小学校一年生の家庭での勉強時間はどのくらい?習慣づけの方法
お子さんは、楽しく勉強していますか?
「楽しい」と思えることは、じつはとても大切で、継続の秘訣です。
これから続いていく勉強は、一年生のうちから自主的に継続して行えるよう、習慣づけが重要です。
自分から学習することが身につくと、小学校卒業後の自主学習がスムーズになりますし、大人になってから分からないことを自分で調べられるようになります。
では、一体どのくらい勉強して、どう習慣づけたら良いのでしょうか?
ここでは、小学校一年生が家庭で行なう学習時間の目安や、勉強を習慣づける方法についてご紹介します。
家庭学習の勉強内容がわからないという人のためには、一年生ができる家庭学習の内容についてもご紹介しています。
Contents
一年生のうちから身につけたい!宿題と家庭学習の勉強習慣
学校に通うようになると、学校から出される宿題とは別に家庭学習をする時間が大切になります。
家庭学習は、自分に必要な学習を自主的に行なうものです。
苦手な所や、もっと知りたい所を自分で考えて勉強することで、学ぶ力が伸ばせます。
毎日の習慣にすることで、学びの時間を確保するとともに、さまざまな力が身につきます。
家庭学習で子供の身につく3つの力
家庭学習で身につく力は、主に3つあります。
2 基礎学力→これからの学習の土台となる学習が身につく
3 家で習慣的に学ぶ力→積み重ねることで1と2が身につく
積み重ねの学習では、毎日の学習が役立ちます。
2年生になった時、1年生で習ったことが土台として積み上がっていくように、学年があがるにつれて、今まで習ったことはどれも必要なものばかりです。
一年生では、ひらがなやカタカナを習いますが、全く読めない子や書けない子も沢山います。
練習を重ねるうちに、読んだり書いたりできるようになると、家でお手紙を書いてきてくれるようになり、本人は学習しているつもりがなくても、楽しく書き方や読み方を練習している子もいます。
こうした「分かった!」のひらめきは、学習意欲に結びつきます。
一年生のうちは勉強が嫌いにならないように気をつけながら、家庭学習の習慣がつくように、応援していきましょう。
家庭学習は「学年×10~15分」を目安にしてやってみよう
いざ、家庭学習を始めようとしても、どのくらい勉強したらよいのか気になりますね。
家庭学習の時間の目安は「学年×10~15分」と言われているので、一年生なら「10~15分」ということになります。
「百ます計算」などで有名な陰山英男先生は、「学年×15分」を勧めています。6年生になったら90分という計算になりますね。
とはいえ、一年生のうちは習慣づけて取り組むのはまだまだ難しい時期です。
自主性は一日ですぐに身につくものではなく、子供の成長とともにゆっくりと時間をかけて育っていきます。
そのため、子供の気分が乗らない日があっても、ママは焦らないようにしましょう。
強制的にやらせてしまうと、勉強自体が嫌いになってしまうことがあります。
宿題など、やらなくてはいけない学習の場合も、強制せずにいっしょに勉強する気持ちで学習に誘ってみましょう。
時には甘えて「ママがやって!」と言うことがあるかも知れません。
そんなときは、少しだけ手伝ってあげてもよいのです。
ひらがなプリントの宿題なら、一画書いてあげて、次は子供が書くなど、協力して仕上げたとしても、子供自身はやり遂げた満足感でいっぱいになります。
次第に自主性が育ってくると、全部自分の力でやりたがるようになるので、自分でできるようになったら、たくさん褒めてあげてください。
褒めてやる気アップ!毎日の学習を習慣づけるための方法
毎日の学習の積み重ねで、学校で習ったことや新しいことをしっかりと覚えることができます。
では、子供が毎日勉強に取り組むためには、どのようなことをしたら良いでしょうか。
子供は楽しいことが大好きなので、「勉強=楽しい」と思わせるのがコツです。
特に一年生のうちは、勉強を始めたばかりでやる気に満ちあふれています。
「できたこと」が褒められて満足感を得ると、やる気が続いていきます。
子供が通う小学校では、毎日宿題と家庭学習をするように勧められています。
宿題は最後に親がチェックし、「見ました」という確認の意味でチェック欄にマークをつけます。(丸つけは先生がしてくれます)
チェック欄にマークをつける時は、花丸のついたキャラクターを描き、よくできたときには「すごい!」などのコメントも添えています。
子供には花丸やコメントが嬉しいらしく、パーフェクトを目指してやる気を継続しています。
勉強ができて当たり前なのではなく、子供が努力している所を認めて褒めてあげることが習慣づけには大切です。
