小学校の家庭訪問はどんな感じ?先生と面談で話す6つのテーマ


入学・進級したての4月ごろから、家庭訪問が始まります。

特に、新一年生の親は、小学校での家庭訪問は初めてで、どんな流れになるのか不安な声が聞かれます。

初めて話す先生と一体どんな話をしたら良いのか心配、という親もいますが、話題の中心は子どものことです。

普段からよく知っている子どものことが話題なので、それほど緊張することはありません。

家庭訪問がもつ2つの目的を知り、過度な緊張をせずに面談するのが賢明です。

そして、不快感を与えないおもてなしで、この先長く付き合うであろう先生を迎えてあげましょう。

面談が苦手という方は、先生が質問として挙げやすい6つのテーマをご紹介しますので、チェックしてみて下さい。

家庭訪問の時期はいつ?春先に行う学校が多数

家庭訪問の時期は、各学校によって変わりますが4月中旬~5月上旬にかけて行う学校が多いです。

年間予定表などに、家庭訪問の期間が記入されているので、見落とさないようにしましょう。

また、家庭訪問の時期が近くなると、子どもがもってくるプリントに詳しく内容が書かれています。

子どもからもらうプリントに、よく目を通しておきましょう。

何時から何時まで?家庭訪問の時間

家庭訪問の時間は、子どもの授業が終わってから希望日の希望時間帯に行なうことができます。

事前に保護者にアンケート調査をして、希望日と希望時間帯をまとめて家庭ごとに調整することがあるので、アンケートがあれば必ず記入するようにしましょう。

授業が終わって、15時~17時ごろに家庭訪問をする学校が多く、仕事をしている人は調整が難しい時間帯です。

どうしても、学校で指定されている時間が難しい場合は、学校に相談してみましょう。

学校によっては、通常の時間帯以外に調整してくれる場合もあります。

時期や時間帯は、学級の生徒数にもよるので、全員が希望通りにならないことがあります。

家庭訪問の目的は何?自宅を訪れる2つの理由

春になると、新一年生はもちろんのこと、進級した子どもたちには新しい先生がクラスを受け持ちます。

中には、前年度と同じ先生の場合もあります。

どちらの場合も、入学・進級してまもなく、家庭訪問の時期を迎えます。

入学・進級の準備が終わり、一段落した頃にやってくるので、忙しい印象を与えがちな家庭訪問ですが、いったいその目的は何でしょうか。

家庭訪問の主な目的は帰路確認と顔合わせ

家庭訪問で、わざわざ家に来て保護者と面談するのには、理由があります。

その主な理由が以下の二つです。

  • 帰路確認
  • 顔合わせ

それぞれみていきましょう。

【帰路確認】
担任の先生は、子どもが何かあったときのために、自宅の位置を把握しておく必要があります。

例えば、学校で体調が悪くなった場合やケガをした場合などの緊急時に、子どもを自宅まで送ったり、自宅に訪問して事情を説明したりすることがあります。

緊急なのに、自宅までの道順が分からなければ、調べることで時間だけが過ぎてしまいます。

また、自宅までの道順を知ることで、帰宅途中に危険が無いかを調べることができます。

車通りの多い道や、歩道がない道、冬に落雪がある道など、子どもにとって危険な道は身近に存在します。

先生は、事前に危険な場所をピックアップしておき、子どもと確認することで、帰宅途中の危険を回避することができます。

地元住民ならまだしも、転勤で初めて赴任した先生は、土地勘が十分にあるとはいえません。

早い時期に家庭訪問をして、自宅の位置を確認しておくのは、子どものためにも先生のためにも必要なのです。

【顔合わせ】
入学式に先生も保護者も一度は顔を合わせているはずですが、どの子の親かまではわかりません。

家庭訪問で、面と向かって話すことで、先生は保護者の思いを感じ、保護者は先生の雰囲気を感じます。

顔合わせすることで、お互い話しやすくなり、先生と保護者との関係が強くなっていきます。

穏やかに情報交換ができれば、子どもの良い面や悪い面を把握しながら指導していくことができます。

このように、先生が自宅に来ることは、家庭環境をのぞきにくるわけではありません。

そのため、家庭訪問での面談は玄関先を指定する学校もあります。

玄関先での立ち話が家庭訪問となると、いったいどう対応して良いのか悩んでしまいますね。

次の項でみていきましょう。

面談場所をを玄関先にしたい場合はどうしたらいい?

