snsに子どもの写真って大丈夫?子どもをネットに晒す危険性!


line、Facebook、インスタグラム、Twitter、ブログなど、snsを利用している人はたくさんいます。何十年も会っていない昔の友達を探して再会する事ができたり、遠くに住んでいる友達とも気軽に連絡を取り合えたりと、色々な使い道がある楽しいコミュニケーションツールです。

そして、自分の近況を伝えるために写真をアップしている人もたくさんいます。中でも子どもの写真をsnsにアップしているのを見ると、ほのぼのとした気持ちにさせられますよね。

でも、snsに子どもの写真をアップするのは気を付けなければいけません。子どもの写真をsnsに投稿する事は、子どもを危険に晒してしまっているのと同じ事なのです。どんな危険があるのか、注意点についても詳しく述べていきます。

snsに子どもの写真を載せるリスク

snsに子どもの写真をアップしている場合、顔が分からない様にすれば安心と思ってはいないでしょうか?

確かに顔にモザイクやスタンプなどで顔隠しの加工をすると、子どもの顔は全く分からなくなりますが、それさえすれば危険は無いのか?と言えば実はそんな事はありません。

snsに子どもの写真をアップした場合のリスクについて、ここでご紹介していきます。snsに気軽に写真をアップしてしまうと、考えもつかなかったような恐ろしい事が起こる場合もあるのです。

加工しても個人が特定されてしまう

子どもの写真をsnsにアップする時は、顔を出さなければ大丈夫と思っている人は多いでしょう。顔を加工してsnsに子どもの写真をアップしている人は大勢いて、巷ではそれが常識と思われている様にも思えます。

でも、写真に写り込んでいるのは子どもの顔だけでなく、風景や着ている洋服だってしっかり写っているのです。どの辺に住んでいるのかなど、実は簡単に分かってしまう場合もあります。まさか全てにモザイクで加工して、snsに子どもの写真をアップする人はいないですよね。

また、モザイクを消す事ができるアプリも存在するという事を忘れないでください。子どもの顔に付けた加工は、やろうと思えばいくらでも元の状態に戻す事ができるのです。

更に、スマホなどで撮った写真には位置情報が埋め込んであるので、自宅で撮った子どもの写真をsnsにアップしてしまうと自宅の住所が知られてしまう可能性もあるでしょう。

個人が特定されてしまうと色々なリスクが伴ってしまいます。個人が特定されてしまう事で起こり得るリスクについては、この後で詳しくご紹介するのでここでは述べませんが、加工さえすれば子どもの写真をsnsに載せても大丈夫と思ったらそれはとんでもない話です。

写真を悪用される

snsに子どもの写真をアップしてしまうと、写真を悪用される恐れがあります。例えば、勝手にアイコンに使用されてTwitterなどで色々な書き込みをされてしまう場合や、子ども用の通販サイトで口コミの写真に使われてしまう事も考えられます。

snsなどに一度でも子どもの写真をアップしてしまうと、後から削除をしたとしてもインターネット上に流出してしまっている可能性があるのです。その場合snsにアップした子どもの写真は、子どもが大人になっても永遠に世界中の誰もが見る事のできる写真となっているという事になります。

子どもの写真をアップしたsnsを、承認をした友人知人にしか見られない様に設定していても、誰かがコメントを書き込んだ場合その誰かの全ての知り合いに公開されてしまうのです。

snsに子どもの写真をアップするとしたら、永遠に不特定多数の人の目に留まる事を覚悟する必要があります。そして、全く知らない人に写真を悪用されてしまい炎上騒ぎに巻き込まれる可能性もあるという事を覚えておきましょう。

写真がフェイク動画に使われる可能性も

snsに子どもの写真を気軽にアップしてしまうと、世界中の誰の目にも留まる事ができる状態になります。snsの写真は誰でも自由に自分のパソコンに取り込むことができ、考えられないような事に利用する人間もいるのです。