もう一つ、毎日続ける方法として、タイマー時計を活用しています。
子供といっしょに宿題や家庭学習をする時間を決め、毎日の勉強時間を設定します。
子供に勉強を促すときは、「勉強の時間だからやりなさい!」と言うよりも、「タイマーが鳴ったよ、何の時間?」と子供に気づかせて動いてもらうと良いでしょう。
子供自身が自分から勉強を始めたら、褒めてあげても良いですね。
どんなことをしたら良い?一年生ができる家庭での勉強内容
一年生では、一体どんな勉強をしたら良いのかわからないという子もいます。
そんなときは、国語や算数の中から興味のある勉強内容を選んで学習してみると良いでしょう。
特に、国語と算数の基礎となる以下の学習内容はおすすめです。
【国語の場合】
- ひらがなやカタカナの読み書き
- 教科書の音読
- 教科書の文章の書き写し
- 「は・を・へ」を使って文をつくる
【算数の場合】
- 1~100の数を数える
- 1桁の足し算や引き算
- 時計の時刻を読む
学習の進み具合によって、どんな学習をするか、子供と相談して決めても良いですね。
子供目線でトライ!おうちでの学習が楽しくなる工夫 5選
家庭学習ノートに学習した事柄を記入して提出すると、自主学習していることが先生に伝わります。
習慣的に学習している証にもなるので、ノート提出による家庭学習は子供の学習進度がわかりやすくて良い方法です。
こうした家庭学習スタイルのほかに、日常生活の中で楽しく学習ができる工夫をご紹介します。
- 工夫1 ひらがな・カタカナ・漢字ポスターを貼る
- 工夫2 図鑑を置く
- 工夫3 本を読む時間をつくる
- 工夫4 子供が見える位置にカレンダーを飾る
- 工夫5 子供が見える位置にアナログ時計を飾る
それぞれの項目について見ていきましょう。
工夫1【ひらがな・カタカナ・漢字ポスターを貼る】
子供が見える低い位置に学習ポスターを貼ることで、視界に入りやすくちょっとしたきっかけで覚えやすくなります。
例えば、リビングのテレビの近くに漢字ポスターを貼っていると、字幕が出たときに「この漢字見たことある!」というように、興味を持ってくれます。
思い立ったときにすぐに見られるようにしてあるのがポイントです。
工夫2【図鑑を置く】
おうちの中に図鑑があると、好きな項目について興味をもって調べることができます。
自分で調べることは自主学習につながるので、子供が好きそうな事柄が載った図鑑をいくつか用意しておくと良いでしょう。
工夫3【本を読む時間をつくる】
「読み」が苦手な子でも、面白い本を読んでいるうちに、次第に上手に読めるようになっていきます。
まずは、短い時間でも親子で読書する時間を作ってみましょう。
絵本は読み聞かせだけではなく、子供自身が読むのにも最適です。読んであげるときは、読んでいる文字を指さしながら読むと、絵だけではなく文字にも注目してくれます。
寝る前に一冊、宿題が終わったご褒美に一冊など、習慣的に本を読む時間を作ると、読む力と想像力がぐんぐん伸びていきます。
工夫4【子供が見える位置にカレンダーを飾る】
予定を書き込んだカレンダーは主に大人が使うことが多いですね。
子供にも専用のカレンダーを用意しておくと、日にちから数字の概念がわかりやすくなります。
「20日は○○くんの誕生日だね、あと何日かな?」など、算数の問題に発展させることができ、自然と数に親しむことができます。
親子のコミュニケーションツールとしても活用できるので、お勧めです。
工夫5【子供が見える位置にアナログ時計を飾る】
一年生になると、時計の読み方を習います。
時間や時刻のちがいや、時間に関する計算問題などがあり、時計に親しんでいないと難しく感じてしまいます。
普段の生活の中で、アナログ時計の針の動きを見られる環境にいれば、生活に関連づけて時計の読み方が身についていきます。
たとえば、「もうすぐ7時半だから、学校に行こう!」や「3時はおやつの時間だね」というように、時計を見ながら生活していると、子供自身が時刻を示す針の形を覚えるようになっていきます。
デジタル時計では、針の動きが分からないので、飾るときはアナログ時計がお勧めです。
このように、日常生活の中でも学習に結びつく工夫をしていると、自然と学ぶ意欲が湧いてきます。
どの工夫を取り入れるにしても、「子供目線で」やってみることが大切です。
図鑑を置いていても、高い棚の上にあっては届きませんし、普段通らないところに学習ポスターを貼っていても、見ることがありませんね。
子供の目線になって、目に付きやすい所に工夫の種をまいておくと、子供の興味の芽が出はじめます。
子供が安心して学ぶためにはパパやママの見守りが大切!