家庭訪問では、自宅の居間や客間で面談する他、玄関先で済ませるケースもあります。

玄関先で済ませるケースでは、「学校からの要望」と「保護者の希望」が背景としてあげられます。

「学校からの要望」で玄関先になる場合は、生徒数の多さなどで短時間しか面談できない場合や、仕事をしている保護者が多く、あまり時間をとれない場合があげられます。

そのほか、「保護者の希望」で玄関先の面談で済ませてもらうこともできます。

人を家にあげるほど掃除が追いついていない場合や、客間がない場合など、理由はそれぞれですが、保護者の希望を先生に伝えておくとよいでしょう。

玄関先で面談をすることになった場合、どんな対応をしたら良いのか悩んでしまうことがあります。

そんなときは、こちらの記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。→家庭訪問が始まった!玄関先で面談するときの3つの心得

おもてなしはどの程度必要?家庭訪問に来た先生に出すものは

家庭訪問で先生がいらっしゃると、お客様として迎えられます。

先生は普段のおうちの様子や子ども様子を見たいという思いがあります。

しかし、普段通りにしているとかなり散らかっている場合がありますね。子どものいる家庭では掃除がなかなか追いつかないことも良くあることです。

あまりに散らかっている場合は、先生が通る場所だけでも掃除をして片付けておきましょう。

ベネッセが行ったアンケート調査(2335名の小学1年生~中学3年生の子どもをもつ保護者を対象)によると、「家庭訪問のために、家の掃除はしましたか?」という問いに対して、以下のような結果が得られました。

  • 大掃除をした…12.9%
  • 目につくところだけ片付けた…55.2%
  • 普段どおりの掃除をした…27.4%
  • しなかった…4.1%
  • その他…0.4%

このように、忙しくても掃除をする割合がとても多いことに気がつきます。

面談する場所にお通ししたら、準備しておいた飲み物やお菓子を出すタイミングです。

座ってすぐに本題に入ることはないですし、先生は鞄から書類を出すなどして、少しの間があります。

お菓子はお盆の上にセットしておき、飲み物は先生が座ってすぐに用意します。

タイミングを見て、「よろしければどうぞ」と差し出しましょう。

家庭訪問でお菓子やお茶を出すことについて、色々と悩んでしまう場合は、こちらの記事で詳しく書かれているので、参考にして下さい。
家庭訪問でお菓子は必要?先生へのおもてなしの仕方
家庭訪問で飲み物は出す?知っておきたいお茶出しのマナー

家庭訪問ではどんな話をするの?質問されやすい6つのテーマ

先生と話をするのは初めてといった場合、一体何を話したら良いのでしょう。

家庭訪問では、先生が保護者からの質問に答える他に、先生が質問を投げかけてくれます。

緊張してしまって、うまく答えられないかも…と不安なママは、どんな質問がよくされているのかチェックしておきましょう。

先生が保護者に質問するのはこんなこと

家庭訪問は10~20分と、短い時間で終了します。先生はそのなかで特に聞きたいことを質問します。

以下のようなテーマで質問をされることが多いので、確認しておくと良いでしょう。

  • テーマ1 家族構成
  • テーマ2 放課後の過ごし方
  • テーマ3 家での過ごし方
  • テーマ4 勉強について
  • テーマ5 遊びについて
  • テーマ6 学校生活について(アレルギー)

一つずつみていきましょう。

【テーマ1 家族構成】
家族構成は学校への提出書類に書いていますが、家庭環境についてはよくわかりません。

「兄弟の中で病気がちの子がいて大変」とか、「介護が必要な祖父母がいる」とかいった家庭の事情は、保護者から伝えてもらわないとわかりません。

こうした事情があると、「学校の行事があるけれど、病院を優先させるのでなかなか出られない」といったこともあります。

子どもが学校生活を送る上で、気に掛けて欲しい面があれば、先生に伝えておきましょう。

【テーマ2 放課後の過ごし方】
先生は学校での子どもの様子はよく見ていますが、学校を出た後は見ることができません。

放課後に児童クラブに行っているのか、家に帰ってから遊びに行っているのか、放課後の過ごし方を質問します。

ママも仕事をしていたら、児童クラブで子どもが遊んでいる様子は把握できていません。

そんなとき、子どもに質問して、放課後はどんな過ごし方をしているのか、お互いに把握します。

普段はあまり話さない子どもでも、先生がいるとよく話してくれることがあります。

【テーマ3 家での過ごし方】
子どもが自宅ではどんな過ごし方をしているのかを聞かれます。

お手伝いをしたり、兄弟の面倒をみたり、まずは子どもの良い面を伝えましょう。

他にも、疲れて寝てばかりいるとか、ゲームばかりしているといった困った面も出てきますが、子どもが聞いているときは良い面を多めに伝えてから、困った面を伝えるとよいでしょう。