中でも恐ろしいのがフェイク写真やフェイク動画に使われてしまう事が挙げられます。今やsnsにアップされた子どもの写真から、ポルノ動画まで作れてしまう時代なのです。

人工知能「AI」の発達は目覚ましく、我々が今までは考えも付かなかった事ができるようになっています。写真一つ取っても加工技術が進歩しており、snsにアップした子どもの写真をポルノ動画に合成する事ができるのです。

一度でもそのような動画に子どもの写真が使われてネットに流出してしまったら、犯人が特定されたとしても完全に削除するのは難しいでしょう。子どもの将来にも影響が出てしまう可能性も、十分に考えられるのです。

デジタル誘拐

snsで子ども写真をアップしている人は少なくないので、snsで簡単に知り合いのお子さんの写真を見る事ができます。

そんな可愛らしい子どもの写真を勝手に取り込んで、自分の子どもとしてsnsにアップする「デジタル誘拐」が話題になっています。自分が撮った我が子の写真を、自分の子どもとして全く知らない人がsnsに掲載している…考えただけでも不気味です。

デジタル誘拐は、今のところ海外での出来事として報告されています。でも、決して日本だったら安心という訳ではありません。snsで子どもの写真をアップするという事は、デジタル誘拐も含め色々な危険に晒されてしまう事になるのです。

個人情報が流出してしまうリスク

snsにアップした子どもの写真から、個人情報が流出してしまう可能性があります。snsを見ている人は、ただ単に眺めている人ばかりでなく犯罪の為に見ている人間もいるのです。

ここではsnsにアップした子どもの写真から個人情報が流出した場合、どんな事が起こるのか考えていきましょう。

犯罪に巻き込まれる可能性

snsにアップした子どもの写真から自宅がバレてしまうと、様々な犯罪に巻き込まれてしまう可能性が出て来ます。例えば誘拐です。

子どもの顔や、住んでいるところも分かるのですから探し当てるのも簡単ですよね。住所が分かれば学校や通学路なども芋づる式に分かってしまいます。

誘拐は金銭が目的では無く、性的欲求を満たすために犯行に及ぶ人間もいるのです。小学生の子どもに性的な興味がある人間を刺激してしまっているのは、子どもの写真をsnsにアップしている親自身かもしれません。

また、家族旅行に来ている…などと「今」を伝える情報を発信してしまうと、空き巣に入られる可能性もあります。自宅の場所を知っていて、家族全員が旅行に行っているのが確実であれば泥棒に入るのは簡単ですよね。

誹謗中傷や嫌がらせの恐れ

snsに子どもの写真がアップされているのを見て、「可愛いわね」と思う人はいるでしょう。

でも、全ての人がそう思ってくれる訳では無く嫌悪感を持って見ている人もいる訳です。あまりに頻繁に自分の見ているsnsに子どもの写真がアップされる事に不快感を覚え、嫌がらせをしてやりたいと思うかもしれません。

個人情報を特定できれば、自宅に直接嫌がらせをする事もできるでしょう。snsでの誹謗中傷は基本的に禁止されていますが、事例は増える一方となっています。ただの悪口に留まらず、氏名や住所なども暴露されてしまう場合があるので、個人情報が流出するとより一層大変な事になるのです。

詐欺に遭う可能性

snsに子どもの写真がアップしているのであれば、家族構成もほぼバレていると考えられます。住所、氏名、家族構成までバレてしまうと詐欺被害に遭うリスクも高くなるでしょう。

オレオレ詐欺やアポ電など、詐欺の電話が後を絶たない今、詐欺師たちにとっておきの情報を与えている事にもあります。そしてそれは家族の中だけでは済まない可能性もあるのです。

例えば、帰省中に撮った子どもの写真をsnsにアップすれば実家の住所などもバレてしまいます。そして、実家の両親のところに詐欺電話が入り被害に遭う事も考えられるのです。

子どもの写真をsnsにアップするという事は、自分たちの個人情報だけでなく撮った場所の情報を公開する事にもなります。位置情報を表示できないようにしても、周囲の風景などから特定する事もできるので、十分注意が必要なのです。

snsで子どもの写真をアップする時の注意点

ここまで読んでいただければ、できればsnsに子どもの写真をアップしない方が良いと言えますが、それでも子どもの写真をアップしたいという人に注意点をお教えします。子どもや家族、周囲の人に迷惑を掛けず、安全にsnsに写真を投稿するのであれば、絶対に覚えておきたいポイントです。

