タブレット学習は効果あり?なし?子供に得られる学習効果
「タブレット学習って効果があるの?」
これからタブレット学習を始めようとしている人、もしくは始めている人の中には、こうした疑問を持つ人が多いです。
通信教育や塾などでタブレット学習をしていたら、気になる疑問ですね。
現在、タブレットの普及に伴い、小学生のうちから家庭でタブレット学習をしている人もいます。
ここでは、そうした人の声を元に、学習に「効果なし」と言われる理由を取り上げ、その原因への対策を考えていきます。
また、学習への「効果あり」と感じる人のタブレット学習によるメリットや、「やる気」を持って取り組む方法についてもご紹介します。
子供の学習方法で悩んだ時は、ぜひ参考にしてみて下さい。
Contents
効果なし!?家庭でのタブレット学習の効果について見てみよう
まず、タブレット学習について「効果がある/ない」の考え方について、ハッキリとさせておきましょう。
タブレット学習で「効果がある」と考えられるのは、「成績アップに有効なとき」で、「効果がない」と考えられるのは、「成績アップに結びつかないとき」と考えます。
つまり、以下のような考え方です。
●効果がない=成績アップに結びつかない
文部科学省では、2020年までに「一人一台情報端末」が活用できるように環境整備することを目指しています。
そうした中、タブレット学習が注目され、通信教育でもタブレット教材で勉強できるようになりました。
家庭でタブレット学習をするとき、こうした通信教育を活用することが多くなります。
子供の学力を伸ばすために導入する「タブレット学習」なのに、学習効果がみられなくては困りますね。
「学習効果がない」と言われる理由には、以下のものがあげられます。
- 理由1 ゲームに集中してしまう
- 理由2 教材に飽きる
- 理由3 間違っているのに正解してしまう
- 理由4 まとめて勉強してしまう
それぞれ、みていきましょう。
【理由1 ゲームに集中してしまう】
通信教育のタブレット学習では、楽しく勉強ができるように、ゲーム性の高いものがよくみられます。
問題を解きながらゲームを進めていく形式では、子供が問題の意味をよく理解しないまま進めてしまうことがあります。
例えば、選択問題ならあてずっぽうでも運良く正解することもありますし、ゲームを進めたいために問題がわからないまま「次へ」をタップして進んでしまうこともあります。
「ゲーム性」は、子供が楽しく勉強するのにとても魅力的な要素ですが、そればかりに集中してしまうと、本来の目的である学習がおろそかになってしまいます。
アプリを使ったタブレット学習でも、同じようなことが言えます。
勉強の目的で与えたはずのタブレットに、ゲームアプリが入っていては、子供はそちらの方に惹かれていきます。
基礎学力をしっかりと付けたいのならば、「ゲーム性の少ないタブレット学習教材を使う」、「勝手にゲームアプリができないようにする」など、対策を考えておきたいところです。
【理由2 教材に飽きる】
初めは真新しくて飛びついていたタブレット学習も、続けているうちに飽きてしまうことがあります。
やる気がなくなってしまうと、学習意欲が湧かず、タブレットをほったらかしにしてしまうケースがあります。
タブレットを使わなくなってしまったら、学習効果以前の問題ですね。
どうにか子供のやる気を継続させるために、対策を練りたいところです。
こちらの記事では、子供が勉強へのやる気をだしたくなる方法をご紹介しています。
ぜひ、併せてご覧ください。→家で勉強してほしい!子供の「やる気」を引き出す4つの方法
【理由3 間違っているのに正解してしまう】
タブレット学習では、機械が正誤判定をするため、「間違った解答が正解になる」もしくは「正解しているのに誤判定になる」といった声もあります。
例えば、漢字を書く問題では、似たような漢字を書いて正解になってしまうことがあります。
子供に正確な字を覚えてもらうには、タブレット学習だけではまだまだ不安が残ります。
家庭学習のときに、書き順や字形を確認するなど、家庭でのフォローが必要です。