子供が嫌がらなければ、できるだけ子供の近くで勉強を見てあげるようにしましょう。
忙しくて、なかなか勉強を見てあげられないパパやママは、「10分間だけ」などの短時間でも大丈夫です。
一年生で10分間だった家庭学習時間は、学年が上がるにつれて伸びていき、1時間以上勉強する子も増えてきます。
家庭学習をするときはどんな勉強をしたら良いのか、どうやってノートに書いたら良いのか…、初めての学習では子供も分からないことだらけです。
土台を作る意味でも、一年生のうちは勉強を見てあげるとスムーズです。
何度か繰り返し学習しているうちに、「月曜日は音読」、「火曜日は足し算」など、子供自身で学習の予定を立てて勉強できるようになります。
ここまで学習のスタイルが決まってきたら、親がピッタリと付いていなくても大丈夫です。
子供から質問があったときや、音読を聞いて欲しいときに、応えてあげてください。
初めが肝心!親子で勉強時間を確保できるよう取り組もう
ここまで、一年生が家庭で行なう勉強時間や習慣づけの方法についてご紹介してきました。
家庭にはテレビや遊び道具など、子供が夢中になる誘惑がたくさんあり、勉強がなかなかスムーズに始められない……といったこともあることでしょう。
一年生の家庭学習時間の目安は10~15分でした。
しかし、どうしてもやる気が出ない子もいますね。
そんなときはまずは1分だけでも机に向かう時間を作ってみて下さい。
1分が2分、2分が3分……と次第に時間が延びていき、勉強ができる環境が整ったら、今回ご紹介した2つの習慣づけの方法を試してみて下さい。
●出来たことを褒める
●学習の開始時間を設定する
また、一年生が先生に提出する家庭学習には以下の内容がおすすめです。
【国語の場合】
- ひらがなやカタカナの読み書き
- 教科書の音読
- 教科書の文章の書き写し
- 「は・を・へ」を使って文をつくる
【算数の場合】
- 1~100の数を数える
- 1桁の足し算や引き算
- 時計の時刻を読む
何をしたら良いか迷ってしまう子には、お店のメニュー表のように一覧にしたり、項目に番号をつけてサイコロでその日の学習内容を決めたりするのも面白いですよ。
叱って強制的にやらせると勉強がつまらなく感じてしまうので、親も楽しみながらアイディアを出して勉強に誘っていきましょう。
さらに、今回は家庭の中で自然と楽しく学習できる工夫について5つご紹介しました。
もう一度おさらいしてみましょう。
【日常生活の中で楽しく学習ができる工夫5つ】
- 工夫1 ひらがな・カタカナ・漢字ポスターを貼る
- 工夫2 図鑑を置く
- 工夫3 本を読む時間をつくる
- 工夫4 子供が見える位置にカレンダーを飾る
- 工夫5 子供が見える位置にアナログ時計を飾る
どれも一年生の学習を手助けしてくれる工夫です。
子供の毎日の学習時間を上手に確保しながら、日常の中で学べる環境を整えてあげましょう。
一年間で、子供はびっくりするくらい成長します。
読めなかった字が読めるようになったり、時刻がわかるようになったりと、今まで出来なかったことが、できるようになることは、子供の自信につながります。
そして、「できる」ことを周りに認められて褒められると、やる気が続きます。
子供の学習意欲が続くよう、見守ってたくさん褒めてあげて下さいね。