子どもと一緒に写っているお友達

snsにアップするために自分の子どもの写真を撮るのは構いませんが、よそのお子さんが一緒に写っている場合は保護者から許可をもらう必要があります。子どもの仲のいいお友達だからsnsに写真をアップしたという理由は通らないのです。

勝手にsnsにアップしてしまうと、後から肖像権の侵害で訴えられるかもしれません。訴られはしなくても、トラブルへ発展してしまう可能性も十分に考えられます。

snsは全ての人が利用している訳では無く、snsが好きでは無いという理由で一度も利用したことが無いという人もたくさんいるのです。そんな人の子どもが勝手にsnsに写真でアップされたら、不快な気分になるのは言うまでもありません。

位置情報はオフにしておく

写真から分かってしまう位置情報は、スマホで簡単にオフにしておく事ができます。機種によってやり方が違うので、説明書を読んで確認しましょう。

GPSとも呼ばれているこの機能は、専用のアプリやソフトを使うとピンポイントで写真の位置情報が明らかになります。

この機能から得る事ができる情報は場所だけでなく、撮影した機器の種類や撮影日時、作成者の名前まで知る事ができるのです。snsで子どもの写真をアップする場合、絶対に解除しておかなければいけません。

背景に注意

写真はスマホの画面で見ると小さいのですが、引き伸ばして見ると色々な情報を読み取る事ができます。例えば子どもの服に付いている名札からは、そのまま個人情報を読み取る事ができてしまうのです。

近所の公園なども、住んでいる地域を限定させるヒントが隠されています。家の中で撮影した写真でも、背景に貼ってある書類や個人情報を特定できるものがあるかもしれません。

背景が写り込む状態で子どもの写真を撮り、snsにアップする場合にはできるだけ注意を払いましょう。スタンプやモザイクなどで顔さえ隠せば大丈夫という訳では無く、ネットに写真を出すのであれば緊張感を持って写真全体のチェックをしてください。

子どもに承諾を得る

海外では親がsnsにアップした写真に対して提訴した子ども(18歳)が話題になりました。子どもの頃、写真を親が勝手にsnsに投稿しており削除を求めても拒否され続けた事がきっかけです。

親ならば、子どもの写真を無断でsnsなどに投稿して良いわけではありません。子どもの頃の写真とは言え内容によってはプライバシーに関わる事でもあり、訴えられる可能性は十分にあるのです。

子どもの写真をsnsにアップするのであれば、必ず本人の承諾を得てください。小学生くらいなら、投稿を嫌がる写真もあるはずです。その時は、子どもの言うとおりにしてあげてください。

留守にしている事は知られないようにする

家族旅行へ行った時などに、美味しいお料理を食べている子どもの写真をsnsにアップしている人も多いのでは無いでしょうか。家族全員で記念撮影というのも、snsに投稿するには持って来いの写真ですよね。

でも、「今○○に来ています」という投稿は、「今自宅を留守にしています」と言っているようなもので、どうぞ泥棒に入ってくださいと宣伝している事と同じです。

旅行などの時は、自宅に戻ってからsnsに投稿する事をおすすめします。留守になっている事を知られないようにするのがsnsの賢い利用方法です。

snsに子どもの写真をアップする危険性

snsに子どもの写真をアップすると、「いいね」が付きやすいですよね。snsの子どもの写真は好感度が高いので、こまめにアップしている人も多いでしょう

でも、写真そのものに位置情報が確認できたり、写真に写り込んでいる物から住居が特定される可能性もあるのです。仲間内だけなら大丈夫と思っていても、簡単に無関係の人に見られても不思議では無く、一度snsに投稿した子どもの写真は永遠に削除する事ができません。

snsは親しい人と気軽に交流できる便利で楽しいツールですが、子どもの写真をアップする事はおすすめできません。細心の注意を払って写真のチェックをしないと、子どもを危険に晒す事になるかもしれないので、よく考えて投稿しましょう。

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