初めから困った面ばかり主張されては、子どもの立場がありません。

【テーマ4 勉強について】
新一年生は、勉強が始まったばかりなので、特に困った点がわかりにくい時期です。

先生から聞かれるとすれば、授業の態度についてでしょう。

「椅子に姿勢良く座れる」とか「話を聞く態度がよくできている」といったことを褒められることもあります。

反対に、「立ち歩きが多い」「落ち着きがない」といった問題点を指摘をされることもあります。

他の学年は、前年度の授業態度や学習成績について教えてもらうことがあります。

「素直に話を聞ける」「計算が速くなった」など、子どもの良い面をたくさん知ることができます。

【テーマ5 遊びについて】
子どもは学校と家とで遊び方が違うことがあり、先生からの話で子どもが今、どんなことに興味を持っているのか発見できることがあります。

たとえば、家ではとてもおとなしくブロック遊びばかりやっていたとしても、学校ではボール遊びなど、体を動かすことが好きなことがあります。

同じ遊びが好きな子同士で、仲良くなって交友関係が広がることもあります。子どもが誰と仲良くしているのか、気になりますね。

誰とどんな遊びをしていることが多いのか、聞いてみると良いでしょう。

先生からは、家での遊びは何をしているか質問されることがあります。子どもが好きな遊びや興味があることを伝えましょう。

【テーマ6 学校生活について(アレルギー)】
学校生活を送る上で、持病があったりアレルギーがあったりするときは、必ず先生に伝えるようにしましょう。

特に、事前調査で伝えていない場合は質問されないことがありますが、子どもに関わる重要事項です。

どんな病気やアレルギーがあって、学校ではどんな支援が必要かをここでしっかりと伝えておきましょう。

先生に質問したいことをまとめておこう!

家庭訪問では、先生も保護者も子どもについて聞いておきたいことがあります。

保護者が先生に聞く場合は、子どもを心配しての質問が多くあります。

子どもによって、性格や行動がさまざまなので、保護者の質問も多種多様です。保護者から先生に投げかける質問は、以下のものがあげられます。

聞いておきたいことをいくつかメモしておくとよいでしょう。

  • 授業中の態度はどうか…積極的に授業に参加しているか、集中しているか
  • 交友関係はどうか…誰と遊んでいるか、トラブルはないか
  • 給食の時間はどうか…食べるときのようすはどうか、好き嫌いしていないか
  • 掃除の時間はどうか…丁寧に掃除をしているか、時間を守れているか
  • 生活態度はどうか…挨拶はきちんとできているか、言葉遣いはどうか

ここで取り上げた以外にも、気になることはメモしておいて、忘れずに質問してみましょう。

先生の目線には、新しい子どもの姿が見えているかもしれません。

家庭訪問で先生とパートナー関係を築こう

担任の先生は、子どもたちがいずれ大人の社会に出ても大丈夫なように、たくさんのことを教えてくれます。

保護者も、子どもが成長するに従い、たくさんのことを吸収して、やがて社会でやっていける大人になることを願っています。

保護者も先生も、子どもに対する願いは同じ方向を向いています。

学校では、家庭の中で教えにくい集団生活での過ごし方や、友達との関わり方、身につけておきたい勉強などを授業や学校生活を通して子どもに伝えていきます。

そんな中で、いつも順調にいくとは限りません。

校内でいじめが起きた、暴力行為をして他の子を傷つけた、授業妨害をして他人に迷惑を掛けたなど、学校にはさまざまなトラブルがあります。

どこかでトラブルが起こったときに、先生は保護者からのサポートが、保護者は先生からのサポートが必要です。

お互いをよいパートナーとして考えることで、子どもがぶち当たる壁を一緒に乗り越えていくことができます。

そのためにも、家庭訪問では先生の人柄や考え方を知っておくことが大切です。

家庭訪問は子どものことを深く知るチャンス

小学校の家庭訪問についてお伝えしましたが、いかがでしたか?

家庭訪問と言っても、家の中をじっくりと見に来られるわけではないので安心して先生と面談しましょう。

先生の主な目的は「帰路確認」と「顔合わせ」です。

先生が家に訪問した時点で、「帰路確認」はほぼ完了していますので、あとは「顔合わせ」です。

同じ「子どもを育てる」という目的のもと、お互いが信頼関係を築く第一歩です。

気になることはどんどん質問して、心配を無くしていきましょう。

先生と会話をしていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

聞いておきたいことはメモしておき、先生と子どものことをよく知る機会として、有意義に過ごしましょう。

当日はリラックスして面談に臨めると良いですね。

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