【理由4 まとめて勉強してしまう】
ついつい楽しくて勉強を進めてしまった結果、一日でひと月分の学習量をこなしてしまう子もいます。
そのため、学習が終わったその月は、新しい問題が更新されるまで、タブレット学習に手を付けなくなる、といった問題があります。
学習内容は、毎日の継続によって積み重なり、確かな記憶(学力)として残っていきます。
一度に終わらせてしまう集中力は素晴らしいものですが、継続のことを考えると内容が身についているのか、不安になってしまいます。
子供と計画を立てながら、少しずつ勉強できる習慣を付けたいところです。
これらが、タブレット学習は「効果がない=成績アップに結びつかない」と言われる理由です。
それぞれの理由で不安な点は、家庭で対策を練ることで解消することが期待できます。
「効果なし」と言われる一方、タブレット学習のメリットが多いのも事実です。
次の項で、「効果あり=成績アップに有効」となるタブレット学習のメリットをみていきましょう。
成績アップの助けになる!タブレット学習のメリット6つ
タブレットを勉強に活用すると、主に6つのメリットが得られます。
【タブレットを勉強に活用するメリット】
- メリット1 学習理解が深まる
- メリット2 丸つけ(正誤判定)が早い
- メリット3 丸つけ(正誤判定)によるクレームが出にくい
- メリット4 机に向かわなくても勉強できる
- メリット5 ゲーム感覚で進められる
- メリット6 間違えた問題が記録される
それぞれ、みていきましょう。
【メリット1 学習理解が深まる】
タブレット学習では、子供が理解しやすいよう、動画や音声でわかりやすく解説してくれるため、学習理解が深まります。
英語の勉強では、発音を音声で聞くことができるので、耳で覚えることができます。
【メリット2 丸つけ(正誤判定)が早い】
即時の正誤判定はタブレット学習の魅力です。
正解していれば、パッと次の問題に取り組めますし、間違っていれば復習することができます。
本人のやる気がある内に進められることで、学習理解を助けます。
これが、紙の教材の場合、親が丸つけするとなると、すぐには対応できないときがあります。
丸つけに時間がかかりすぎると、解答した子供自身が、どう考えて間違えたのか思い出せないときがあります。
【メリット3 丸つけ(正誤判定)によるクレームが出にくい】
機械が正誤判定してくれると、子供はすんなりと受け止めてくれることが多いです。
親が丸つけすると、解答本の通りに添削しても、不服と言わんばかりにクレームを出してくることがあります。
間違いが多ければ多いほど、イライラした子供の感情は、親に向かってきます。
だって、添削したのは親なのですから…。
理不尽ですが、子供にとって「間違えた自分」よりも、「添削した親」に意識が向かい、ショックやイライラの気持ちをぶつけてしまいます。
機械(タブレット)が正誤判定してくれることで、「間違えた自分」を受け止めやすくなります。
添削で親子間の言い争いが起こる場合は、タブレットの正誤判定は、とても大きなメリットです。
【メリット4 机に向かわなくても勉強できる】
タブレットひとつあれば、どこにいても勉強できるのが、タブレット学習の強みです。
習い事への移動中でも使え、いつでも勉強ができる意識が芽生えます。
面倒くさがりの子供には、「鉛筆と消しゴムの用意」、「ノートと教科書の用意」、「机に向かう」といった手間を省いて勉強ができることが魅力です。
【メリット5 ゲーム感覚で進められる】
どこでも使えるメリットが、「勉強」のイメージを和らげ、ゲーム感覚で学習することができます。
『「学習効果がない」と言われる理由』でも取り上げましたが、ゲーム性があることの学習効果は子供によって振れ幅が大きい所です。
勉強に全く興味が持てない子でも、ゲームが好きな子はゲーム性のあるタブレット学習に興味を持って学習できます。
勉強への第一歩を踏み出すことは、とても大きなメリットです。
そこで、好みの学習ゲームばかりするようになってしまわないように、見守っていく必要はあるでしょう。
【メリット6 間違えた問題が記録される】
