食べて「おいしかった」という感想すら書かれていない…。ちなみに絵も、ポテトを描いただけでした。

第二段落の部分は、印象に残ったことと、必ず「感情」(どうしてそう思ったのかも含めて)を入れるとよいでしょう。感情は、

  • うれしかった
  • 楽しかった
  • おもしろかった
  • くやしかった
  • かなしかった
  • びっくりした

など。たとえばお祭りであれば、

・今日、家ぞくと○○のおまつりに行きました。
・バナナチョコやかき氷を食べたり、ゲームをしたりしました。人がたくさん歩いていてびっくりしました。スーパーボールすくいでは、たくさんすくえてうれしかったです。

たとえば公園の場合、

・今日、お母さんと○○公園に行ってあそびました。
・一番楽しかったのは、ふわふわドームです。ピョンピョンはねると、とても気もちがよかったです。

公園の場合の例のように、一番楽しかったことを書き、その感想や理由を書くのもよいですね。

低学年で文字数も少ない場合、あとは第三段落でまとめを書けば終了です。「楽しかったので、また行きたいと思います。」や、お祭りであれば「次は、しゃてきもやってみたいです。」など。

学年が上がるにつれ、文章を書く力の個人差も出てきます。上手な子は、直接「うれしかった」「悲しかった」などの表現を使わなくても気持ちが伝わるような書き方をしています。

具体的に書くコツ

学年が上がるにつれ、文字数(行数)が増えていくでしょう。「具体的に」書くことを意識しましょう。

書く内容によっては「感覚」を入れるのがオススメ。

  • 匂いはどうだったか
  • 触ったらどうだったか
  • 味はどうだったか

たとえば「ラベンダーはよいにおいがしました」「葉っぱを触るとザラザラしていました」「水が冷たかったです」「塩を入れすぎてしょっぱかったです」など。

また、意外と「まだまだ具体的に書けるよ」というケースも多いです。たとえば、

ショッピングモールでは、お昼ご飯を食べたり買い物をしたりしました。
→昼食は何を食べて、どう感じたのか
→買い物は何を買って、どう思ったのか
→ショッピングモールの混み具合はどうだったのか
公園では、遊具で遊んだり、おもしろ自転車を借りて乗ったりしました。
→どんな遊具で遊んで、どう感じたのか
→おもしろ自転車ってどんな自転車なのか
→何が一番楽しかったのか
工作は、○○をつくって楽しかったです。
→どこが難しかったか
→工夫した点はあるのか
→時間はどのぐらいかかったのか
→家族に見せた時の反応はどうだったのか

などなど。たった一文からでも、深く掘り下げて文章を増やせるパターンがほとんどだと思います。文字数が少なくなりがちなお子さんには、その点をアドバイスしてあげるとよいでしょう。

惹きつける文章にしたい場合

担任の先生にもよりますが、筆者が見ている限り、絵日記を教室や廊下に掲示するケースが多かったです。

「ちょっとカッコよく書かせたいな」と思う親御さんも、いるかもしれませんね。

簡単なのは、最初の部分を工夫すること。

前述で、3つの段落に分ける基本の構成についてお伝えしました。最初の部分、つまり第一段落の前に、惹きつける一文を入れるのです。

たとえば、

【1】とうとう私の夢が叶いました。
【2】「ビューン。」思ったより速いスピードです。
【3】「さるも木から落ちる」ということわざがありますが、それを感じた一日でした。

「なんだろう?早くこの絵日記を読みたいな」という気持ちになりませんか?

【1】 の後は家族でディズニーランドに行ったこと。
【2】 の後は前述のそりすべり。
【3】 の後は野球の試合で守備に自信のある自分が簡単なフライを落としたこと。

などが当てはまるでしょうか。

ただ、担任の先生から「絵日記の書き方」の説明を受けている場合など、それに従った方がよいケースもあります。低学年のうちは、特に気をつけた方がよいかもしれません。

絵は写真やパンフ、ネットも参考に

最後になりましたが、「絵」についてもお伝えします。

この時代です。絵は写真を撮って、それをマネして描くのが主流になってきていると言えそうです。

もちろん何も見ずに描ける子は、それでよいでしょう。しかし頭で描いている画像を絵で表現するのは、なかなか難しいものです。

実物やパンフレットがあれば、それを見ながらでもよいですね。インターネットで検索したイラストを参考にするのもよいでしょう。

「走る イラスト」「ピアノ イラスト」「遊ぶ イラスト」など、「描きたいこと+イラスト」で検索すると、さまざまなイラストが表示されます。

筆者自身、絵を描くのが大の苦手です。ただ、マネをして描けば描くほど、絵やイラストを描くコツのようなものが、下手なりにつかめると感じます。

毎週きちんと描いていれば、絵を描く力もついていくかもしれませんね!

今より少しでも楽しもう!

小学生の絵日記の宿題を、「苦痛」「しんどい」から、少しでも「楽しみ」に変えていく。

そのためには、親御さんの声がけやかかわりもポイントになるかもしれません。

お子さんの書く力にもよりますが、低学年であれば一緒に考えながら書くのがオススメです。学年が上がるにつれ、コツをさりげなくアドバイス。

そして、文章でも絵でも、よいと思った部分は褒めてあげましょう。「文章を書く力がつくよ!」「お母さんは絵日記の宿題が好きだったよ」など、前向きな言葉をたくさんかけると、お子さんの脳に「絵日記=よいもの」という思いが刻まれていきます。

ほんの少しでも、親子で絵日記の宿題が好きになれることを、願っています。我が家も…頑張ります!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事をシェア

合わせて読みたい

ページ先頭に戻る