タブレット学習では、間違えた問題が記録されるため、復習しやすいというメリットがあります。
自分がどこでつまずいたのか、視覚的にもわかりやすく、時間を取らずに復習することができます。
ただし、こうしたデータが使えるのは、通信教育なら契約期間中もしくは指定の月までといった制約があります。
退会を考えている場合は、今まで使用していたコンテンツが使えなくなることもあるので、注意しておきましょう。
ここまで、タブレット学習のメリットがたくさん出てきました。
メリットがあれば、デメリットもある…と言うことで、タブレット学習のデメリットについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。→健康にも影響あり?タブレットを学習に使う6つのデメリット
どちらの特徴も踏まえた上で、子供の学習へ効果的に使えるようにしていきましょう。
タブレット学習に飽きちゃった!やる気を出すための方法
学習効果を高めるためには、毎日継続して取り組むことが肝心です。
しかし、いったん子供の興味が薄れてしまうと、真新しいタブレットといえども、見向きもしなくなってしまいます。
そうならないために、子供のやる気を継続させる事が大切です。
「やる気」を引き出すためには、以下の4つの方法が有効です。
- 目標をもつこと
- 環境を整えること
- 言葉がけをすること
- メリハリをつけること
これらの方法の内容については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
子供のやる気を引き出したいとき、ぜひご覧になってみて下さい。→家で勉強してほしい!子供の「やる気」を引き出す4つの方法
継続への対策が肝心!学習効果が得られるかどうかは使い方次第
タブレットの学習効果についてみてきましたが、いかがでしたか?
今回ご紹介した内容をもう一度おさらいしてみましょう。
【「学習効果なし」と言われる理由】
- 理由1 ゲームに集中してしまう=問題が分からなくても進んでしまう
- 理由2 教材に飽きる
- 理由3 間違っているのに正解してしまう
- 理由4 まとめて勉強してしまう=継続しない
「学習効果がない」と言われる理由には、これらの4つの理由が挙がりましたが、対策として以下のことをお伝えしました。
- 理由1の対策…ゲーム性の少ないタブレット教材を使う、勝手にゲームアプリができないようにする
- 理由2の対策…やる気を継続させる取組みをする
- 理由3の対策…家庭学習のときなどに親(周りの人)が間違いを確認する
- 理由4の対策…計画を立てて学習する
一方で、「効果あり」と感じている人がうけるメリットは以下の6つが挙げられました。
【「学習効果あり」と感じるメリット】
- メリット1 学習理解が深まる
- メリット2 丸つけ(正誤判定)が早い
- メリット3 丸つけ(正誤判定)によるクレームが出にくい(イライラがでない)
- メリット4 机に向かわなくても勉強できる
- メリット5 ゲーム感覚で進められる
- メリット6 間違えた問題が記録される
このように、学習への効果の感じ方は、子供のタブレット学習の仕方が大きく関わっています。
タブレットのゲームばかりに集中してしまう子にとっては、なかなか勉強が進まないことがあり、「効果なし」と肩を落とす親がいる一方、机以外で取り組めることで勉強への意欲が高まる子もいて、「効果あり」と満足する親もいます。
タブレット学習の効果を高めるためには、「効果なし」の理由からみられる原因に対して、対策をしっかりとする必要があります。
それでも上手に使いこなせない場合は、「学習のメイン」ではなく「学習の補助」として使うことをお勧めします。
タブレット学習のメリットでも挙げたように、タブレットは学習理解を深める事に関しては、とても使いやすいツールです。
「計算の仕方を動画で見る」、「わからない英語の発音を聞く」など、学習の中で疑問に思ったことを解決するために使うと効果的です。
子供の学習意欲を高め、学ぶ力を伸ばすために、上手に活用していきましょう。